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堺 de BAR / AJARA BARMAN'S TALK!

堺市・深井の老舗BAR「AJARA」のバーテンダーの日常つれづれ日記。
毎日更新!! お店の新着情報もUP!

親方のウイスキー夜話「イーグルレア10年シングルバレル」

2008年06月12日 14時54分49秒 | 親方のウイスキー夜話。
今夜は、バーボンの話です。

僕が人生で初めて飲んだバーボンは、
「アーリー・タイムス・イエローラベル」です。
18歳の頃ですから、今から四半世紀前。(あかんやん)

1つ上のやんちゃな先輩がおりまして、
この人がまたお金持ちの子でしてねぇ。
その人の遊び方そのものに憧れた僕は、

そりゃもう遊びに誘われるたびに
喜び勇んで着いていきました。

当時はその人の家で飲もうということになると、
必ず出てきたのがこのバーボンでして、
「うわー、なんやこの甘い、きっつい酒は
と、思いながらいやいや口にしてたんですよ。

でも、ある日先輩が一本のソーダの瓶を自慢げに持ち出し、
シュワシュワっとしたソーダ割りを作ってくれました。
「ミナミのBARではこれやで。」と。
そのシーンにも憧れましたけど、
ビールすら苦くてうまいと思えなかった僕には、
これが、なんとも旨かった!!
甘さもあって、ちょっと爽やかで、何より大人っぽくて。
かっこええなぁと酒と自分に酔っておりました。

それからの何年間は、どこへ行っても自慢げに、
「バーボンソーダ!」と注文するこましゃくれた少年に。

今思えば、このあたりから
この仕事につく変遷はあったんやなぁと、しみじみ。

さぁ、今夜もウイスキーのご紹介といきましょう。

イーグルレア10年 シングルバレル

蒸留所 : エンシェント・エイジ蒸留所
     (発売/サゼラック社)
地 域 : アメリカ・ケンタッキー州

イーグルレアは
『時間と熟練と忍耐が生んだバーボン』
と言われているバーボンです。

徹底したこだわりに由来するニックネームだそうで、
10年以上の熟成を経た原酒は、
ベテランのテイスターによって1樽ずつ検品され、
選び抜かれたものだけが製品化されます。
そのチェックの入念さ、厳しさには定評があり、
原酒37樽の中から選ばれるのは
わずか1樽とさえ言われています。
それこそが高いクオリティを維持し続ける、
何よりの秘訣となっているのでしょう。

このシングルバレルはその中でも、
よりプレミアムなバーボンに位置づけられ、
スタンダード品よりも度数が低いですが、
唯一つの「選ばれし樽=バレル」から詰めらます。

樽由来ローストした甘さが柔らかく、
少し蜂蜜を感じるような甘さもあります。
バーボン特有のほのかな酸味もバランスよく、
オン・ザ・ロックでゆったり楽しんでください。

親方のウイスキー夜話「ジ・アイリッシュマン・シングルモルト」

2008年06月10日 15時52分50秒 | 親方のウイスキー夜話。
愛理っ種....。
このおバカ変換.....。
時々、こんなことやらかしてくれるPCって、
やっぱり機械なんやなぁと思いませんか?

でも、しっかりそのPCにやられてしまう、
メカ音痴な自分が偉そうにはいえまへんが.....(涙)
(くっそー。負けへんもんね。なんで怒ってんねやろ)

さて、その愛理っ種の正体は、
今夜はアイリッシュウイスキーを
ご紹介したかったからです。
枕長かったよね...。

ジ・アイリッシュマン・シングルモルト

蒸留所 :ブッシュミルズ蒸留所
地 域 :アイルランド

ボトリングは、ホット・アイリッシュマン社で
同社は1999年にバーナード・ウォルシュと
ローズマリー・ウォルシュによって立ち上げられた
新興のボトラーズ。

このジ・アイリッシュマンブランドは、
このシングルモルトの他にスーペリアという、
ブレンデッド・アイリッシュウイスキーもリリースしています。

このシングルモルトは、
ブッシュミルズ蒸留所より買い受けたモルト原酒を
バーボン・カスクとシェリー・カスクで12年熟成。
ボトルにはブッシュミルズ蒸留所で
ちゃんとナンバーとサインが記されています。

アロマがとても複雑で際立っています。
わずかにスモーキーなフレーバーを感じながらも、
ドライフルーツ、クリーム、バニラのような甘さ。
僕にはクッキーのようにも思えます。
そしてモルト(麦芽)由来の穀物様も。
アフターテイストも長く、
熟成年数以上の熟成感を感じますね。

親方のウイスキー夜話「アンノック12年」

2008年06月09日 13時24分50秒 | 親方のウイスキー夜話。
最近は、ビールにワインに、ウイスキー。
ありとあらゆる酒を飲みまくっておりまして、

肝臓は.....?

どっこいすこぶる丈夫です。
昨夜も、京都の某居酒屋でビールとお料理の会、
そして、NBA京都支部長のお店(BAR)とをハシゴ。
結構飲みましたが、
そこは、正統派酔っぱらい。
きっちりと、電車で眠りこけ、
1駅乗り過ごしてしまいましたとさ。ワッハッハ。

さてさて、本日もモルトウイスキーのラインナップをご紹介。
これも今月の新入荷モルトです!


アンノック 12年 ancnoc 12Years

蒸留所 ノックドゥー蒸留所
地 域 ハイランド

スコットランドの
モルト・ウィスキー蒸留所の半数近くを所有し、
スコットランド最大を誇ったUDV社。
(ユナイテッド・ディスティラーズ)

前身であるDCL社時代に、
(ディスティラーズ・カンパニー・リミテッド)
自らの手で初めて建てた蒸留所が、ノックドゥー。

蒸留所は、すぐそばに標高420mのノックヒルの丘があり、
蒸留所の名前もゲール語で「黒い丘」の意味を持ち、
このノックヒルから名付けられました。
しかしノックドゥーというブランド名が、
ノッカンドゥやカードゥなどと紛らわしく、
誤解が生じやすいことから、
1993年に「アンノック」という
ブランド名でも販売されるようになったわけです。
私がバーテンダーになりたての頃、
実際に間違えたことのある曰く付きのモルト(泣)

ちなみに、アンノックとは「小さな丘」の意味で、
よりゲール語の綴りに近いというのもその理由です。

このオフィシャル12年は、
とても、エレガントなアロマ。
12年ものにしては、熟成感もそこそこにあります。
ドライフルーツの様な甘いフレーバーと、
アフターはそれほど長くないものの、
とてもフルーティーな余韻が残ります。
最初の1杯には最適だなぁと思うモルトですし、
モルト初心者の方や、女性にもおすすめしたいですね。

1 Shot(45ml) 1,000

親方のウイスキー夜話「マッカラン フォーティーズ」

2008年06月07日 15時24分33秒 | 親方のウイスキー夜話。
シリーズなので、もういっちょ書いておきましょう。
でも、年代が若い順のほうがよかったな。
反省、反省でございます。
先ほどのが50年代、今度は40年代のマッカランです。

マッカラン・フォーティーズ 500ml 40度
蒸留所 マッカラン蒸留所
地 域 スペイサイド  

同じ「 マッカラン ディケーズシリーズ 」の40年代版。
こちらは機関車のパッケージでした。
(フィフティーズは航空機でしたね。)

余談ですが、主に免税店市場向けに発売された商品ということで、
すべて容量は500mlですが、なぜ500mlかわかります?

わが国の免税範囲は、
1人につき1Lまでのボトルを3本まで
免税で持ち込めると定めているため、
この500mlは2本で1本分と換算されるのです。
700mlや750mlよりたくさん持ち込める!
ファンに喜ばれる心配りか、
それとも、マッカランの戦略か?
ともあれ、そんなことを雑学として
知っているのも楽しいじゃないですか。

こちらも現行に比べると
幾分ピーティな感じがしますが、
フィフティーズよりドライな感があり、
複雑さもそれほどないような気がします。
ナッツのような軽やかな甘いアロマ。
ライトで少しの甘さを感じながらも、
やがてピートとスモークも感じられます。
現行よりも、少し野性的に感じるのは私だけでしょうか?

フィフティーズと飲み比べて見てください。
すぐに他の2種も入荷予定です。

親方のウイスキー夜話「マッカラン フィフティーズ」

2008年06月07日 15時07分27秒 | 親方のウイスキー夜話。
ここでは、久々の登場。
親方の西尾です。

6月はウイスキーの強化月間!
久々の私のAJARAカムバックを記念して
(実は、今週から週1~2回ほど帰っています。
 出勤日はAJARAにお問い合わせくださいませね。)
Nishioチョイスのウイスキーが大量に。
自分が飲みたいもので(笑)

さぁ、今日からばっちりと紹介しますね。
もちろん、お店にもラインナップしていますので、
ぜひ、お試しくださいね。

マッカラン・フィフティーズ 500ml 40度
蒸留所 マッカラン蒸留所
地 域 スペイサイド  

これは、「 マッカラン ディケーズシリーズ 」といいまして、
主に免税店市場向けに発売された商品何です。
蒸留所にある過去のストックのウイスキーを使って、
20年代から50年代の味を再現したラインナップで、
計4種類が発売されています。
パッケージには、その時代に主要に使われた
交通機関をモチーフにしてあります。
自動車、機関車、船、航空機。
これを4種類並べると1つのアートになる仕掛けが...。

かのマイケルジャクソン著の
「モルトウィスキーコンパニオン」のP.264、266でも
紹介されていますよね。

これは50年代のレプリカとなりますが、
現行マッカランとの違いとしては、
この蒸留所特有のエレガントさよりも、
はっきりとしたピーティな感じがあります。
蜂蜜ががかった麦芽っぽさ、
そして芳しいピートのスモークの巧みなバランスです。

フィニッシュには長いビート感がありますね。
昔のマッカランには、
今とは違うピーテッド麦芽が使われていたのでしょう。

水割りの楽しみ方

2008年05月17日 17時40分21秒 | 親方のウイスキー夜話。
日本におけるウイスキーの飲み方の中で
最もポピュラーなのが「水割り」です。
氷を入れたタンブラーにウイスキーと水を
約1対2の割合で注ぎ軽くまぜるだけの、
誰でも作れる簡単な飲み方.....
と思っておられる方も多いはずです。

しかし、実際作ってみるとなぜか今1つ
「想像していた味にならない」という
実感はありませんか?
もちろんウイスキーのタイプが変われば、
当然味が変わるのはうなずけます。
では、同じウイスキーを使っても
「違う?」と思うのには、
作り方にもよるのですが、
もう1つの大事な材料「割る水」によるのです。
要するに「ウイスキーとの相性の良い水」を
選ぶことが大事になる訳です。

元来、ミネラルウォーターとは、
適度なミネラル
(カルシウム・鉱物質の栄養分)を含む水の事で
水源やろ過、殺菌方法で4つの分類に分けられます。

・ボトルドウォーター
 飲料可能な水。水道水でもよく処理方法に限定はなし。

・ミネラルウォーター
 地中でミネラル分が溶解した地下水でろ過、沈澱、加熱殺菌のほかに
 オゾン殺菌、ミネラル分調整、ブレンドなどを行ったもの。

・ナチュラルウォーター
 ミネラル分の溶解の少ない地下水。ろ過、沈澱、加熱殺菌以外の
 処理をしていないもの。

・ナチュラルミネラルウォーター
 地中でミネラル分が溶解した地下水。ろ過、沈澱、加熱殺菌以外の
 処理をしていないもの。

この中でナチュラルミネラルウォーターが
「自然のミネラル分が溶け込んだ最も天然に近い水」になります。
水の味を左右するのはミネラル分の中の
「ナトリウム」と「カルシウム」です。
「ナトリウム」が多いと塩気を感じ、
「マグネシウム」が多いと苦みを感じ、クセがでてきます。

大きく分けて『軟水』と『硬水』に分類され
どちらで割るのがいいのかは意見が分かれるところです。
どちらかというと『軟水』の方が適していると言われますね。
軽くてマイルドな口当たりの軟水には
もとの素材の味や香りを活かす力があります。

でも『軟水』にも色々とありまして
微妙な違いが分かると『水割り』にも幅が広がります。
甘みを感じたり、ウイスキーが柔らかく感じたり...

今、アジャラでも常時5種類の
『ミネラルウォーター』をご用意しております。
硬水・軟水とタイプ・ミネラル分の含有量も違う、
いろいろな味わいを取り揃えました。

ひとつのウイスキーで、
いろいろと試して比べてみると、
きっと面白い発見があります。
学生時代の科学の実験みたいで楽しいですよ。

駒走善郎。