ゴルフの空(GET Golf Academy 主宰 松村公美子のブログです)

ゴルフレッスンのこと、スイング理論(ゴルフスイング体操)のこと、日常でのこと、色々、時々、書いています

一目散にプロを目指したい子供たち…3

2011年11月19日 | 人として思うこと
トーナメントで活躍できるプロになりたいな…と思い、夢を追う子供たち。

その子供たちも、やがては、試合で「試され」、テストで「試され」…
「試されてみた」結果、ひどく傷つくこともある。

その傷ついた子供たちを、親は、我々大人は、どのように受けとめるのか?

「お前はダメだ」と言って、冷ややかな目を向けるのか、殴るのか?
「お前には、これだけのお金をかけてやっているのに」となじるのか?

茂木健一郎さんは、何が有っても、親は子供の“安全基地”でいてやることが大事だと書いておられた。
自分にとっての揺るぎない“安全基地”が有ることによって、子供は、安心して伸びやかに、自分の可能性にチャレンジして行けるのだ…とのこと。

その通りだと思う。

私は子育てをしたことが無いので、子育ての難しさを体験していないが…。

間違っても、「お子さんが悪いスコアを出した時には、一発殴ってくださいね」って言うことなどできない…当然だけど…(笑)
そんなことをするのも言うのも、間違っていると思うし、逆に、そこで、叱っちゃいけないと思う。

ジュニアゴルファーの大会で、時々、スコアの過少申告をする子がいると聞く。
なぜ、過少申告をするか?
「親に怒られるのが怖いから…」なんだそうだが…。
これでは、せっかくゴルフをさせている意味が無いのでは…?
こういうことが起き、こういう言葉を口にする子供がいること自体が、今のジュニアゴルファー界の大きな問題点ではないかと思う。

子供は、子供なりに18ホールを必死になってラウンドして来るのだ。
時には泣きそうになるくらいのトラブルに巻き込まれても、そこから、どうにか脱出して、スコアを作ってくる。
結果(スコア)によって、態度を変えるのは、“他人”のすること。
親は、子供にとっての“安全基地”。

戦い終えた自分を温かく迎えてくれる場所。
結果は、どうであれ、安心して休める場所。
絶対に、自分を裏切ることのない人がいる場所。
それが、親の居場所ではないでしょうか?…。

内田樹さんが書いておられたような『病んだ親は子どもが親の膨れあがった成功願望を満たしてくれないと、手のひらを返したように「おまえには何の価値もない」といって見捨ててしまう。』なんてことが、本当に、もしも有るんだとしたら、子供は、親とゴルフによって、ひどく傷つけられてしまうことになります。

…夢を追い、子供時代や青春時代に、自分の可能性を「試そう」として、ひとつのことに打ちこみ、精一杯頑張るのは素晴らしいこと。
そんな「一目散にプロを目指そうとする子供たち」を、どこか冷静な目で見守り…、
打ちのめされ、傷ついて帰って来たとしても、
「人生において価値有ることは、何もプロになってトーナメントで活躍することだけではないのだよ…」と教えてあげられるのは、誰なのか?
可能性を「試して」ダメだったとしても、その子の全てがダメなのではない。
たまたま、プロを目指す上においては、その可能性の方向に対しては、芽が出にくいことが予想されるだけであって…、
「キミの全てが否定されるわけではないのだよ…」と教えてあげられるのは誰なのか?

…子供にとって、親の存在は、大きいです。
指導者は、その子の、ある一時期を担えるだけです。

プロになって、トーナメントで活躍する夢を追っている子供たち、そして、ご両親には…、
お子さんがゴルフをなさったことによって、親子の絆が、より太く強くなれば良いですね…って思います。

『一目散にプロを目指したい子供たち』…明日は、トーナメントで活躍するプロを“一目散になって”追いかける“危険性”とも思えることについて、書いておこうと思います。

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