昨日のblogに、チラッと書いた『ボディ・イメージの拡張』についてですが…。
2009年6月7日のblogに、次のようなことを書いたことが有ります。
・・・・・・・・・・・・・・・
レッスンをしていながら、ふと思うこと。
クラブを振っている経験や年数が長くなればなるほど、その人の意識は、クラブフェースにまで到達して行く。
スイングしながら、自分の意識の到達している箇所が、初心者から上級者になるにつれて、手元→シャフト→クラブヘッド→クラブフェースになる。
こういうことは、これまでのレッスンの経験上から思ってきたことなのだが…。
茂木健一郎さんの本(『脳の中の人生』)に、これに通じるような、興味深い文章が載っていた。
引用しておくと…。
『サルに道具を使わせると、サルの脳の中のボディ・イメージが道具まで拡張されるという研究がある。(ボディ・イメージとは、脳の中に成立している自分自身の身体のイメージのこと)。サルが手では直接届かないエサを熊手で引き寄せる動作をすると、今まで手のボディ・イメージを表していた神経細胞が、熊手までも手の一部だと認識するようになるのである。
ただし、ただ単に道具を手に持っているだけでは、ボディ・イメージは拡張されない。実際に道具を使わなければ、道具が身体の延長として知覚されることもない。道具を動かすという「運動出力」と、動かした結果としてフィードバックされる「感覚入力」が照合されることによって、ボディ・イメージが拡張されるのである。』
道具を使い慣れるということは、このボディ・イメージが、道具にまで拡張されるということなのだろう。
ゴルファーの場合は、クラブを振りはじめてから「運動出力」と「感覚入力」を繰り返すことによって、徐々に、手元からヘッドの先端にまで、ボディ・イメージを拡張させて行けるのではないだろうか?
上級者になればなるほど、ゴルフのクラブは長くても、その全体を自分の身体と認識できているのではないだろうか?
とても個性的なスイングでも(あえて書けば、不格好なスイングでも)、そこそこのスコアで上がってくる人などは、このボディ・イメージがクラブにまで拡張されている人なのかもしれない。
更に長くなるが、その後に続いている文章も引用しておくと…。
『車に乗って運転しているときに、車が自分の身体の延長として感じられる、いわゆる「車両感覚」も、車という道具にボディ・イメージが拡張されるプロセスだと考えられる。
…現時点では脳科学による裏付けはないが、ジャンボジェット機のパイロットや、大海原を行くタンカーの船長は、自分の身体の何十倍・何百倍もある鉄の塊を、自分の身体の延長として知覚しているだろうと推測される。
このように考えると、私たちのボディ・イメージは、きわめて柔軟、ダイナミックに変化するものであるということがわかってくる。脳は、「ここまでが身体」だと決めつけているわけではない。身体のイメージは、むしろ、運動と感覚のフィードバックを通して、ダイナミックにつくり上げられるものなのである。
柔軟でダイナミックなボディ・イメージのメカニズムがあるからこそ、私たち人間はさまざまな道具を使いこなすことができる。「ホモ・ファーベル」(道具をつくって、使う人)としての人類の文明の発展の背後には、このようなボディ・イメージの脳内メカニズムが存在するのである。』
人間は、脳内のメカニズムによって、道具を使いこなすことができる。
車の運転も若葉マークの頃は、車のアチコチを、アチコチにぶつけたりしたものだが、運転に慣れてくると、そういうことも少なくなる。
クラブと言う道具を使いこなすには、クラブを振る「運動出力」と、振った結果としてフィードバックされる「感覚入力」を照合して行くこと。
(フィードバック:ある結果を原因側に戻す操作のこと)
その結果、徐々にクラブの先端までもが自分の身体として認識できるようになり、ボディ・イメージが拡張されて、クラブを使いこなすことができるようになる。
…人間の脳内のメカニズムを考えると、クラブを使いこなすことのできる可能性を秘めているのが人間の脳だとも言えそうです。
綺麗なスイングを何度も繰り返して練習して、振ることに慣れて、ボディ・イメージをダイナミックに、クラブ全体にまで拡張させて行きましょう。。。
・・・・・・・・・・・・・・・
スイングフォームを覚えても上手くジャストミートできなかったり、長いクラブも短いクラブも、使いこなそうと思えば、“振り慣れる”ことも大事と言うのは、この『ボディ・イメージ』が拡張されて行く過程や時間も必要だと言うこと。
ゴルフクラブに限ったことではなく、どんな道具を扱うにも、「その道具をも、自分の身体の一部と感じられるようになると、道具を使いこなせるようになる」のである…。
ゴルフの場合、どういう練習を行なうと、この『ボディ・イメージ』が拡張されて行きやすいか?なのだが…。
私は、フルスイングのみの練習より、ハーフスイングや3/4スイングの練習を行なってみるのも、ひとつの“手”かなと思っている。
なので、大学の授業の最終回では、この少しコンパクトに振ってターゲットを狙う打ち方で、また、採点してみようと思っている次第…。
…ちなみに、武庫川女子大の学生さん達の、授業への出席率は、かなり高いです。
「ゴルフが楽しくなって来た」と、嬉しそうな笑顔で話してくれる学生さん達もいます(^_^)
「授業が終わってもやってみたい」とか「後期もゴルフを選択したい」と、私が嬉しくなるようなことを言ってくれる学生さんもいます(*^^*)
そんな学生さん達と過ごせるのも、あと2回。
頑張って練習してくれたみんなが、「ゴルフ、楽しかった」で終われるように、私も、あと2回の授業で、最後の“ひと押し”ができたら…と思います。
…と言う事で、以上、本日のblogは、以前に書いたblogを引用してのblogでした(笑)。
2009年6月7日のblogに、次のようなことを書いたことが有ります。
・・・・・・・・・・・・・・・
レッスンをしていながら、ふと思うこと。
クラブを振っている経験や年数が長くなればなるほど、その人の意識は、クラブフェースにまで到達して行く。
スイングしながら、自分の意識の到達している箇所が、初心者から上級者になるにつれて、手元→シャフト→クラブヘッド→クラブフェースになる。
こういうことは、これまでのレッスンの経験上から思ってきたことなのだが…。
茂木健一郎さんの本(『脳の中の人生』)に、これに通じるような、興味深い文章が載っていた。
引用しておくと…。
『サルに道具を使わせると、サルの脳の中のボディ・イメージが道具まで拡張されるという研究がある。(ボディ・イメージとは、脳の中に成立している自分自身の身体のイメージのこと)。サルが手では直接届かないエサを熊手で引き寄せる動作をすると、今まで手のボディ・イメージを表していた神経細胞が、熊手までも手の一部だと認識するようになるのである。
ただし、ただ単に道具を手に持っているだけでは、ボディ・イメージは拡張されない。実際に道具を使わなければ、道具が身体の延長として知覚されることもない。道具を動かすという「運動出力」と、動かした結果としてフィードバックされる「感覚入力」が照合されることによって、ボディ・イメージが拡張されるのである。』
道具を使い慣れるということは、このボディ・イメージが、道具にまで拡張されるということなのだろう。
ゴルファーの場合は、クラブを振りはじめてから「運動出力」と「感覚入力」を繰り返すことによって、徐々に、手元からヘッドの先端にまで、ボディ・イメージを拡張させて行けるのではないだろうか?
上級者になればなるほど、ゴルフのクラブは長くても、その全体を自分の身体と認識できているのではないだろうか?
とても個性的なスイングでも(あえて書けば、不格好なスイングでも)、そこそこのスコアで上がってくる人などは、このボディ・イメージがクラブにまで拡張されている人なのかもしれない。
更に長くなるが、その後に続いている文章も引用しておくと…。
『車に乗って運転しているときに、車が自分の身体の延長として感じられる、いわゆる「車両感覚」も、車という道具にボディ・イメージが拡張されるプロセスだと考えられる。
…現時点では脳科学による裏付けはないが、ジャンボジェット機のパイロットや、大海原を行くタンカーの船長は、自分の身体の何十倍・何百倍もある鉄の塊を、自分の身体の延長として知覚しているだろうと推測される。
このように考えると、私たちのボディ・イメージは、きわめて柔軟、ダイナミックに変化するものであるということがわかってくる。脳は、「ここまでが身体」だと決めつけているわけではない。身体のイメージは、むしろ、運動と感覚のフィードバックを通して、ダイナミックにつくり上げられるものなのである。
柔軟でダイナミックなボディ・イメージのメカニズムがあるからこそ、私たち人間はさまざまな道具を使いこなすことができる。「ホモ・ファーベル」(道具をつくって、使う人)としての人類の文明の発展の背後には、このようなボディ・イメージの脳内メカニズムが存在するのである。』
人間は、脳内のメカニズムによって、道具を使いこなすことができる。
車の運転も若葉マークの頃は、車のアチコチを、アチコチにぶつけたりしたものだが、運転に慣れてくると、そういうことも少なくなる。
クラブと言う道具を使いこなすには、クラブを振る「運動出力」と、振った結果としてフィードバックされる「感覚入力」を照合して行くこと。
(フィードバック:ある結果を原因側に戻す操作のこと)
その結果、徐々にクラブの先端までもが自分の身体として認識できるようになり、ボディ・イメージが拡張されて、クラブを使いこなすことができるようになる。
…人間の脳内のメカニズムを考えると、クラブを使いこなすことのできる可能性を秘めているのが人間の脳だとも言えそうです。
綺麗なスイングを何度も繰り返して練習して、振ることに慣れて、ボディ・イメージをダイナミックに、クラブ全体にまで拡張させて行きましょう。。。
・・・・・・・・・・・・・・・
スイングフォームを覚えても上手くジャストミートできなかったり、長いクラブも短いクラブも、使いこなそうと思えば、“振り慣れる”ことも大事と言うのは、この『ボディ・イメージ』が拡張されて行く過程や時間も必要だと言うこと。
ゴルフクラブに限ったことではなく、どんな道具を扱うにも、「その道具をも、自分の身体の一部と感じられるようになると、道具を使いこなせるようになる」のである…。
ゴルフの場合、どういう練習を行なうと、この『ボディ・イメージ』が拡張されて行きやすいか?なのだが…。
私は、フルスイングのみの練習より、ハーフスイングや3/4スイングの練習を行なってみるのも、ひとつの“手”かなと思っている。
なので、大学の授業の最終回では、この少しコンパクトに振ってターゲットを狙う打ち方で、また、採点してみようと思っている次第…。
…ちなみに、武庫川女子大の学生さん達の、授業への出席率は、かなり高いです。
「ゴルフが楽しくなって来た」と、嬉しそうな笑顔で話してくれる学生さん達もいます(^_^)
「授業が終わってもやってみたい」とか「後期もゴルフを選択したい」と、私が嬉しくなるようなことを言ってくれる学生さんもいます(*^^*)
そんな学生さん達と過ごせるのも、あと2回。
頑張って練習してくれたみんなが、「ゴルフ、楽しかった」で終われるように、私も、あと2回の授業で、最後の“ひと押し”ができたら…と思います。
…と言う事で、以上、本日のblogは、以前に書いたblogを引用してのblogでした(笑)。
そんな感触はありますね。
フェースの真っ芯でボールをとらえた時、実際に
ボールがつぶれる感覚を持つ事があります。
それに、時々スイングがおかしいと思う時、
とにかくハーフスイング(いやクォータースイング位)で
真っ芯でボールをつかむ事を繰り返す事があります。
これって、スイング修正にとても役立ちます。
先生のおっしゃる通りです。
もうひとつスイング修正に使う手は、ショートアイアンでも
ティーアップして軽く打つ事もあります。これは、
ボールを芯でとらえる感覚を身体で覚えるようにと思い
やってますが、ボディ・イメージ拡張の一つでしょうか。
先生の教えで、自分のやっていることが正しいのだなって
自信になりま~す。
ただ、自動ティーアップの練習場ですと、もしも、ティーと一緒にガツンと打ってしまった場合、ティーが壊れることも考えられるので 有れば、普通のゴムティーを使って頂きたい練習ですが…
これからも、色んな工夫をしながら練習頑張ってくださいね