ガネーシャシリーズ第5段
上司から嫌がらせを受ける主人公「僕」
度重なる上司の嫌がらせに絶望感に苛まれた時、清掃員に扮したガネーシャに助けられる。
夢がないと言う僕は、ガネーシャから出された課題をクリアしながら成長する物語。
この小説を読まなければ、知ることが無かったガネーシャの生い立ち。
象になる前は、母のパールヴァティーが入浴中に身体の垢を集めて作った人形で、実はすごいイケメンだったとは。
詳しくはガネーシャ - Wikipedia で。
ガネーシャがモノリスになってしまう場面は、笑っては行けないと思いつつ、笑わずにはいられないし、声を出して笑ってしまいそうな場面が何度も出て来ます。
そして、最後の最後で釈迦のオチに爆笑しました。
一番心に響いたのは、夢を見つける上で大事なことは「痛み」を知ること。
悲しみや痛みは避けて通れるものではなく、そこには必ず意味があるのだと言うこと。
瀬戸内寂聴さんが生前、同じようなことを話されているのですよね。
苦労・挫折・屈辱を味わった人は幸せで、自分が経験したことは1つも無駄になっていないと話をされていたことを思い出しました。
僕が上司から受けた屈辱も、自身が経験したからこそ他人に対して優しくなれる。
上司と直接対決をし、会社を退職した彼が見つけた夢は、きっと輝く未来が待ち受けていることでしょう。