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田舎ぐらし(175)

 ー 種 ま き ー  
  
 
      
    
 わが家の春はジャガイモの種まきから始まった。
使ったのは去年採れたが、あんまり小さいので人間に食べてもらえなかった20個ばかりのイモ。

 菜園に畝を立て腐葉土をすき込む。穴を掘ってイモを入れ、土を被せる。1週間前後で土を割って青い芽が出た。
 ジャガイモの生育はメリハリがはっきりしていて気持ちがいい。埋める、土が割れる、割れ目から芽がのぞく。3カ月後には大きなジャガイモが3~4個も「ハイ、こんにちは」と現れる。

 人間もこううまくいけばいいと思うがなかなか注文通りにはいかないらしい。最近身近でも不妊治療をしているという話を聞く。周知のように、夫と妻の生殖細胞を医者の手でくっ付けようとするものである。

 また、これまで子どもが授かるのは時の運くらいに考えていたから、産む時期も操作できると聞いた日には驚いた。卵子を冷凍保存しておくのだという。若いうちは仕事をして金を稼ぎ、ある程度年がいってから子を産もうというのである。

 さらに驚いたのは夫以外の男の生殖細胞を使うやりかた。非配偶者間の人工授精である。既に1万人以上誕生しているらしい(産經2024.3.21)。役場には夫の子として届けるのだろうか。

 それにしても子を持ちたいという女の業はすさまじい。上のように夫以外のものでも構わないという女にとっては恋愛、結婚というのんびりした “ 道中 ” など必要なかろう。

 たとえば卵子を産婦人科で冷凍保存してもらう。働いてお金を貯め40歳くらいで家を建てる。通販で買った精子を産婦人科に持ち込んで受精卵をつくり、胎内に戻して子を産む。自分の年収が1000万円もあれば不可能ではない。

 これだと夫婦喧嘩や斬った張ったの離婚騒動とも無縁でいられる。親権の取り合いもない。子は確実に自分のものになる。

 しかし、実に味も素っ気もない話である。昔職場で先輩から聞いた「女は子宮だよ」という台詞を思い出す。



 

 

 

 

 

 

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