透明人間たちのひとりごと

神よ、傘を与えたまえ!

 世間という時空間では、今日もこれでもかと言わんばかり
に脳の中枢を刺激し、我々を興奮させ、興味を失わせない
ような味付けと洗練されたレシピで調理された情報という名
の料理がメニュー表に並んでいて、一応は、我々が自由に
チョイスできるかたちで提供されているとはいえ、実際には
恣意的に偏向されたニュース報道などと同様に、都会的に
香りづけをされた偽装食品並みの情報が、ショーウインドを
飾るように溢れかえっているというのが現状なのです。

 而して、その実体は、ほとんどの場合に実際の生活には
まったく関係のない不必要な情報ばかりなのですが … 

 それに振り回されて、いらぬ心配をしてみたり、腹を立て
たり、涙を流したりと …  忙(せわ)しないのが現代社会の
憐れとも滑稽ともつかない日常なのです

 ある意味で

 グローバル化とは、「余計なお世話」という
スパイスをふんだんに駆使した調理法を意味するものでは
ないのかと疑ってしまうくらいなのですから …

 なんてことを、あれやこれやと考えていたら、とんでもない
ビッグニュースが飛び込んで来たのです

  「テロリストが一撃で女性や子ども
      を含む300人近くを殺害した」


 マレーシア航空機撃墜事件の報道です

 ウクライナのポロシェンコ大統領は18日の国内向け演説
で、親ロシア派による撃墜(ミサイル・テロ)事件だと非難し、
後ろ盾であるロシアとの対決姿勢を鮮明にしました。 

 この文言だけでも十分インパクトがあるのに
民間の航空機がミサイルで撃墜されたとなると、さらに
その衝撃増幅されて、シロウト目にも抜き差しなら
ない大事件へと発展する危惧を弥(いや)が上にも
感じてしまうわけです。

 よりによって、その手段と言うか、事件顚末が、

 「地対空ミサイルが発射され、旅客機を追尾する様子が
レーダーに捉えられていた」 と米CNNが米当局者の話と
して報道するに至っては …

 すわっ、一大事だ !!  

 米ソ冷戦時代の1983年にサハリン沖の上空で起こった
大韓航空機撃墜事件のことが頭を過(よ)ぎったのです。

 あのとき、1983年9月1日の出来事は、ニューヨークから
ソウルに向かっていた大韓航空007便のボーイング747が
予定の飛行ルートを大きく逸脱してソ連領内に迷い込み、
サハリン上空でソ連の戦闘機に撃墜されたわけですase

 東西両陣営が互いに情報を必死に収集していた時代に
「航法ミスに気付かないまま、スパイ機と誤認された」との
調査結果が国際民間航空機関(ICAO)によりまとめられ、
最終的に不作為による不可抗力的な事故として処理された
ようなのですが、今回はどうなるのでしょうか


 犠牲となった乗客乗員298人のうち約80人が子どもであり
、多数のエイズ研究者も搭乗していたとか …

 このニュースに陰謀論好きの1号さんは、早速にも反応
して自論を展開します。

 曰く、4カ月前に行方不明となったまま、未だ発見されて
いないマレーシア航空機が、今回撃墜されたマレーシア機
だったとしたら …

 お得意の謀略説かと思いきやSFタッチの科学ミステリー
仕立てに練られた奇想天外なストーリーなのですがase2

 ここで紹介できないのが残念です

 時節柄、不謹慎だとして袋だたきにあうのは目に見えて
いますから …

 さて、話が横道に逸れてしまいましたが、

 今回の惨劇の遠因にあるウクライナ東部の紛争に絡めて

 「この紛争を終結できるのはロシアだ。 ロシアが終わら
 せなければない」

 「過ちを重ねるウクライナの背中を押しているのが米国で 
 悲劇の責任をロシアになすりつけようとしている」

 … と、国連安全保障理事会の緊急会合の席上で、米ロ
の両国連大使は犠牲者への追悼の言葉もそこそこに非難
合戦を繰り広げる姿を見ると、互いに相手側が撃墜したと
主張するウクライナ政府と親ロシア派組織と同じで、和平
協調の歯車が噛み合わない状態のままに米ロの対立関係
は危険水域を越えようとしている様相にあるわけです。

 おそらく真相究明は困難を極めるものとなるでしょうが、

 後で気付けば、これが第三次世界大戦のキッカケとなる
事件だったなんてことにならないように祈るばかりです


 そうかと思えば、パレスチナ自治区ガザに地上侵攻した
イスラエル軍はロケット弾発射装置や地下トンネルなどの
イスラム原理主義組織ハマスの拠点への攻撃を継続し、
イスラエルのネタニヤフ首相はガザでの地上作戦を大幅
に拡大する準備を軍に指令したという情報もあります。

 我が地球では、現時点で一体いくつの紛争が芽吹き、
成長拡大しようとしているのか

 穿った見方をすれば、

 それもこれもが言葉を乱したことに起因するのでは
ないかと疑りたくもなってしまうのですnose7

 旧約聖書にある「バベルの塔」創世記第11章1節
から9節には、世界がなぜ異なる言葉を使うようになったか
が記されていますが、もしも、このような事件さえなければ
世界は今も同じ言語で互いに意思の疎通がはかられ共通
の価値観を抱いて生活していたのかもしれないと思うと …

 どこかでを恨みたくもなりますnose6

 世界が共通の言葉であったならば、国際問題も現在とは
まったく違ったものになっていたはずで、英語もドイツ語も
フランス語もイタリア語も日本語もなく、それがヘブライ語
かどうかは別にしても、苦手な外国語の授業 right リーダー
もグラマーも単語カードも試験もなにもなかったと思うと …

 ますますを呪いたい気持ちに駆られてしまいますnose6

 ところで

 「言葉」 というと、ヨハネによる福音書の冒頭にある

 <はじめに言葉ありき>

 が有名ですし、まず最初想起されますよね

 だから、「最初に言葉ありき」なんだよ 

 … というオチで終わろうかとも思ったのですが、

 「言葉」とは何かが、妙に気になりはじめたのです。


 symbol2我々は一体、何をもって、いくつの言語といくつの
   時間と空間のなかを、生きているのであろうか


 … なんて具合にやけに哲学っぽく

 なんだか書き出しの文面にやっと戻れたような気がしない
でもないのですが … ase2

 そこで、「言葉」と訳された語源を探るとギリシャ語の
「ロゴス」なのだそうですが、このロゴスには全世界の
どの国でもその訳には手を焼いたようで …

 今風に表現すれば、「ロジック」 right 論理理性
知性、すなわち、「叡智」ということです。

 ロゴスはもともと

 「宇宙に内在する神秘的な原理」を指す
もので、常時、我々が口から発する、所謂(いわゆる)人間
の言葉そのものを指すわけではなく、神の智慧を指します。

 それでは、

 <はじめに言葉ありき>「はじめ」とは

 一体、いつのことなのか

 文語訳では「太初(はじめ)となっていますが、それは
宇宙が創られる以前のその先を意味しているのです。

 つまり、この場合の「言葉」 right 「ロゴス」 は宇宙が
創造される以前から存在していたということですね

 まあ、それはともかくとしても日本語での「言葉」という
訳が、そもそもの誤りであると思うのですが、「ロゴス」
「言葉」と訳すまでには、紆余曲折があって、いろいろ
な訳語が考えられていたようです。

 真理、知恵、思想、知性、力、叡智などが候補にあがった
そうですが、最古の和訳は、「賢いもの」 …

 曰く、

 「ハジマリニ カシコイモノゴザル」

 だったそうですが、個人的にはこれが一番素朴でピッタリ
と来て、大好きなのですが、この訳語に行きつくまでには、
並大抵ではない苦労があったようなのです。

 話は天保3年(1832)まで遡り、嵐にあって漂流するという
数奇な運命に翻弄された3人の日本人水夫とオランダ人の
宣教師ギュツラフとの波乱に富んだ物語がそこでは展開
されるのですが、紙幅の関係でここでは紹介できません。

 でも、こうして

 なんだかんだと、御託を並べてみたところで所詮
急に降り出した雨に対する算段の方が先決だったのです。

 ウクライナの惨劇もガザでのイスラエル軍の攻撃強化も、
外出中だった2号にはまったく関係のない出来事である
のみならず、いかにしてどしゃぶりの雨に濡れずに家まで
帰れるかが緊急にして最大関心事だったのです

 すわっ、一大事だ !!

 
 おお  我に「言葉」はともかくも

 まずは「傘を与えたまえ !!」

コメント一覧

半熟マン
ロゴスという言葉の響きだけで、なんだか妙に哲学的ですよね。
皮肉のアッコちゃん
まるで、井上陽水の「傘がない」の世界観なのだぁ~。
ココナン
大丈夫ですよ!
2008年の北京オリンピックの中止は八ズレたし、2015年までに中国による日本、台湾、朝鮮の強制併合も、現時点では起こりそうもありませんから、心配無用です。
ルート1/2
時空を股にかけるタイムトラベラー、1936年からやって来たというジョン・タイターが2001年に未来に帰るまえに、2015年にロシアがアメリカの主要都市に核攻撃を仕掛けて、ヨーロッパも中国も破壊される第3次世界大戦が起こるという予言を残していますが、キナ臭い現実に一抹の不安を拭い去れないのですが・・・
名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「ノンジャンル」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事