神の御名。

動機が何であれ、神の御名はあなたを動機の背後にある真実のもとに連れて行く。

現世利益が動機であっても絶えず神の御名を唱える者は、そのことによって現世利益のことなど何時しか忘れてしまう。

苦しみからの逃避が動機であっても絶えず神の御名を唱える者は、そのことによって苦しみのことなど何時しか忘れてしまう。

義憤が動機であっても絶えず神の御名を唱える者は、そのことによって義憤のことなど何時しか忘れてしまう。

邪悪な願望が動機であっても絶えず神の御名を唱える者は、そのことによって邪悪な願望のことなど何時しか忘れてしまう。

自我の計らい、エゴの計らいを忘れてしまうならばわたし達はいつでも安らかで居る。

無執着は平安。

悪いことをしている人の中にいるわたし。

悪いことをされている人の中にいるわたし。

善いことをしている人の中にいるわたし。

善いことをされている人の中にいるわたし。

どれもみな同じわたしです。

善いわたしとか、悪い悪いとか、加害者であるわたしとか、被害者であるわたしとか、それらのわたしは肉体を自己だと見なす肉体意識にもとずいているわたしです。

自我とは肉体を自己だと見なす肉体意識そのものに他なりません。

それゆえ、肉体意識に染めあげられた自我があらゆる困難苦労禍いを招きよせているのです。