今年の重要課題としてきたレース。結果に満足してはいないけど無事完走できたことに安堵している。
140kmで獲得標高2400mくらいの山岳コースを5時間、平均28km/hで走らないと足切りというのは自分には全く未知の領域で、初めはパスするつもりだった。でもこれから半年きっちりトレーニングすれば、もしかしたら何とかなるかもしれない。そういうギリギリのところに目標設定してみようじゃないかという気持ちが高まってきてエントリーを決断。
1月中旬からトレーニング開始して、FTPも220Wあたりから6月には260W近くまで伸びてきた。6月以降は時間のやりくりがつかず練習量が落ちたけど、これまでの貯金で何とかなるだろう。そんな気持ちでいざニセコへ。
動画はスタートから90分ほど。KOM(チセヌプリ)の上りの途中まで。
20160710 NISEKO CLASSIC 140km
Stravaログ:
https://www.strava.com/activities/635830975
2km地点でリアルスタート。一気に活性化するが落ち着いて少しずつ前へ。調子は良さそうだ。路面はやがてウェットになり、事前に危険区間とマークしていた14km地点からの6kmのダウンヒルへ(動画の0:31:35付近から)。
やはり何かおかしい。コーナーでイメージしたラインよりどうしても外に膨らむ。ブレーキもビビりはないがハードに掛けるとスムーズでない気がする。タイヤも水の膜の上を走っているようで安心してバイクをイン側に倒せない。実は先日の蔵王ライドで同じ違和感を感じていたのだけど、その時は自分がコーナリングの感覚を忘れていたり、タイヤのグリップが弱めだからではないかと考えていた。でもそれだけではなさそうだ。
周りのライダーは70km/hくらいでカッ飛んでいくなか、自分は50くらいでソロリソロリとダウンヒル。何十人にも抜かれたと思うが数えきれない。後でビデオで確認したら50人以上(笑)。そして道端には落車したっぽいライダーがチラホラと。
続く山麓の緩いアップダウンは4人でトレイン組んでクリア。そのままKOMへの標高差600超の登りへ。ひたすらテンポ走を刻みつづけ、大集団に復帰を果たす。このときはまだ、近くのライダーと「サポートカーをトップ集団より後ろにも配置してほしいよねー」なんて会話を交わす余裕があった。やがて雨足が激しくなってくる。
長い長いダウンヒルはどしゃ降りの滝雨。ガスも出ている。雨粒が痛いのも視界が悪いのも慣れてはいる。でも決定的にコーナリングができない。悪いことは続くもので、下りだして5分くらいで寒さで体が震え出した。腕がブルブルして真っ直ぐ進むことすら怪しい。歯がガチガチして視点も定まらない。畳み掛けるように右脚が攣る。大して踏んでないのに寒さのせい? 脚を回してごまかしたいけどバランスを崩しそうで断念。いかん!心が余裕を失ってる。これは落車への一本道。
DNFが頭をよぎる。落車する前にサドルから降りるべきか? マトモに走れる限度を超えたか? 答えはやはりNOだ。コントロールできる速度まで落とせばまだ走れる。遅くなってもいいからこの状態を切り抜けてみよう。ストレートでは敢えてブレーキ効かせながら踏むことで負荷を掛け、体を暖めようと試みる。あー、下りよ早く終わってくれ!
72kmの第2関門は2h25mくらいで通過。ここから30kmは平坦だ。追い抜きざまに声を掛けて付いてきた3名とトレイン編成。自分的にはあと2~3km/h上げたいが独走で消耗するよりは回復の時間としたほうがいいだろう。相変わらず雨はひどいが体も何とか持ち直してきた。
やがて30人くらいの集団が追い付いてくる。おっ、先頭はK隊長じゃないですか。抜かされざまに食らいついてペースアップ。北大生も入れて3名で飛び出す。ベテランK隊長とレースを勉強しているであろう北大生、動きが安定していて非常に走りやすいトレインだった。
105kmからは10km、4%のヒルクライム。ここでトレインを解除して一人旅へ。あとは上りで追えるだけ追いまくってゴールへ。4h43m10s、40~44歳クラス完走40名中25位。脚は攣りかけてたけど体力的には余裕あり。心配していた脱水もハンガーノックも問題なし。飲んだ水は300ccくらい、補給食はジェル2本とソイジョイ3本で済んだ。DNFは13名で、この手のレースとコンディションからすればまずまずの完走率といったところか。
レースの勝敗は色々な要素が絡んでいる。今回蓋を開けてみれば結局は準備不足のところを突かれた格好になった。
一つ目は天気。朝見た予報は曇り。どしゃ降りにはなるまいと思っていたし、雨で震えて走れなくなるなど想定していなかった。念のためジンジャーオイルは塗ってはいたけど、大雨による冷えには全く不十分。ワセリンを持参しながら使わなかったのは結果的に判断ミスというしかない。キャップもつば付きのをチョイスしておけばよかった。
タイヤについては手持ちのレース用(EXTENZA RR1X)の耐パンク性が信用できず、長距離での確実性を考慮して敢えてツーリング用のContinental 4Seasonにした。後輪は摩耗が気になったので直前にIRC ASPITE Proに換装。慣らし走行は少ししか出来なかった。これらはほぼ裏目に出たといっていい。もう少しグリップの良いタイヤを探すなり、せめて前後を替えておいた方が良かったと思う。
そしてフレーム。コラムはガタつかないのだが、あのコーナリング性の悪さからして、フォークからコラムにかけて何らかのダメージがある疑いが出てきた。早めに手を打たないといけない。
リザルトとはあまり関係ないがパワーメーター(Stages)は電池室に水が浸入して途中で停止してしまった。Oリングにたっぷりグリスを塗っておいてはいたが、完璧ではなかったようだ。 レース中はパワー表示していなかったので後で気づいたのだが、電池周りには錆が付き始めていた。
2016シーズンはまだこれから。少し休んでまた乗り始めよう。
PS:
今回同行していただいた皆さん、お世話になりました。また走りましょう。
こんにちは。
映像を見ていたら 40kmで同じグループになっていましたね。
自分の走る姿を見て、こんなにデブではないと思ったりして楽しめました。
私のパイオニアはサイコンが表示しなくなったので、その後修理に出したら無料で直してくれました。
それにしてもすごい豪雨だったですね。