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趣味の天気❄️🌸

天気の話題を通じて日々の暮らしに彩りを添えます♪

梅雨×紫陽花×露☔

2020-06-28 21:57:58 | 日記

今日の青森県は、午後を中心に梅雨寒の肌寒い一日となりました

(天気図は気象庁ホームページより)

さて、そんな梅雨時に映えるのが、見出し画像にもある紫陽花です

紫陽花は、アジサイ科(従来はユキノシタ科とされていました)の落葉低木で、日本には古くから自生しており、現在よく見かけるセイヨウアジサイも日本のガクアジサイが原種と言われています。

また、青森県外ヶ浜町や山形県新庄市など各地で、町の花などとして制定されています。

そんな紫陽花は、梅雨時に咲くだけあって、水はけと水持ちのよい土壌を好み、水切れには弱い植物です

そして、花の色は一般的に土壌が酸性だと青色になり、アルカリ性や中性だと赤色になるそうです。

※酸性だと土壌中のアルミニウムがイオンとして溶け出すので、それを吸収してアジサイ内のアントシアニンなどと反応することで青くなるそうです。

日本の土壌は火山灰などの影響で酸性土壌が多いので、そのままだと青色の紫陽花が咲くことが多いかと思いますが、石灰質肥料などで土壌を中性やアルカリ性に改良すれば赤色の花も見ることができるようになるということです。さらには、吸収したアルミニウムがどの花に多く運ばれるかによって、同じ株でも花の色が異なることもあるようです。

梅雨時の晴れ間に見る紫陽花もきれいですが、雨に濡れて露が滴る紫陽花も趣があっていいものです


江戸時代以来となる夏至の日の日食でしたが・・・⛅

2020-06-21 22:05:37 | 日記

前回のブログでお伝えしたとおり、本日は二十四節気の一つ「夏至」で、昼の時間が一年で一番長い時期を迎えています。

そして、更に、本日は日本全国で太陽が月に隠れる「部分日食」が見られる日ということで、この二つを同時に迎えるのは、なんと江戸時代以来、約370年ぶりだそうです

そんな中、午前中は穏やかに晴れて、これは日食日和と思っていたのですが、15時過ぎから徐々に雲が出てきて、日食が正にピークを迎えた17時前には空一面雲に覆われて、全く見ることができませんでした

↓これがその17時前の空模様です

くやしいので、この雲がなぜ発生したのか考察してみました。

まず、全国の日照の状況を見てみます。(図は全て気象庁ホームページより)

17時までの1時間の日照時間を見てみると、太平洋側では日照がない又は少ない地点が多く、日本海側では日照が多くなっています。沖縄でも、本島地方は日照が少ない地点が多いですが、石垣島方面では日照が多くなっており、石垣島の日食の様子をニュースなどでご覧になった方も多いのではないかと思います。

次に天気図を見てみると、

北海道付近と日本の東の海上に高気圧があり、九州の南には梅雨前線と低気圧が位置しています。

見出しの衛星画像からも見て取れるように、東日本から九州南部にかけては、この梅雨前線と低気圧の影響により日照が少なくなったことが分かります

それでは、梅雨前線から離れた我が青森県ではなぜ雲がかかったのでしょうか?

私が思うに、その要因は北海道付近の高気圧にあったのではないかと思います。

本日16時のアメダス画像を見ても分かるとおり、青森県では太平洋側を中心に海からの東風が吹いて

います。

これは、北海道付近の高気圧から時計回りに吹き出してきた風と思われます

この風は、北の方から海上を渡って吹いてくるので、冷たく湿った風です。

今日の雲のかかり具合を見たところ、西側の山地方面に向かうほど雲が厚く、逆に東側の方は晴れ間が見えていました。

17時までの1時間の日照時間を見てみても、青森県では内陸部を中心に日照が少なくなっているのが分かります。

また、先ほどの雲の写真から、この時にかかっていた雲は下層にできる層積雲と見られ、海からの湿った風が山地にぶつかり弱い対流活動が発生してできた雲ではないかと思われます。

ちなみに、日食が終わった18時頃には、雲が徐々に薄くなり、晴れ間も見えてきました⛅

まさに神のいたずら・・・

次に日本で日食が見られるのは10年後とのことで、その頃には今日の天気のことなどすっかり忘れているかもしれません


来週は夏至です🌞何気ない写真から思うこと📷

2020-06-14 22:36:40 | 日記

本日、東北北部の梅雨入りが気象庁から発表されました

昨年より1日早く、平年日どおりの梅雨入りです。東北北部では、平年並みであれば、これから7月末頃まですっきりしない天気の日が多くなる時期になりました。

さて、そんな中ですが、来週6月21日は、二十四節気の一つ「夏至」です。

北半球では一番昼の時間が長くなる時期としてご存じの方も多いかと思います。

見出し画像は、5月30日の19時半頃に撮影したものですが、青森県(例として青森市)の場合、5月30日頃の日没時刻は19時頃ですので、日没後30分程度経過した時点ということになります。

(青森県内でも場所によって時刻は前後します。)

ちなみに、本日の日没時刻は19時10分頃、夏至である来週6月21日の日没時刻は19時12分頃ですので、同じ場所で同時刻に写真を撮ると、もう少し明るいかと思います。

ところで、夏至の時期はどれくらい昼の時間が長いのでしょうか?

青森市を例に、今年の各時期の日の出から日没までの時間を計算してみると、

 

    日の出   日没    日中の時間

・夏  至(6月21日)  4:05 19:12  15時間7分

・秋分の日(9月22日)  5:24 17:35  12時間11分

・冬  至(12月21日) 6:57 16:13   9時間16分

 

となり、夏至と冬至の頃を比べると、約6時間も日中の時間が違います。

当然、見出し画像と同じ場所で同時刻に写真を撮っても、秋分の日や冬至の時期には真っ暗になっていることでしょう

それでは、来年の5月30日19時半頃に、同じ場所で写真を撮ると同じような写真が撮れるのでしょうか?

それも恐らく不可能だと思われます。

なぜなら、日没時刻はほぼ変わらないにしても、その日の天気が全く同じになるとは限らないからです。

例えば今年(右)と昨年(左)の5月30日9時の天気図を見てみると全然違うことが分かります。

(天気図は気象庁ホームページより)

天気図は、一日として全く同じものはないと言われています。

もちろん、似たような天気図になることはありますので、同じように晴れるかもしれませんが、その日の大気の状態によって、雲の位置などは微妙に違うかもしれません。

また、見出し画像には山や田んぼが写っていますが、その年の天候により山の残雪の程度や田んぼの稲の生育具合も変わってきます(さらに細かく見れば、家々の明かりの灯り方もその日によって違うと思います)ので、仮に同じような天気になったとしても、全く同じような風景の写真が撮れるかというと、その可能性は限りなく低いかと思います

そう考えると、何気ない毎日の風景も、「一期一会」と言えるかもしれません

 

 

 


アメダスデータに見るフェーン現象②⤴(2020.6.5)

2020-06-10 00:14:34 | 日記

本日(6月9日)の北日本は、所により30℃を超える暑さとなりました💦

夏が来たって感じですが、梅雨もまだこれから・・・、まだまだ暑さも序の口といったところでしょうか

さて、前回のブログでは、フェーン現象の概要と青森県での事例をご紹介しましたが、今回は同日の山形県の事例をご紹介したいと思います。(図は全て気象庁ホームページより)

まず、風の状況を見てみると、山形県内では、日本海からの西風が吹いているところが多くなっています。

次に気温を見てみると、日本海側で低く、内陸部で高くなっています。

それでは、今回は日本海側(庄内地方といいます)の鶴岡と内陸部にある県庁所在地の山形の気温の違いについて、検証してみたいと思います。

6月5日12時の鶴岡の気温は21.5℃、一方の山形の気温は30.1℃で、8.6℃もの差があります。

鶴岡と山形の間には標高1,500mを超える月山や湯殿山などの山々が連なっています。

仮に、西風に乗って空気塊が1,500mの山を越えると仮定した場合、風上側の空気塊には水蒸気が含まれており、凝結熱が発生するので、

21.5℃-(0.6℃/100m×1,500m)=21.5℃-9℃=12.5℃となり、頂上付近では12.5℃になります。

次にこの空気塊が山形の方へ吹き降りる場合、風下側は凝結熱の影響を受けないと仮定すると、

12.5℃+(1.0℃/100m×1,500m)=12.5℃+15℃=27.5℃となります。

しかしながら、実測値は30.1℃ですので、2.6℃の差があります。なぜでしょう?

一因として考えられるのは、日照(日射)の影響です。

この日の午前中、鶴岡では日照がほとんどありませんでしたが、一方の山形はよく晴れていましたので、山形では日射による加熱効果で気温がさらに上昇したのではないかと思われます。

ところで、山形市は、過去に40℃を超える最高気温を記録したことがあるなど、東北地方の中でも暑い所として有名です。(山形市の最高気温の記録は国内歴代6位タイとなる40.8℃)

その要因は、山形市の置かれている地形にあります

山形市は周囲を高い山々に囲まれた盆地に位置しており、前述のように日本海側から風がふく場合のほか、太平洋側から風が吹く際にもフェーン現象が発生します。

つまり、どの風向きの場合にも暑くなりやすいと言えます。

特に、日本海を台風が北上する際には、日本の南の海上から暖かく湿った空気が山を越えて流れ込んでくるため、フェーン現象も相まって猛烈な暑さになることが多いです

(このような時は、日本海側の北陸地方や新潟、山形県庄内地方でもフェーン現象により猛烈な暑さになります)

さて、明日(6月10日)は、北日本の上空にこの時期としてはかなり暖かい空気が流入してくるため、予想最高気温は、山形と福島で35℃など、東北地方では今年一番の暑さとなるところもありそうです

くれぐれも熱中症にならないようお気を付けください

 


アメダスデータに見るフェーン現象①⤴(2020.6.5)

2020-06-07 23:52:11 | 日記

昨日、今日と、北日本の暑さは一段落しましたが、先週はフェーン現象の影響などにより、北日本の各地でも最高気温25℃以上夏日最高気温30℃以上真夏日になった所がありました

さて、北日本で真夏日猛暑日(最高気温35℃以上)を記録した際によく耳にする「フェーン現象」ですが、一体どのような現象なのか、今回はアメダスデータを見ながら、ご紹介したいと思います。

まず最初に、フェーン現象の概要をざっくりと説明すると、海の方から吹いてきた風が高い山を越えて吹き降りる時に、乾燥した熱風となり風下側の地点で気温が上がるというものです。

気象庁のホームページに分かりやすい図がありましたので、見出し画像として参考に載せています。

ここで、一つ疑問を感じるのは、なぜ風上側と風下側で気温の下がり方(上がり方)の比率が違うのかということだと思います。

そこで、この原理をもう少し具体的に説明すると、普通、水蒸気が含まれていない乾燥した空気塊の場合、100m上昇又は下降する際の気温の変化は約1℃になります。

しかしながら、海の方から吹いてくる風(空気塊)には水蒸気が含まれていて、山の斜面を上昇していくうちに気温(露点温度)が下がって凝結し、霧や雲が発生します。

凝結して霧や雲が発生する際には、凝結熱という熱が周りに放出されます。つまり、周りの空気が温められるということです。

そのため、水蒸気を含む空気塊の場合は、凝結熱が周囲に放出される分、100m上昇した場合の気温の変化が約0.6℃と小さくなるのです。

次に、実際のアメダスデータを見ながら、検証してみます。

※図は全て気象庁ホームページより。

まず、この日の天気図ですが、北日本を寒冷前線が通過しており、寒冷前線の通過後は西風が吹いている所が多くなりました。

東北北部の風向を見ると、北西~西の風が吹いている地点が多く、日本海側から太平洋側に風が吹いているのが分かります。

次にその時の気温を見てみます。

日本海側では割と気温が低めで、青森県太平洋側の内陸部や岩手県内陸部を中心に気温が上がっているのが分かります。

それでは、まず、最初に青森県の黒石と十和田を例に、検証してみます。

令和2年6月5日14時の黒石の気温は21.8℃、十和田の気温は26.8℃です。

黒石と十和田の間には1,000m級の八甲田山系の山々が連なっています。

仮に、西風に乗って空気塊が1,000mの山を越えると仮定した場合、風上側の空気塊には水蒸気が含まれており、凝結熱が発生するので、

21.8℃-(0.6℃/100m×1,000m)=21.8℃-6℃=15.8℃となり、頂上付近では15.8℃になります。

次にこの空気塊が十和田方面へ吹き降りる場合、風下側は凝結熱の影響を受けないと仮定すると、

15.8℃+(1.0℃/100m×1,000m)=15.8℃+10℃=25.8℃となり、実測値とは1℃の誤差がありますが、概ね計算通りの気温になっているのが分かります。

もちろん、実際には、黒石や十和田の標高や風が実際に吹き抜けてくるルートなどを加味しないといけないため、こんなに単純な計算にはなりませんが、フェーン現象が起きていると推測することはできるかと思います

この日は東北南部の山形県でもフェーン現象と思われる気温分布が観測されているのですが、ちょっと文章が長くなってきたので、次回ご紹介したいと思います