ゴルフの空(GET Golf Academy 主宰 松村公美子のブログです)

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一目散にプロを目指したい子供たち…1

2011年11月17日 | 人として思うこと
昨日のblogに引用した、内田樹さんが「可能性」に関して書いておられた箇所。
この箇所を引用したくなったのは…。

プロを目指す子供たちや、その親御さんたちと向き合った時、どのように接し、求められれば、どのようにアドバイスをして行けば良いのだろう?と、私自身も迷うところがあるからである。

子供たちが楽しそうに、面白そうに、夢中になってボールを打っている姿を見るのは、不愉快なことではない…当然…。
「楽しい?」
「上手になったね」
「今日は、調子良さそうだね」
なんて、そんな言葉を掛けている時は、私も、心が穏やかだ。

だけど…、
「プロになりたいから、一目散に、プロを目指して頑張ります!」
「プロになることしか考えられません!」
「勉強なんてどうでもいいから、とにかく、ゴルフの強い学校に進んで、プロになるために一生懸命に頑張りたいです!」
なんて、胸の内を告白されたら…、
「あぁ、そうですか。じゃ、そのような道に進みなさい。私も諸手を上げて応援します」とは、言えないんだな…なかなか、これが…(^_^;)

プロもひとつの資格に過ぎない。
世の中には、医者、弁護士、会計士、看護師、などなど、色んな資格が有るけれど、その中のひとつであるだけ。
そんな色んな資格の中でも、プロゴルファーと言う資格が良いのか?
プロになれば、誰もが即座にトーナメントに、しょっちゅう出られるわけではなくて、
プロに与えられる仕事には、どのようなものが有るのか?
自分がプロになった暁には、どのような仕事がしたいのか?
と、それらを吟味、考慮した上で、
それでも、プロになりたい、プロの資格を選びたい、
と思えるなら、私は、応援します。

だけど、「一目散にプロを目指したい、勉強なんて二の次にして…」と思っている子供たちには、「トーナメントで活躍している華やかな自分、スターになった自分」しかイメージできていないんじゃないか…と思えるから、
“氷山の一角”は、そのようなイメージを持った子の中から生まれるんだろうけれど、
“氷山の一角”になれない子の方が、ずっと多いことを考えれば、
「夢は強く願えば必ず叶うから…」と言って、応援することは、逆に、とても酷なことのように感じられる。

また、小さい子供の頃からゴルフをしている子が、プロの資格を得るまでに、かかる必要経費は、「軽~く、家一軒分」とは、よく言われます(クラブ代、ボール代、ウエア代、練習場代、練習ラウンドフィー、試合や遠征でかかる費用などの全てを合計すれば…)。

ちなみにですが…、
私の場合、大学時代は、自分のバイトやお小遣いから、社会人になってからは、お給料から練習代を捻出していたし、その後は、研修生となったため、これだけの費用はかかっていません…。
それでも、親には、少々、援助してもらいました。(うちの親は、私がプロを目指すことには、猛反対しておりましたが、親としての優しさで、仕方なく…^^;)

その「軽~く、家一軒分」の費用をかけてまで、プロと言う資格は、得たい資格なのか?
その子に、最も適した資格なのか?
それとも、それくらいの費用はかかっても、プロになると言う夢を追えただけで、親子共々、満足なのか?

どうなんだろう?

「軽~く、家一軒分」かかった費用を、トーナメントに出て、賞金を稼いで、取り返せるプロは、“氷山の一角”。
その現実は、ご了承頂けているのでしょうか?
って、「プロになりたい夢を一目散に追いたい子供たちと、その親御さんたち」を目の当たりにしていると、私自身は、少々、危惧してしまうのである。

…『一目散にプロを目指したい子供たち』の、ここから先は、また、内田樹さんの書いておられたことを引用したいので、明日のblogに書きます。

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