理解できんこの世の中

平和な日本、安全な日本。でも不満がいっぱい。理解しがたいことを考えます。

BSE-米国産牛肉輸入再開は大丈夫?!-食品安全委員会の憂鬱

2005年03月31日 23時45分24秒 | BSE関連
憂鬱である。

食品安全委員会のプリオン専門調査会は、20ヶ月以下の牛を検査対象から除外しても人間の健康に対するリスクは「非常に低いレベルの増加にとどまる」とした。
http://www.jacom.or.jp/news05/nous101s05033005.html

予想どおりの結果であり、当然こうなるであろうと予想していた。
しかし、これだけではなかった。
プリオン専門調査会では、科学者としての意見を付け加えることを学者とて行った。
内容は、①SRM除去の現状はまだ不完全である(したがって、今すぐ全頭検査を中止すべきではない)。②今、全頭検査の基準を緩和すると、若齢牛のデータを収集することができなくなる(検査を続けていけば、20カ月齢以下でもBSE感染を検出できる可能性を否定しない、または検査精度の向上によって発見できるようになる)③これまでの様々なリスク減少に対する施作の評価が出てない(BSEに感染していても、発病するまでには長期間を要する)うちに、検査基準を緩和した際のリスク評価は無理である。したがって、政府の諮問にそもそも無理がある。

というものである。

委員達は十分に知っている。20ヶ月以下の牛を検査対象から除外しても人間の健康に対するリスクは「非常に低いレベルの増加にとどまる」としたら政府は当然基準を緩和することを。それでも、要求された結果を導き出し、なお科学者にこだわり意見を添付した。

上記3つの意見を普通に考えると、基準緩和は時期尚早とするのが妥当ではないですか?でも政府は早急に省令の改正を図り基準緩和措置をとるであろう。

今後、米国産牛肉の上記3つに関する情報をほとんど持たない安全委は、どうやって米国産牛肉のリスクを評価するのであろう?

まったく憂鬱な日である。

一方、米国産牛肉輸入再開に関する署名が118万人分も集まったとか。
署名を集めているホームページには、米国産牛肉の安全性についてさも科学的に述べられている。
118万人ですか。憂鬱を通り越して怒りに近いものがこみ上げてきませんか?

日本人は多宗教を受け入れる柔軟な国民であるとある作家が言っているが、関心が低く無関心で無知になってはならない。