理解できんこの世の中

平和な日本、安全な日本。でも不満がいっぱい。理解しがたいことを考えます。

BSE-米国産牛肉輸入再開は大丈夫?!-特定危険部位(SRM)Part2

2005年03月16日 00時16分16秒 | BSE関連
実態として、日本ではSRMがどのくらい除去されているのでしょう?
昨年、和歌山県で開催されたリスクコミュニケーションの議事録によると、完全にSRM が除去されている例はほとんどないようです。
「厚生労働省が全国で7カ所の食肉衛生研究所において、背割り前のを調べた結果によると、100%除去されているというのは1件しかないんですよね。ひどいところ52.5%しか除去されていないということも報告されているようなので、あるいは72.0%とか。」
http://www.fsc.go.jp/koukan/zenkoku/wakayama/161129_wakayama_gijiroku.pdf

もう一つ、牛の解体の際に不動体処理(ピッシング)というのを行う(場合が多い)のですが、これは「銃撃であいた額の穴からワイヤーを挿入し脊髄の神経を破壊します。このとき、特定危険部位である脊髄の一部がワイヤーを介して汚染する可能性があるため、この方法に変わる不動体化処理の開発が望まれています。」
http://www.zennoh.or.jp/bse/BSE8.htm

ピッシング自体はEUで禁止されておりますが、日本では指導程度で事実上まだ認められています。

結局、SRMは技術的に、あるいは処理施設の問題で100%除去できるようにはなっていないのが現状のようです。だからBSE検査が必要であるとのことです。

BSE検査も検査精度の問題で、100%検出できない。SRMも100%除去できない。
ただ、BSE検査は20カ月齢以下の牛は除外してもリスクは増えない。
なんだかおかしくありませんか?

さて、アメリカではどうでしょう。
米の検査官労組が米農務省に告発したところによると、「食肉加工場では月齢三十カ月以上の牛がきちんと識別されず、その特定危険部位が食肉に紛れ込んでいるおそれがあると指摘。「輸出する際、諸外国から課せられている義務についても検査できない」といいます。」
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik4/2005-02-18/01_01.html

日本は、アメリカの検査方法については要望しているかもしれませんが(特に月齢の見分け方についてですが)その検査がどのくらい実行されているのかは確認しようとしていません。アメリカのと畜場へ行って解体作業の全容を解明してみるといったことはしないのでしょうか?

ちなみに、異常プリオンは牛どうしなら1mgで感染します。牛から人間はどのくらいの量で感染するかはわかりませんが、同じ霊長類サルでは5gで感染したという検査結果があるようです。