![]() | 私花集〈アンソロジイ〉さだまさし,Jimmy Haskell,渡辺俊幸ワーナーミュージック・ジャパンこのアイテムの詳細を見る |
文字通り「私」的な曲でつづった「アンソロジー」です。
アルバム「私花集(アンソロジー)」は1978年3月25日に発売されました。
それぞれの楽曲の説明の前に、1978年(昭和53年)のヒットチャートは以下のとおりです。
1 UFO ピンク・レディー
2 サウスポー ピンク・レディー
3 モンスター ピンク・レディー
4 君のひとみは10000ボルト 堀内孝雄
5 微笑がえし キャンディーズ
6 透明人間 ピンク・レディー
7 カナダからの手紙 平尾昌晃・畑中葉子
8 Mr.サマータイム サーカス
9 時間よ止まれ 矢沢永吉
10 わかれうた 中島みゆき
11 迷い道 渡辺真知子
12 時には娼婦のように 黒沢年男
13 サムライ 沢田研二
14 宿無し 世良公則&ツイスト
15 プレイバックPart2 山口百恵
16 冬の稲妻 アリス
17 銃爪 世良公則&ツイスト
18 飛んでイスタンブール 庄野真代
19 ジョニーの子守歌 アリス
20 かもめが翔んだ日 渡辺真知子
1977年に続き、この年もピンクレディの年でした。
そして、これら20曲の「時間よとまれ」と「わかれうた」以外は皆さんも「ザ・ベストテン」で見た思い出があると思います。「ザ・ベストテン」はこの1978年1月から放送が始まりました。私も5年間はずっと見てたかなぁ・・・
さて、この「私花集」には前年11月にシングルで発売された「案山子/SUNDAY PARK」やこのアルバム発売後の1978年8月に発売された「檸檬/加速度」が収録されています。「檸檬/加速度」についてはアルバムとシングルのバージョンが違いますがここではその事実だけを書いておきますね。
1. 最后の頁(ページ)
山口百恵に提供された「秋桜」のB面曲。山口盤のタイトル表記は「最後の頁」です。百恵バージョンも聞いたことがありますが、やはりこれはさだまさしの歌です。「下りる速さときたらまるでジェットコースターみたいだ」って部分があとにでてくる「加速度」って曲とかぶります。
2. SUNDAY PARK
このアルバムにはそれまでのさだまさしではあまり聞かれなかった感じの曲が多数収録されていますが、この「SUNDAY PARK」もそんな印象を受けます。
まだ20代半ばの彼は、どうしてこのような「厭世的」な詩を書けたんでしょう。
なんだか夢も希望もなくなるような詩なんだけど、曲調のおかげですごくほのぼのした感じに仕上がっています。
3. 檸檬(れもん) 東京
もちろん梶井基次郎の「檸檬」に 触発されて作られた作品です。本人も認めています。小説「檸檬」では京都の丸善に檸檬を爆弾に見立てて置き去るんですが、この歌では「食べかけの檸檬聖橋から放る。快速電車の赤い色がそれとすれちがう」としています。「青春の蹉跌」って言葉を思い出してしまう曲です。
4. 魔法使いの弟子
ディズニーの「ファンタジア」でおなじみのポール・デュカスが作曲した管弦楽曲のタイトルですが、タイトルだけ拝借したのかもしれませんが、もちろんあの曲があってこそできた曲だと思います。
のちに「印象派」というアルバムで「聖野菜祭(セントヴェジタブルデイ)」って曲を発表しますが、この曲と「対」になっていると思われます。ファンにとってはこの曲も、めちゃ「さだまさし」なんですね(笑)
5. フェリー埠頭
失恋した女心を巧みに歌っています。
船での別れって、ほんとたまらないでしょうね。
ただ・・・いつまでも尾を引きそうで(笑)もちろん、尾を引きたいがためにこの曲のヒロインもフェリーを選んだわけで(笑)
6. 天文学者になればよかった
NHKで不定期に放送されている「○○○○は、さだまさし」のオープニングでインストルメンタル版が使われているアップテンポな名曲(笑)
ただ・・・どうして歌詞に「トイレ」が出てくるのかが疑問(笑)
7. 案山子(かかし)
本人のステージトークによると、この「案山子」のモチーフになった風景はは大分から福岡へ移動するJRから見た景色だったとか。私もこの歌がさだまさしの歌の中で1位2位を争うくらいいい歌だと思います。子どもの立場、親の立場でそれぞれ聞けますし、こういった感情は普遍的なものだと思います。ただ、この歌詞は兄が故郷を離れ一人暮らしをしている弟へのものなので(私はずっと父親が・・・って思ってました)親子愛より兄弟愛なのでしょうが。
8. 秋桜(コスモス)
よく歌詞を吟味したら、すごく幸せな歌なんですね。
嫁ぐ前の日に母親と過ごすひと時・・・この場には「父親」は決して入れないのが悲しいですが(笑)で、この母親がすごく年老いて感じるのも不思議です(笑)よく考えたら、今の私とほとんど変わらない年齢なんですよね(笑)
で、結婚しても、間違いなくずっと「子ども」なんです(笑)
9. 加速度
作曲は渡辺俊幸のもの。しかし、「思いではゆりかご」もこの「加速度」もさだまさしの作曲したものと間違うくらい、見事にさだまさしの曲なんですね。
タイトルがすごく秀逸で、まったくこの歌を知らない人にとっては何の加速度なのかな?っておもうでしょうね(笑)ネタバレをするならば、窓ガラスに雨の水滴がつき、それが下へ落ちていくスピードがだんだん速くなることを男と女の別れのスピードにたとえているわけですが。
10. 主人公
いまだにファンの中でも一番人気なのがこの歌です。
私も「案山子」とこの「主人公」が甲乙つけがたいです(笑)
「誰でも自分の人生の中では自分が主人公」という、すごく当たり前のことを力強く、優しく、繊細に歌っています。
「テラス」「メトロ」「プラタナス」って言葉だけで「パリ」を連想させますが、
さだまさしはどこを歌ったんでしょうね。
が、「最後の頁」知りませんでした。涙
やっぱりツタヤのお世話になるかなぁー?
「主人公」、私も大好きですよ。
私の一位は・・・。
「逢ひみての」の中の「あの」曲です。やっぱり・・・。
でも格付けは難しいな。
私が焼いてあげてもいいし(笑)
グレープ時代から、この「私花集」くらいまで(笑)
あの曲はやっぱ合唱したい?(笑)