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田舎ぐらし(137)

 ー 供  養 ー

  

 7回忌。
以前供養を依頼した寺に読経をしてもらった。故あって先祖代々の菩提寺とは違う寺である。費用は読経の謝礼が3万円、御膳料が1万円。

 先々週も触れたが、菩提寺に問い合わせると「お気持ちだけでいいです」とくる。今回は単刀直入に電話で「おいくらですか?」と聞いた。即座に「3万円です」と返ってきた。はっきりしているところがいい。ともあれ、どんな形でも法要をすませるとなにやらほっとする。

 盆になるとご先祖が帰って来られるというので、家々の軒先に提灯が出る。子どもの頃は提灯の灯りの向こうにホタルが飛ぶと、火の玉ではないかと怖がったものだ。死んだ人に対する尊敬と恐れが入り混じった純粋な思いがあった。

 今回は故人とどう付き合っていくべきかを考える機会にもなった。世の中では宗教離れというか寺離れが目につくようになってきた。放置されて草茫々になっている墓があるかと思えば、墓じまいなどということばを耳にする。

 信仰心を持つ、持たないはもとより個人の自由である。信仰の表現方法も他人に縛られることはない。お経はあの世に行った人の幸せを願っているのだという。そうだとしたら、わざわざ寺に頼んでお経をあげてもらわなくても、家の仏壇に線香をあげお経を唱えるのもいいし、普通のことばで話しかけてもいい。

 さらに、遺骨を雨風が打ちつける墓石の下に閉じ込めるのではまるで野晒しだ。小さな壺に入れて自宅の仏壇に置いたらいい。育ててくれた親がいつもそこにいると思うと気持ちも安らぐ。罰当たりと言われそうだが、亡き人を偲ぶときに形や、まして世間体など気にしたくはない。

 
 


 

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