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AB19450916VIRGO
 

あの頃 未来の自分から見る

2011-09-07 21:01:52 | 個人フォルダ

参照元 youtube MOONLIGHT SONATA

ドアがいくつも並ぶ 幅1間の長い 明りの差し込まぬ暗い廊下

高さ3尺幅2尺程の ゼンマイ蓄音器があった

大きなラッパ管 鉄の針をネジで固定し何度も聴いた

蓄音器の前に胡坐をかき これを何度も聴いていた 中学2年生

満州でホームスパンで成功した女傑の家に養子になった

玄関右にある梨の木 西洋梨の木

もぎ取ってすぐ食えない梨は知らず

指で押すとへこむのを待って

濃厚な香りに めまいしそうになった

食い物の記憶は鮮烈だ

 

建坪50坪くらいの洋館だった

ここから中学へ通った

3畳の屋根裏部屋が自分の住まいだったな

何故自分がここにいるのか わかるわけもなく

夏休み 汽車で帰った自宅には自分の居場所も無く

子供だったから 親の心を知らず 自分は疎外されたと

親の期待に添えずと

信じ込んでいた

ムーンライトソナタ

レコードが擦り切れるほど

これをたまに聴くと

廊下に蹲っていた自分が蘇える

こんなに年を取ったのに

胡坐をかき 膝小僧を抱え 蹲る自分が見える

彼は自分であるのに

まるで見知らぬ子供のように

眺めている 自分がいる

懐かしさには浸る趣味は無く

懐かしさに 無言になる

あの頃 悲しかったのだろうか

あの頃 寂しかったのだろうか

自分にはそんな情感の記憶は無く

ただ この旋律を聴きたいという

それだけだったように思う

聴いてると なんか穏やかになれる

穏やかさが 多分 自分には必要だったのかもしれない

心が揺れ動く時代

ハリネズミみたいな尖がった心

身構えなくていい時間と空間

それが必要だったんだろう

一人に慣れ過ぎた自分を

それすら理解できない自分に

moonlight sonataを聞かせよう

自分の原点へ 戻ろう

朝晩 秋風が吹く

季節が巡って来た

日常は こうして過ぎて行く

 



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