カラハム
55年ストラトキャスター
トーカイ シルバースター
ストラトサウンドの重要部分の一つ、トレモロスプリング。トレモロブロックのほうがリプレイスメント・パーツが豊富で注目されるが最もストラトらしいトーンを演出するのがこのスプリング。
ブリッジをフローティングさせないでストラトを弾くなんて何ともったいないことか。クラプトン派の人たちから怒られそうだが、ブロックから伝わる弦振動がスプリングに共鳴した時のナチュラルリバーブがストラトの真髄だろう。このリバーブは弦とスプリングの張力が均一になった時が最大に出力される。巷でいう「鈴なりトーン」はこれの影響が大きい。
最近、スプリングが見直されて拘りパーツも多数出てよくいわれているのはビンテージの張力が弱いということ。それは100%ではなく当時の合金の原料や経年劣化が影響していると予想される。しかし、「オールドは緩い」なんていわれるとつい衝動買いに走るギタリストも私を含め多数いる。
鉄と木のような物質的に混ざり合わないものが音で一緒になるなんてレオフェンダーも凄い設計をしたものだ。ストラト自体がオカルト伝説の集合体のようなものなので脈々と商売が続くのである。トレモロブロックの重量を測定し数グラム違いをトーンの変化に置き換えて説明するが、70年代に入って軽いダイキャストにチェンジしてもいい音がするのは何故かなど楽しい話題がたくさんストラトにはある。だからやめられない。
フローティングは弦のテンションも必然的に緩くなりアーミングをソフトにする意外に弾きやすさ、弦振動が長いため多様なトーンなどプレイに対してはプラスが多い。デメリットはチューニングが難しくなることくらい。それもいじっているうちにいいポイントがわかってくる。これは「長く嗜んで」というレオからのメッセージかも。
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