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「ドラマの視点」資料室

過去に掲載されたものをまとめたものです。

電車男「デラックス最後の聖戦」 2006年9月放送

2007-06-26 | 電車男
電車男スペシャルは、交際が続くもののなかなかゴールにたどり着けない電車男(山田/伊藤淳史)とエルメス(沙織/伊東美咲)が、倦怠期ともいえる難局を向かえ、それを乗り越えようと走り続ける電車男と彼をうしろから支えるネット仲間たちとの連携や、オタク文化に食らいつくビジネスなどが描かれます。

どうしても「結婚」の二文字が口にできない電車は、南の島(「タヒチ」)に伝わる「黒真珠」を手に入れることでエルメスとの交際を確かなものにしようとします。陣釜さんとともに現地に飛び、珍道中のさなか、悪い仙人に騙されながらもなんとかそれを手に入れます。

その一方でエルメス一族は大変なことに。これまで順調だったエルメスの祖父の事業が傾き、融資が必要となり……。新興のネット企業がそれを引き受けるというが、そのかわり、エルメスを社長婦人として迎えたいという。一族存亡の危機にエルメスは「政略結婚」に身ををささげようとします。

ネット事業の成功者であるこの社長は、エルメスに一目ぼれするという流れですが、じつはこの社長がほんとうに欲しかったのはエルメスではなく、オタクの象徴である電車男のブランドであり、このブランドを自社のものにするためにあの手この手で電車を獲得しようとします。

ドラマは、オタク文化に触れてはいるものの仲間意識が薄いオタクになりきれない「なんちゃってオタク」をとりあげ、単なる「野次馬オタク」と「固い絆で結ばれた純粋オタク」との二極化をストーリーの柱としています。

秋葉原を飛び出し、南海の島で放浪するという意外な展開は、このドラマらしい結末を迎えサービス精神あふれものに。「結婚」まではまだまだ険しい路が続くのか、続きが待ち遠しいシリーズとなってきた。(ドラマの視点)

青山沙織(25)… 伊東美咲 山田剛司(23)… 伊藤淳史 陣釜美鈴(26)… 白石美帆 沢崎果歩(25)… 佐藤江梨子 観月裕子(30)… 須藤理彩 啓  介(23)… 速水もこみち 松永勇作(30)… 劇団ひとり 川本信二(27)… 菅原永二 黒木文人(40)… 佐藤二朗 及川尚人(28)… 前川泰之 山田 葵(17)… 堀北真希 武田花梨(17)… 小出早織 皆本宗孝(25)… 小栗旬 牛島貞雄(38)… 六角精児 一坂 進(40)… 温水洋一 富  永(40)… 我修院達也 浅野真平(29)… 山崎樹範 山田恒生(48)… 岸部シロー 桜井和哉(38)… 豊原功補 青山由紀(48)… 秋吉久美子

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電車男 もうひとつの最終回SP 2005年10月第一週

2007-06-26 | 電車男

電車男の本編は「全11話」で完結しましたが、電車クン(山田剛司/ 伊藤淳史)とエルメス(青山沙織/伊東美咲)とのハッピーエンドの裏側でこんなこともあった、あんなこともあった、と振り返る番外編。

総集編というカタチを取りながら、電車とエルメスの恋の成就に貢献した、電車の友人・松永くん(劇団ひとり)と、ネットの住人でタイガースファンの牛島さん(六角精児)、それぞれの「ラブロマンス」が描かれています。

電車男の友人、松永クンは、電車クンがエルメスと電撃的な出会いをするちょっと前、「ギター男」というハンドル名で掲示板に投稿していましたが、彼女だと思い込んでいた女性にギターを売りつけられ、それがトラウマとなり、女性を怖がるようになりました。

電車は、がっかりする松永クンを合コンに誘いますが、そこでもいいところはなく。松永はすっかり自信をなくします。合コン相手だった、裕子(須藤理彩)は、松永が実は地主の息子で「年収三千万」であることを知り、それなら話は別だとばかり、松永に言い寄りますが、過去の事件で女性恐怖症となった松永は、裕子の誘いをあっさりと断ります。

松永は裕子が好きでした。しかし言葉には出せなくて……。松永は、自分のふがいなさに
苛立ちます。そんな中、電車がついにエルメスに告白。二人は結ばれることになりました。

電車の告白を掲示板で見た松永は、自分も勇気を奮おうと決意。裕子を東京ドームに呼び出し、そこで「愛のギター生演奏」という一か八かの告白作戦。これが裕子の心を捉え、二人は結ばれることに……。

以上が、今回のメインストーリーですが、これと並行して、タイガースファンの牛島さんが惚れた女性を追いかけて東京までいき自分の気持ちを伝えるという付録や、電車とエルメスの婚前ドキドキ旅行のようすなどが描かれ、「電車男」の余韻をもう一度味合わせてくれました。

松永クンをメインにすえた流れはわかりやすく出来ていますが、ややお話が単純すぎて、この年収3千万円の松永クンが一体何を考え、どんな生き方を望むのか、よくわからないまま終わってしまったという感じか。

「東京ドーム」で告白したのは何故なのか? 阪神ファンの牛島さんがいたから? (それともなにかオタクと関係が?)なにもそんなスケールにこだわらなくとも、「小さなライブハウス」で充分だったような気も。

しかし最後はこのドラマが持つ独特のユルユル感が出ていたような、
ファンはその異空間に酔い痴れたに違いない。(ドラマの視点)

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電車男 最終回 2005年9月最終週

2007-06-26 | 電車男

女性との接し方がわからずその手順をインターネットの掲示板仲間から指導を受け、背中を押されるカタチで告白へと突き進んだ電車クン(山田剛司/伊藤淳史)の思いが最終回にかなうこととなりました。

振り返れば、矛盾と障害が電車クンの前に立ち塞がっていました。恋に焦がれた女性が、恋を知らぬ男性と恋をする、という矛盾。良家のお嬢様と、下町家族出身の者との恋愛劇という、障害。これらをひと包みにしたドラマは、インターネットの掲示板という個人が集まる空間は、いっけんして閉鎖的な部屋のように見えても実は、仲間意識とルールで結ばれた可能性あふれる共同体であったことを教えてくれました。

自分をさらすことで自分を変えられた電車クンの無垢な気持ちに動かされたエルメス(青山沙織/伊東美咲)が自分のほうからキスを求めるという結末は、そのひたむきさで掲示板の向こうを動かしてきた電車クンが、最後はエルメスの心も動かしてしまったという、まさにがむしゃら男の終着駅を象徴したもので、これまでの恋愛ドラマの枠を踏み越えたものとなりました。

そして電車男の「卒業」。

掲示板仲間のメッセージは、いささか出来すぎの感もありますが、仲間を送り出そうとするときの豊富な「言葉」と「潔さ」には心を動かされるものがあります。掲示板で鍛えられた人たちには、いまそのときにしかいえない言葉を、自分の意志で語るという「対話力」がそなわっていることがわかります。

電車男が、掲示板から卒業するイメージは、電車ではなく、「蒸気機関車であった」とはなかなか御洒落。それも「秋葉原から出発」という念の入れよう。そういえば、全国の鉄道マニアの故郷で蒸気機関車が展示される、あの「秋葉原・交通博物館」は来春閉鎖されるそうだとか。そうゆう意味もあったのか? 

蒸気機関車は、二人を乗せて月へと向かいますが、これは名作「がくや姫」をイメージしたもの? だとすれば、かぐや姫は「婿」(ムコ)をとって月に帰ったことになる。そう言う意味で、このドラマは、あの童話を「ハッピーエンド版」として書き直したもの、と見ることもできそう。

電車クンの仕事仲間の、陣釜さん(白石美帆)や、
エルメスの幼馴染の、桜井和哉(豊原功補)は、
二人を月に返すものかと奮闘する「お侍さん」の役目だったのかも。

かぐや姫がムコをとって月に帰った。

ドラマの中のこの展開、
なにやら新しい時代の幕開けを告げているようにも思えて……。(2005年7月期放送分/ドラマの視点)

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電車男 第10話

2007-06-26 | 電車男

掲示板への書き込みが知れ、始まりを告げていたエルメスと電車クンの「恋愛特急」が突如がけ崩れに見舞われました。あきらめようとすればするほど苦しい電車の心。恋はあだ花で終わるのか。しかしそんな思いを消し去ってくれる助っ人が、スコップを持って次々と現れて……。傷心の電車をもう一度掲示板に引きずりだそうと、ネットの仲間は秋葉原に繰り出した。

電車男・第10話
「最終章! 奇跡の大逆転」

電車クンが掲示板に書き込んだ思いは、エルメスへの中傷やふざけた気持ちから生まれたものではなく、純粋でひたむきなものでした。しかし偶然掲示板を見たエルメスの弟は「アネキのことをネットにばらしやがって……」と息巻く始末。それを聞いたエルメスは、ショックを受け、交際をやめると言い出します。

掲示板が盛り上がれば上げるほどリスクは高くなる。でもまさかそれが現実に。失意の電車は掲示板を去ることを決断。ネットの住人たちはなすすべもなく電車のメッセージ眺めます。

電車がいなくなり、住人たちは無気力な毎日を送りますが、あれだけ苦しんでいる電車をこのままにしていいのか……仲間を思う気持ちが次第に強くなり。電車は俺たちに勇気をくれた。電車にもう一度チャンスを。などといって電車をネットの中に連れ戻す作戦を展開することになりました。

ネットの住人が一斉に秋葉原に繰り出して、「電車よ! 戻れ!」のチラシ作戦。秋葉原を歩くことが好きな電車クンがそれを見て、再び、掲示板に戻ることを期待して。

チラシ作戦は難航しますが、このドラマの前半、電車クンのガムシャラな行動に勇気付けられた人たちが掲示板に戻ってくることで、ドラマは最高潮の盛り上がりを見せます。

かって「アイドルの卵」だった女性が(電車のおかげで自分の道を決断できて、いまは有名アイドル)、ネット中継を通じ、「あなたにはまだやり残したことがある。みんながあなたを探している」掲示板に戻ってきてと叫ぶと、偶然それを聞いた電車の気持ちがぐっと揺れます。気がつくとアキバのあちこちには「電車、帰ってこい」というチラシが張られ……。電車は友情の暖かさを知りました。自分は一人ではなかったと。

掲示板に戻ってきた電車は、エルメスへの最後の思いを書き込みました。

そして……
最終電車が走り出す。

ラストは、悲劇になっても、喜劇でも……
電車に会えてよかった!
そんな余韻はずっと残りそう。
(ドラマの視点))

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電車男 第9話

2007-06-26 | 電車男

エルメスがインターネットを始めたいと言い出し、電車クンとエルメスは秋葉原へ繰り出しました。エルメスのネットへの興味。それは一方で二人の関係を切り裂くことになり兼ねない危険も孕んでいました。

電車男第9話「最終決戦は悲劇の予感」

パソコン購入をしようと、エルメスと電車クンが秋葉原に出かけました。リュックサックを背負った、通称アキバスタイルの男性を見て、エルメスは「あの人たち一泊旅行しにいくの?」などと。

なるほど、純無垢な人があのファッションを見れば「修学旅行スタイル」に見えるのか。この質問はなかなか風刺がきいたセリフかも。

しかし実際秋葉原を歩いてみるとわかりますが、そのようなスタイルは少なく、ごく普通の人が仲間同士でふらっと立ち寄るというのがいまのアキバスタイル。そこは未来への活気と夢が転がる町。遊園地にはいけない「万年少年」が集う街といった感じかも。

これまでずっと「お嬢様」の殻に閉じこもっていたあのエルメスが、そんな身近なところへ降りてきてくれました。そして電車は、エルメスの家に出向き、パソコンの環境を手助けします。

しかしそれは同時に、エルメスがインターネットを通じで、掲示板に近づく可能性が増すことでもあり、これまで電車は、自分とエルメスとの関係をこと細かく掲示板で公開し、自分の気持ちやエルメスの行動をネット上の人たちに聞いてもらうことで、エルメスとの距離を少しづつ埋めようとしていましたが、もしそんなことがエルメスに知れたら二人の関係も微妙になる。

でもネットの友人がいたからこそエルメスとの関係がここまで育った。彼らがいなかったら、自分は女性に縁がないままで終わり、また自分にも強くなれなかった。

電車は決断。これまで、エルメスとの経過を掲示板で公開していたことや、ネットの人たちとの協力によってここまできた、という事実を、包み隠さずエルメスに伝えることを。嘘をつかないこと。それはエルメスへの確かな愛情表現である。電車はそう信じていた。

すべてを打ち明けようと、電車はエルメスの家に向いますが、すでに遅し! エルメスはその事実を知ってしまった。どうなる電車! どうするエルメス!(ここで来週へ)

ドラマはいよいよ最終局面へ動き出しました。すべての秘密が解き明かされ、二人の気持ちはぴたりと重なりあうのか。やがてくるネットの人たちからの「独立宣言」。電車は自己解放に向かって進む。(ドラマの視点)

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昔ノリダー今電車 伊藤淳史 電車男

2007-06-26 | 電車男

「インターネット発」「未来行き」のコメディドラマ「電車男」がこの夏の話題となっています。これまで女性とのつきあい方がなかったオタク君が、それでもなんとか思いを遂げようと、インターネットの向こう側にいる人たちにアドバイスをもらいながら、恋の手順が進んでいくという、ネット時代の仲間意識を先取りしたドラマです。

純愛劇でありながら、強烈な脇役陣がドラマを盛り上げ、手に汗握るコメディに仕上がり、中でも主役の電車男をこなす伊藤淳史(いとう あつし)さんの熱い演技がお茶の間の共感を呼びこんでいます。

気になるあの独特の「舌もつれ」はほとんど伊藤さんのアドリブで作られたということです。

「アップテンポに一生懸命演じると、ドキドキして舌がもつれ、台本にないセリフが出たりする。そうすることで応援したくなるように、リアルに見る人に伝わるかな、と思いました」(読売新聞、夕刊、8/22付け)

あれは、視聴者の気持ちを考えての、計算づくの演技だったということです。そして役作りのために秋葉原散策も念入りに行い、自分なりのイメージを作り上げました。役へのこだわりや集中力も相当なものだったようです。

伊藤さんといえば、七歳のとき、フジテレビの人気バラエティ「とんねるずのみなさんのおかげです」で仮面ノリダーのパロディ「チビノリダー」役でお茶の間のアイドルとなり、

小学生の時は映画「鉄塔武蔵野線」で純朴な演技が話題、高校生のときは映画「独立少年合唱団」でベルリン映画祭で高い評価を受けるなど、どこか知的な部分が見え隠れするその演技は、時代の空気と重なり合って見え、これからも見逃せない存在。

NHKの大河ドラマ「義経」にも出演中、現在は大学生四年生という伊藤さん、目標は、織田祐二さん、クールな役も三枚目な芝居もこなせるそんな幅広い演技を持ちたい、と語ります。

ドラマは二転三転。伊藤さんの舌のようにまだまだ「もつれる」状況。「電車、頑張れ!」その声はどこまでも響く。(2005年8月31日公開記事/ドラマの視点)


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電車男 第8話

2007-06-26 | 電車男

嘘がばれて修復不能な関係に陥ったかと思われた電車クンとエルメス嬢。電車クンの誕生日おめでとうコールという起死回生の叫びで再び淡い関係を取り戻すかに見えましたが……。

電車男・第8話・復活涙のオタク激白

エルメス(伊東美咲)との関係が壊れてしまいました。あきらめきれない電車クン(山田剛司/伊藤淳史)は、誕生日の電話コールでなんとか会う約束を取り付けたものの、雨の中長時間待ち続けたことで疲労と発熱。入院となりました。

ベッドに横たわる電車クンに次々とお見舞い客が訪れます。その様子がなかなかコミカル。沙織を自分の婚約者だと思い込んでいる桜井(豊原功補)は、「もう沙織に近づくな」と言い、病床の電車クンに肘鉄を食らわせます。エルメスの引き離し工作。

頭を抱えていると、自分が担当している女性(陣釜さん/白石美帆)がお見舞いに。仕事の相談があると……。(電車クンは「派遣会社」に勤務中)しかしその最中、派遣会社の上司が突如見舞いに現れたのでさあ大変。男クセの悪い陣釜さんはその上司と関係ができ追い掛け回されている最中なんだとか。

しかしそこは病室。隠れるところもなく、おもわず電車クンの布団の中にもぐりこんでしまいました。もぞもぞムズムズ。陣釜さんは布団の中でじっと息をこらす。なんとか気がつかれずにスミマシタが、下半身にしがみつかれ、どこか不完全燃焼の電車クン。

最後は仲良しこよしの、松永(劇団ひとり)と川本(菅原永二 )がお見舞いに。電車男を喜ばせようとフィギュアの人形やレアモノDVDなどを見せびらかすと電車クンの心拍数が急上昇、感極まってベッドにぐったり。びっくりした松永は人工呼吸を施しますが、電車はその唇の生温かさに思わず飛び起きて? と。こんなさま。

そして今回は、嘘に振り回され傷ついた自分を守ろうとするエルメスが、「思いやりのある嘘であれば許してあげてもいいじゃないか」と母の言葉で目覚め、自分のほうから電車クンの家へ出向いて行きます。

一方電車クンも、自分が「オタク」であることをエルメスに次げ、着飾った偽りの自分を取り払うことで、本当の許しを貰おうとします。

「こんな僕ですが、仲直りしてもらえますか?」電車は頭を下げます。それを聞いたエルメスは「それはあたしが言いたかったこと」と電車クンを素直に受け入れます。二人の純愛は未知の領海に向かって動き始めました。

一方ネットの向こう側でも、別れ別れとなっていた男女が偶然同じ掲示板を見ていたことがわかり、二人は互いに自分の非をわび、「電車とエルメスとの恋がうまくいったら仲直りしよう」と約束。視聴者を「メルヘンの世界」へ引き込んでくれます。

恋敵・桜井と突撃キャラの陣釜さん。申し分のない脇役に加え、来週はいよいよエルメスの父親(山下真司)が緊急帰国。ぶつかりあいは激しくなりそうですが、ぴたりと重なりあった二人の心は今後どんな成長を見せてくれるのか?(ドラマの視点)

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電車男 第5話

2007-06-26 | 電車男

第4話に出てきた沙織の「元彼」がこの回でも
何かの動きをみせてくれるのかと思いましたが、
あれはあれでいちおう完結した?ということでしょうか。
ストーリーは先へ先へと進んでいきます。
第5話は沙織につきまとうストーカー男の話。

電車男「第5話/ストーカー電撃大作戦」

沙織につきまとうストーカーの正体をつきとめようと、
山田は、沙織に寄り添い、送り迎えをします。
山田の執念が実ってついにその人物を
(宅配便のお兄さん)つきとめ、追い詰めますが、
ストーカー男は、「振り向いてもらいたかった……」
と正直に胸の内を話し始めて……。
山田は、不器用な自分と同じような苦しみを持つ
ストーカー君に同情。
沙織のところへいって「許しをもらおう」と言う。

まっすぐな山田の行動が、ストーカー君の反省をうながし、
沙織との距離がぐっと縮まった一時間でした。

一方で「ネットの住人」たちの意識も変わってきました。
山田を応援するという「同じ電車」に乗った「住人」たちは、
各駅停車の山田に一喜一憂しながらも、
すこしずつたくましさを増す彼の成長に、
日常の閉塞感を打ち破る爽快さを感じはじめ、
「俺たちは同じ電車に乗っている……」などと仲間意識がより強く。

また、この回の終了間際、沙織の弟が実家に戻り、
ばらばらだった沙織の家族が修復に向かう気配も見せ、
これが、山田と沙織の恋愛劇に
どのような影響を及ぼすかも見逃せないところ。

来週は誰の「心」を変えるのか?
純情ボーイのガムシャラな行動をもっと見たい!
そう思わせてくれるドラマになってきた。(ドラマの視点)

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電車男 第4話

2007-06-26 | 電車男

第4話では、電車男こと山田が、ヒロイン沙織からメールアドレスを聞き出したり、野外デートで互いの意思を確認しあったりで二人の距離はさらに縮まりました。またここへきて、山田の周辺人物たちも「インターネットの掲示板」に接近し始め、舞台はさらなる広がりを見せています。

第4話「夏! サーフン大特訓」

デートのとき、山田は「ネットサーフィン」のことを説明したつもりでしたが、沙織はそれを「波乗り……」と勘違いし、「今度、海につれてって……」とせがんでしまいます。元祖オタク系の山田にとってはそんな野外スポーツなど別世界での話、途方にくれるまもなくサーフィン特訓が始まりましたが、これがぜんぜんうまくならなくて……。デートの当日、ついに山田は土下座して自分はサーフィンができないないことを隠していたと、本当のことを打ち明けて許しをこいます。素直な態度でわびる山田を見て「聞き間違えたのは私のほう……」と沙織は自分に非があったと山田を気遣います。

沙織は、数年前、交際していた男性に裏切られ、その想いは、いまも深い傷となって心に刻まれていましたが、土砂降りの雨の中、真摯な山田を許すことで、「自分の傷」も消し去ろうとしました。

今週の題材は「嘘」

嘘によって傷ついていた沙織の心(過去のわだかまり)が、山田の態度によって浄化される(まだ完全ではないものの……)という美しくもはかないラブストーリーか。

その一方、「掲示板」の中へ、山田の知り合いが次々と飛び込んできて、ドラマはがぜん面白くなってきました。沙織に傷を負わせた「元彼」は、ネットを通じて(「ネットの住人」として)いまは山田を応援する立場に変わっています。もちろん「元彼」は、山田が自分の「元カノ」と交際しているなんて知りません。微妙な三角構図で新しいドラマを見ているような気分でも。また派遣会社に勤務する山田が担当する「男ぐせが悪いOL」が偶然、その掲示板をみてしまい、何かたくらみを抱くような視線。
これらの人物は、二人のキューピットなのか、それとも……。

サービス精神あふれる内容でありながら純愛のつぼも外さない展開は、とても新人の脚本家が担当したドラマとは思えない。躍動感にスピードが加わってきた。期待はさらに膨らむ。(ドラマの視点)

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電車男 第3話 

2007-06-26 | 電車男

純真無垢で女性とのつきあい方がわからない「オタク君」が、インターネットを通して会話する仲間たち(通称、ネットの住人)の協力を得て、恋愛を進めていくというストーリー。 電車男「第3話/初デートに大ピンチ!!」は、初デートに酔いしれる主人公とその喜びを分かち合う「ネットの住人」との友情の深まりが描かれる。

主人公・山田(伊藤淳史)とヒロイン・沙織(伊東美咲)交際が始まった。大人の女性との接し方がまるでわからない山田は、「ネットの住人」からのアドバイスを得て、事前にお店の情報や会話の進め方をシュミレーション。なんとか初デートは乗り切ったものの、次の進め方がわからない。そんな山田にしびれをきらしたのか、ネットの住人の中に、優柔不断で内気な山田を堂々と非難するものが現れた。元バスケットの名選手で怪我で現役から遠ざかっていたその男は、「ふがいない自分の姿」と「自分の力では前に進めない山田の姿」をだぶらせ、山田を批判することで、自分のうっぷんをはらそうとした。
「こんなサイト意味ない……」バスケット男が毒づくと、ネットの住人の足並みが一斉に乱れ始めた。「もてない男が結束しても……」サイトにはしらけたムードが漂う。
 しかし山田は動いた。二度目のデートは、こぶつきデートだった。沙織の友人が一緒にきて山田を品定めするという? 自分を一段鍛えようと、あえて山田はその誘いに乗った。
ネットの住人は、山田の行動に驚き、それが「山田本人の決断」であることに感銘する。
 そして、山田の決断が、ネットの向こうにいたバスケット男の気持ちを動かした。怪我で再起を断念していたその男は、再挑戦に向けて動き出した……。
 山田が動けば何かが変わる。ますます期待が膨らむ展開となってきました。

しかし山田の「恋路」にはいくつもの障害が。
沙織のことを気遣う母親は、「早くお見合いして……」と娘をせかし、
青年実業家が沙織に急接近。恋の行方はますます波乱含み。

「山田さんとは安心して電車に乗れる……」 沙織がささやく。

山田の純真な行動が、沙織の心を突き動かしていますが、酔っぱらいから救ってくれた山田に恩義を感じ、無償の愛にも似たかたちでこれに応えようとする沙織の姿は、童話「鶴の恩返し」にも似ているような……。(ドラマの視点)

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電車男 第2話

2007-06-26 | 電車男

生真面目なゆえ女性とのつきあい方がわからない「オタク君」が、インターネットを通して会話する仲間たち(通称、ネットの住人)の協力を得て、恋愛を進めていくというストーリー。

 電車男「第2話/初デートへ向け大変身」は、電車の中で知り合ったヒロインと初めて電話での会話を交わし、気分の高揚さめやらぬ主人公が、今度は「初めてのデート」に漕ぎつけるまでの経過が描かれています。

ドラマは、主人公・山田(伊藤淳史)と、ヒロイン・沙織(伊東美咲)とのラブロマンスの進展を追う展開で、
それを応援する「ネットの住人」や、主人公にからみつく陣釜美鈴(白石美帆役/派遣会社に勤める山田が担当する不良派遣社員)や、葵(堀北真希役/兄をじっれたく思っている)ら脇を固めるメンバーは、憎めないキャクターが勢揃い、テンポのよいコメディに仕上がっています。

 たとえば、「沙織からの電話」と「不良派遣社員・美鈴」との同時電話(キャッチホン)を受けた主人公は、美鈴の勢いに押され、沙織の電話を逃してしまう。すぐに返事を言いたいが携帯電話の充電器がない。社内を探すが同じ機種がない。買い求めようとコンビニにいくが、「充電器を買い占める男」が先にそれをさらってしまう。なら別のコンビニで。店に入ろうとすると「立てこもり事件が起きていて……」と、矢継ぎ早の展開。サービス精神が溢れる内容。

「デートの承諾」をもらった主人公は変わり始めて……。オタクから脱皮しようと、髪型を変え、服装を選び、さらには香水まで。と涙ぐましい努力を見せ、男性が女性を意識し始めたとき、誰でも通過しなければならない苦悩を順序を追って見せています。
 一方、「ネットの住人」の中には、主人公を応援しながら次第にその純真さに感化され、「自分もあいつのように……」と前向きになる者もいて。

電車は「各駅停車」。
山田と沙織の距離は少しずつ縮まっていきます。(ドラマの視点)

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電車男「100万人が見守った恋の行方」

2007-06-26 | 電車男

○電車男「第一話」100万人が見守った恋の行方

 日米野球で東京にきた大リーガー選手がホテルに到着するなり「早く秋葉原へいきたい……」と叫んだという。その選手は別に「オタク……」というわけでもなく、ただそこへいけば何かがある……という評判を聞いて言ってみたくなったのだとか。
いまや世界を動かす勢いの秋葉原に、最新のコンピューター情報(機種、アニメ、ゲームソフトなど)を求め歩く男女は「アキバ系」などと呼ばれ、秋葉原の町を自由自在に徘徊するウィンドウショッピングのスタイルはひとつのファンションとなり、渋谷のセンター街が十代の流行発信地なら、秋葉原の方はさながら「情報文化の発信地」という位置づけで呼ばれてもいいような……

そんな「アキバ君」の一人が、電車の中で知り合った女性(青山沙織/伊東美咲)に恋をして……。純情かれんな彼は女性とのつきあい方がまるでわからず、頭をかかえ、すがる気持ちでインターネットの掲示板に助けを求めると……。「まかせとけ」とばかり全国から恋愛指南のメッセージが集まって、純情男の背中を押す。そしてなんとか恋の願いがかない……ハッピーエンド。

 すでによく知られたこの原作が、今度は連続ドラマになって登場。映画とはひと味違ったオタク君たちが登場し、賑やかなドラマになりました。

 第一話は、電車の中で酔っぱらいに絡まれた女性(沙織)を助けた主人公(山田剛司/伊藤淳史)が、沙織からお礼のプレゼントをもらい、その返事を手紙にするか、それとも電話するか、と迷いますが、掲示板の向こうにいる人たちから「いけ! いけ!」メッセージをもらい、思い切って電話をかけてしまう迄、のようすが描かれています。

意中の女性が現れても「どうしてよいのかわからない」と掲示板に泣きつく山田をなんとかしてやりたいと、掲示板の向こう側ではさまざまな人が、山田にメッセージを贈り、ゲキを飛ばします。「家庭内暴力に怯えながらもメッセージを送り続ける主婦」「仕事を終え、一杯やりながらゲキを飛ばすサラリーマン」「夫婦で応援するもの……」「野外で……」「詩人……」「大道芸人……」彼らは、不器用な山田をじれったく思いながらも、メッセージを送り続け、まるで「電車に乗り合わせたような……」気軽さでアドバイスを届けます。

単なる「オタクドラマ」と侮るなかれ。インターネットは、思いの外、自己解放や自己表現の実現が可能で、生活に潤いをもたらすこともある。そして自分が変わることでネットの向こう側の人たちも変わることもある。このドラマには、すでに現実となる「ネットコミュニケーション時代」を生き抜くヒントが散りばめられているような……。そんな予感も。

 新人が続々登場するドラマの中で、岸部シローが物わかりがよい父親役で出ています。頭皮をさらけ出して望んだ演技には、年齢を重ねた分の優しさが伝わり、走り続ける電車の(このドラマの)「運転手」のような存在に見えてきたりも。(2005年7月期放送/ドラマの視点)

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