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小説「西大路オールドニューハーフクラブ」結成6人衆 駆け込み寺居酒屋ポン吉 41話 オカマのイナコ

2022-10-06 09:39:44 | 日記
働く女性たち…「西大路オールドニューハーフクラブ」オカマのイナコ 老人女装6人衆 駆け込み寺居酒屋ポン吉 41話

 深夜11時ごろJR西大路駅近くの「駆け込み寺居酒屋ポン吉」のマスターの音吉に警察から電話があった。なんでも音吉が経営する「初音第一ハイツ」の101号室のベランダに干されてあった女性の下着が盗まれた、それを偶然向かいのマンションから見ていた住人が110番したという。この101号室を借りているのは老人女装の玉ちゃん(21話)でこの部屋を女装の衣装置き場と着替えと化粧室に使っていた。そこにたまたま女装姿の玉ちゃんも店にいたので音吉と玉ちゃんは部屋に向かっていた。

 そのマンションの前にはパトカーが2台とバイクに乗った警察官で8名ほどいた。それに各新聞社のチャーターしたタクシーが数台、もちろん野次馬も50名ほどいる。そこで玉ちゃんが立ち合い盗まれたブラやパンティーの数を警察官に教えていた。74歳の玉ちゃんとこの他にも干してあったピンク系の下着との因果関係を刑事らしき人に説明をしていた、玉ちゃんは刑事に、
「すいません、これすべて私のものではなくなんというか~クラブの会員の分も入っています」
「クラブって、玄関ドアに書いてある「西大路オールドニューハーフクラブ」のことか?」
「はい、この会の会員の多くが妻帯者で家では着替えができないためにこの部屋を借りているのです」

 こうして玉ちゃんは警察に被害届をだして解決はしていたが、家主の音吉はこの玉ちゃんらにベランダでの女装の下着を干すことを厳禁していた。この一件まではこの「初音第一ハイツ」のことを地域の人たちはバツイチハイツと揶揄していたが、今回の件から「お化け屋敷」とか「オカマハイツ」と呼ばれるようになっていた。そらま~夜に化粧して夜出入りするが、なんせ6人がこの部屋を利用しているので夜にはこのハイツ〜西大路駅近の店までの道路で頻繁にこの老人の女装を発見されていたからだ。

 この女装クラブの会長は30名ばかりの社員がいる商事会社の社長の玉ちゃんだが、この玉ちゃんのお世辞でも綺麗だといえない女装に感化された店の客6名で組織されたのが「西大路オールドニューハーフクラブ」になる。京都にも女装の店が数軒あるが、それは祇園や木屋町の歓楽街で往復タクシーを乗らなければならない。しかし、この店なら玉ちゃんが借りたマンションまでは徒歩5分程度で近所に住む会員には便利になっていた。

 このクラブの会員の2番手に入ったのが、これも妻帯者で60歳のキャサリンになる。このキャサリンも自家用車に女装グッズを隠して密かに楽しんでいたが、ある日、玉ちゃんが女装で店に来たことから長年の夢が叶ったと玉ちゃんの弟子になっていた。そしてこの2人からウイッグを借りて記念写真を撮る男がなんと多いこと多いこと?そしてその中からさらに4名が会員となっていた。

 こうなると不思議な物でこのお化けのような女装が女性客に大受けして店のブログや掲示板で今夜は誰が女装で店に来ると書けばその女装のファンが店に来るということになった。この会長の持論は、
「そもそも、動物のすべては男のほうが綺麗でお洒落になっている。ライオンも孔雀もそうだ、これは子孫を残すためにはどうしても雌の動物に愛されなければならないからだ。しかし、人間社会では男女の賃金差別で女は一人では生きてはいけない。そこで動物と逆転して女がお洒落をするようになった」

 しかし、これとはまた違う意見の老人女装もいた。モンローという66歳の女装は、
「私は、ただただ、女性の下着を身に着けたいという欲望というか?性癖になる」
また、69歳のアトムちゃんは、
「私は子供のころから母が目の前でスットキングを履いているのを見て育った。それはそれは綺麗な脚でそれが母そのものだった。その母が亡くなってからあの母の綺麗なストッキング姿にいつかはなりたいと思っていたが、それの夢が会長のおかげで叶った」

 ただ、この6名の中にはいわゆる「性同一性障害」と医者に正式に診断された人はいないしそれにすべて女性と結婚をして子供もいる。しかし、自己診断では私は性同一性障害という人は3名いる。

 この店の女性客の中には大手化粧品会社の美容部員も数名いるのでこのオカマ6人集はイオンの中の化粧品売り場や店で化粧の相談や指導も受けていた。さらに、大手のランジェリーメーカーの「フラワー」の社員もいるので年2回開催される社販の入場券をもらい一流メーカーのブラとパンツを市価の10~30%でゲットしていた。

 そんなころママの幸子が音吉に、
「マスター、マスターも女装すれば…私が化粧をしてあげる!」
「いやいや、俺はそんな趣味も性癖もない」
「でも、こんなお化け屋敷を認めたのは音吉どんよ!」
「いやいや、それは個人の趣味を尊重しただけで…みんなが楽しければそれでいい」
「それなら1回だけこのウイッグを被って」
と、こんな会話でつい音吉も悪乗りしたのが運のつきでその写真がLINEに掲載された。それを見た女性客から絶賛の声が届きついにこの音吉も「オカマのイナコ」として会員ナンバー7番をもらっていた。その写真が下にある。笑ってやってください。

私が最後に仮装の女装をしたのはコロナ禍の前です。それから3年…ハローウィンがやって来ました〜👸














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