使っていました。
東に向かって移動してきた人々はやがて谷あいに平原を
見つけて、そこに住み着くようになります。
人々は互いに 「レンガを作ろう。火で焼いて固めよう」と
言い合うと、彼らは石の代わりにレンガを、漆喰やモルタル
の代わりに瀝青(アスファルト)を使うようになったのです。
そして、
「さあ、我々の街を造り、塔を建て、その頂(いただき)
を天に届かせよう。あらゆる地に散って消え去ることの
ないように、我々のために名をあげよう」
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/77/a0/0c7aaadcb62b78ef94a8d034d0854876.png)
神は、人の子らが作ろうとしていた街と塔を見ようと思い
下って来られた。 そして仰せられた「見よ、彼らはひとつの
民で、同じ言葉を話している。 これは彼らの行為の始まり
で、今や彼らが行なおうとすることで成し得ないものはない
だろう。 ならば、我々は下っていって、彼らの言葉を乱し、
言語を混乱させて、彼らが互いの言語を聴き分けられない
ようにしょう」
このため、人類は混乱し、塔の建設は中断され、人々は
世界各地へ散らばっていったのです。
それ故に、この地はバベルと名付けられました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/42/f6/30d355c3f12c897b351a522c8f819081.jpg)
(創世記11章1-9)
こうして「神」は、見事に人類を地の全面に散らすこと
に成功したというわけです。
この「バベルの塔」の物語は、ノアの大洪水の話
のあとから、アブラハムの登場までの間に語られますが、
最初にこの話を聞いた時には、なるほど世界にいろいろな
言語が存在するのはこういうことか、と納得したものです。
しかし、すぐに、何故、塔を建ててはいけないのか
という疑問が生まれました。
人類が塔を建設して「神」に挑戦しようとしたので、
「神」は言葉を乱し、コミュニケーションを阻害して、互い
に意思の疎通ができないようにします。
でも、本当に「神」に挑もうとしたのでしょうか
ヨセフスによる『ユダヤ古代史』では、
ノアの子孫であるニムロデは、もし「神」が再び
地を浸水させることを望むなら、「神」に復讐してやる
と威嚇したとあります。
水が届かないような高く強固な塔を建てて、父祖たちが
滅ぼされたことへの復讐を果たすというのです。
人々は「神」に服するのは奴隷となるに等しいことと
ニムロデに随(したが)い塔の建設に着手します。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/75/1b/c0d5f12fee2fb625778207d7edf3da32.jpg)
そして、塔は予想よりもはるかに早く建ったとあります。
しかし、これは「復讐」というよりは、「防災」であり、
減災や免災対策です。
減災の基本は自助・共助で地域の危険を知って、
リスクを減らすことだし、免災は被害を最小限度
に抑えることです。
少なくとも、ニムロデの行為は「神」への挑戦と
いうよりも防災的な側面を有する「自衛権」の行使
と自主独立の宣言に他なりません。
ところが、
「神」はこれを、反逆として受け取った、構図こそ違え、
プロメテウスの火や堕天するルシファーの
一件と通底するものがあります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0f/49/c074b5981d30345e868382f10c48cd65.jpg)
人類に火を与えるプロメテウス
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7d/d9/68d18dc773cce7feca959e0f7910fc23.jpg)
ところで、
塔は「神」によって破壊されたと一般的には思われて
いますが、『創世記』には建設を断念した人々が世界
の各地へ散らばったとする記述があるだけで、それから後
に塔がどうなったのかはわかりません。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/53/c6/8e01d8b73e08b3653e143ce48cf852cb.jpg)
それにしても、なんてセコくてみみっちいだけの「神」
なんだろうと思わずにはいられません
『バベルの塔』の物語が世界にさまざまな言語が
あることを説明するための方便や不遜な人類への「神」
からの戒めであるとしても …
石の代わりにレンガを焼いて、漆喰やモルタルに代えて
瀝青(アスファルト)を使用するといった具合により耐久性
を高めて、住環境を快適にする古代の技術革新や
科学技術の発展にケチをつけるような内容で、
これでは
『ダ・ヴィンチの罠 堕天使』にあるように、
![url](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/ap/url.png)
ここでもまた、どこか胡散臭い「神」の狭量という
ものが見えてしまうわけです。
『ダ・ヴィンチの罠 リリス』では、天使たちに
仕掛けられた「神の罠」に敢然と立ち向かい天から
追放される光の天使に対する「神」の度量のなさに
納得のいかないダ・ヴィンチの嘆きが聞かれ …
![url](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/ap/url.png)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/50/94/b33479baa44b62337b9a6146695afbf4.jpg)
『ダヴィンチの罠 現代考』では、500年も前
から「神」の狭量と対峙していたのが、ダ・ヴィンチ
であって、彼は自らの作品を武器(罠)に現在もなお、
戦い続けているというわけです。
![url](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/ap/url.png)
その罠(武器)のひとつが『モナ・リザ』の微笑み
で、このように謎めいてみえる表情は「フマガッリ」
(すべてを知る者の笑い)と呼ばれるものです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/15/b7/e2d3e87d7ee9be08725fbdda707d24cd.jpg)
この微笑には、83%の幸せと9%のうんざりした気分
(嫌悪感)と6%の恐れ(恐怖感)に2%の怒りがあるそう
で、いったい何処の誰がそんな分析をしたのかと思ったら、
オランダのアムステルダム大学が開発した人間の表情を
分析する「感情認識ソフト」を使って、コンピュータ解析した
結果なのだそうですが …
こうして現在でも、なお、『ダ・ヴィンチの罠』に
まんまと嵌ってしまっているというのが現実なのです
また、
近年、新たにおこなわれた赤外線(レーザースキャナー)
を駆使した3D(三次元映像)技術による調査で、これまで
分析が困難だった絵の具の層が解析されて、モナ・リザが
纏(まと)っているドレスが薄い透明のガーゼ布に覆われて
いるということが判明したのです。
当時(16世紀前半)のイタリアでは妊婦や出産したばかり
の女性がガーゼのドレスを着ていたことから、モナ・リザの
モデルがジョコンド夫人(リザ・デル・ジョコンド)であるという
説を強烈にバックアップすることになりそうですが …
それというのも、
制作開始年数とされる1503年当時、彼女は24歳で次男を
出産した直後であったとか、
あるいは、また、
前回にもご登場いただいた美術史家でイタリア文化遺産
協会会長のシルバーノ・ヴィンチェッティ氏によると、
![url](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/ap/url.png)
『モナ・リザ』の絵の裏面には「149」という数字が
書かれていて、4つ目の数字が消えているのだそうですが、
このことは1490年代のどこかでダ・ヴィンチがこの絵の制作
に着手したことを示すもので、最後の数字が消されていると
いうことは、この絵画の制作開始年を曖昧(ミステリアス)に
したかったという意識がはたらいていたからです。
なぜならば、モナ・リザのモデルが着ているのは喪服で
あり、ジョコンド夫人が1499年に子どもを亡くして喪に服して
いたことを考えると、この絵が描かれ始めたのは1499年で、
モデルが彼女であるということが公になるからです。
事実、ダ・ヴィンチの知人でフィレンツエの役人をしていた
アゴスティノ・ベスプッチによる「ジョコンドの妻の肖像画など
3つの絵画をダ・ヴィンチが制作中」 であるとの書き込みが
、1503年10月当時の書籍の余白部分から見つかり、これに
よりモデルの謎は、ほぼ彼女であるとの結論に達し、解決
を見たものと思われますが
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/59/1e/fdf19766952aa523b168632b118432da.jpg)
実は、彼女は「リザ・デル・ジョコンド」ではありません。
![symbol2](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/ap/symbol2.png)
![kirakira2](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/ap/kirakira2.png)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/53/d0/87a170710fe22f3f7da97e7b8eae5473.png)
制作開始時には19歳で、1503年には24歳だった女性の
顔ですよ、どう考えてもお馴染みの『モナ・リザ』は
中年のおばちゃんです
1504年-1505年頃に、ラファエロがダヴィンチの工房で
制作中の『モナ・リザ』を模写(スケッチ)しています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1b/f8/cf7fd29a7c99c899f390d9a251def831.jpg)
ラファエロ 『モナ・リザ』のラフ・スケッチ
このスケッチが後に『一角獣を抱く貴婦人』と
して完成するわけです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4d/f6/892233ac97f5d311463f7b8be3932ef3.jpg)
『一角獣を抱く貴婦人』 1505-1506年
そして ・・・
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/19/61/e806a807595a9ef8d52956ab2d052b36.png)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/58/6f/6e014dbf6ef93fc8919380c622f65e75.png)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7d/23/c77b3f64713f63f4f4cd5b3bd7d643c6.jpg)
ジャジャ、ジャ~ン !!
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1f/82/11cb2817826b236773f4def18d8ddef9.jpg)
「わたしがリザ・デル・ジョコンドです」
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6a/6b/38218df9db54576ffc7989f7553b5dd7.jpg)
というわけなのですが ・・・
![peace](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/ap/peace.png)
それでは一体、この人は誰なのか
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3e/ef/1548b4fd3cd31f90c799a68f25ecba8e.jpg)
・・・ ということになってきます
ダ・ヴィンチが生涯手もとに置いていた3枚の絵画のうち
のひとつが『モナ・リザ』ですが、3枚に共通するもの
としては、「フマガッリ」(すべてを知る者の笑い)が
見られます。 『モナ・リザ』が魅せている顔の表情の
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/21/89/03dab6eeec89871114f8b8393fb5a1ce.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4f/f6/4cfd601f21511e8ff716ed43b1a05f0b.jpg)
右半分は聖アンナの慈愛に満ちた
母性的な
![down](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/ap/down.png)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3b/28/6366a080648a3a46cf4c3f339e559704.jpg)
左半分は
![up](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/ap/up.png)
含みのある意味深な笑いです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3c/3b/98d3b8940a17b20eb37a3e27ff2cd3c9.jpg)
それが『モナ・リザ』の顔の右半分と左半分の表情
の違いですが、その絶妙にしてアンバランスな調和を
をみせる裏には謎と秘密の罠が隠されているのです。
言わば、「神」にとっての『バベルの塔』の如き、
不都合極まりない知られてはならない秘密です。
それは、バベル(ごちゃ混ぜで
![right](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/ap/right.png)
名づけるのにピッタリの秘密ですが、その謎解きには
もう少しだけ時間をください
![ase2](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/ap/ase2.png)
なにせ、分かりやすく解説するための画像の作成に
手間取っているのです
![ase2](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/ap/ase2.png)
2号にはイメージはあっても、画像の作成は3号に
依頼しているので …
さてと、そんなわけで、次回では、
さらなる『モナ・リザ』の謎に迫る予定でいますが、
その一部を画像のみの予告編としてCM します
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6e/78/a15031c21c10ab93183874c36cb6c1a9.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/05/56/776c4fef51d31edc72a15ab8942ea1aa.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2d/1d/6ca07682c9589b19e24a727463ca13f2.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/78/ff/0c75dd487b7c19d426a3e8df7e38c74e.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7a/bc/4b7c537889d51754333bbb3bee5d760b.png)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3e/9a/8a7ba56e745068298d317ef7e4150cf1.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/36/e5/f49068e8ca25baae7063c006c4863748.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3a/2d/48fbcd0f598e293b1f4f563a48c10b29.jpg)
「トータルリコールやターミネーター
みたいなことになってきたぞぃ」
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/35/c8/231e4a6149ef7cf6254a159b5346d036.png)
「大丈夫かのぉ」
… to be continue !!
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4c/2e/69418cef1205ce146d802c2280c0103a.jpg)
「ふふふ、どうかしらねぇ…」