![]() | 印象派 プライス・ダウン・リイシュー盤さだまさし,服部克久フォア・レコードこのアイテムの詳細を見る |
この年、いよいよさだまさしは「大陸」へ挑むことになります。 「長江(揚子江)の最初の一滴をみたい」との長年の思いに駆られ、ドキュメンタリー映画「長江」を作るんですが・・・。まあ、この「長江」については、翌1981年でも触れましょうね(笑)
この1980年、さだまさしは2枚のシングル盤とアルバム「印象派」を発表しました。レコード会社が変わって、フリー・バルーンが版権を持つアルバムはすべてジャケットが変わってしまったことに私はとても不満なんですが(笑)
この1980年には前年撮影した「翔べイカロスの翼」が完成し、公開されたり、映画「二百三高地」での主題歌でもあった「防人の詩」が話題になったり、中国北京でライブをしたり、東大寺落慶法要で大仏様の前でライブをしたり、2回目の紅白歌合戦に出演したり、前年度の勢いのまま突っ走った1980年だったような気がします。
で、恒例の、この年にどんな曲が売れたかってやつですが・・・
1 ダンシング・オールナイト もんた&ブラザース
2 異邦人 久保田早紀
3 大都会 クリスタルキング
4 ランナウェイ シャネルズ
5 贈る言葉 海援隊
6 順 子 長渕 剛
7 おまえとふたり 五木ひろし
8 別れても好きな人 ロス・インディオス&シルヴィア
9 さよなら オフコース
10 哀愁でいと 田原俊彦
11 Sachiko ばんばひろふみ
12 昂 谷村新司
13 とまり木 小林幸子
14 青い珊瑚礁 松田聖子
15 風は秋色 松田聖子
16 蜃気楼 クリスタルキング
17 おやじの海 村木賢吉
18 防人の詩 さだまさし
19 パープルタウン 八神純子
20 秋止符 アリス
まだまだ今も尚残るBIGHITばかりの20曲ですね。40代以上の人は歌詞カードさえあれば全曲歌える時代がまだ続いているようです。1980年といえば私がちょうど二十歳になった年ですね。
では・・・まずはこの年に発売されたシングルから
★道化師のソネット 1980.2.25
「ソネット」とは14行からなるヨーロッパの定型詩らしいです。
この「道化師のソネット」もさだまさし曰く「タイトルを先に決めて、ソネットの様式について気にせずに詩作して、完成形をみたら偶然にも14行だった」らしいです。映画「翔べイカロスの翼」の主題歌ですが、私はこの曲を「ザ・ベストテン」の追っかけ中継で、さだまさしがサーカスの現場で「空中ブランコ」の演技をバックに歌い、お客さんの歓声があがってとても歌いにくそうにしてたのを覚えています。企画倒れってやつですね(笑)
★HAPPY BIRTHDAY
「道化師のソネット」がSIDE1で、この「HAPPY BIRTHDAY」がSIDE Aという・・・要するに「両A面」扱いになっています。
さだまさしがライブでこの歌を紹介するときに「毎日が誰かの誕生日」って言ってましたが・・・そうなんですね、毎日誰かが「主人公」なんです。
★防人の詩 1980.7.10
映画「二百三高地」の主題歌として発表されたことで、「好戦的」としてとらえられた悲しい一曲です。万葉集の「防人の歌」を参考に作られたこの曲は、まさに反戦歌だと思いますが。
★とてもちいさなまち
従来のさだまさしの詩とはちょっと違う印象を受けます。
彼女とともに過ごした、愛した町を出て行くという歌詞です。
ふるさと長崎を出て行ったときの心境を歌ったのかもしれませんね。
アルバム「印象派」の曲紹介です。
アルバム全体を通した印象は、さだまさしがやりたいことをすべて実験的にやったって感じです。「私花集」に近いノリかもしれませんが、無国籍風でもあり、とてもバラエティに富んだ印象があります。
★距離(ディスタンス)
さだまさしの曲のテーマの一つである「望郷」の代表作かもしれません。
都会とふるさとの距離、人と人との心の距離を歌った歌です。私はイントロのギターの音がすごく好きです。
★検察側の証人
アガサ・クリスティの戯曲から題名をとり、歌詞の内容は歌詞にも出てくる芥川龍之介の「藪の中」をモチーフにしている作品です。3番まであるんですが、そのつど半音あがっていくのがすごくおもしろいです。
★聖野菜祭(セント・ヴェジタブル・デイ)
さだまさしの曲の中で「放送自粛」っていうか、「要注意曲」になったいわくつきの作品(笑)曲のエンディングで「朝刊」にもでてきたアナウンサーが臨時ニュースを読むという趣向が紛らわしいとのこと。。。いやいや笑っちゃいます(笑)
身分違いの恋を歌っていますが、その身分を「レベル」って言葉で表現しています。カースト制を感じさせるちょっとブラックな曲ですね。
★みるくは風になった
さだまさしの曲の大きなテーマの一つに「生命について」があります。
それにしてもずっと感じていることなんですが、さだまさしの周りには本当に悲しい別れが多いみたいです。そういう経験が多いからこそ、名曲が生まれるのも事実なんでしょう。この曲もタイトルだけで「みるく」って人が亡くなったことを歌った歌っていうのがわかりますが、この曲のアレンジはとても好きです。
★たずねびと
酒場(昼間は喫茶店?)を舞台にした雰囲気がおしゃれな曲です。タイトルは太宰治の短編からいただいたのかもしれませんね。
★推理小説(ミステリー)
さだまさしの曲の中には何曲かボサノバがありますが、これもその一曲です。
男女の一つの恋の終わりを、その恋の終わった原因を「ミステリー」にたとえたちょっとキザな作品(笑)こういう世界もさだまさしは大好きですね(笑)
★0-15
さだまさしがDJをしてて、投稿されてきたはがきを読みながらバックに流れる「リクエストのバラード」と、リクエストに答えた「素敵なTennis Boy」が流れるという、あまりにも実験的過ぎる名曲(笑)
★神話
ライナーノーツでさだまさし自身が「何年振りかで、情念だけの歌を作りました」と一行だけ書いていますが、本当にこの曲は中島みゆきの「うらみます」を思い出させるような恐ろしい一曲です。男の立場から言えば、こんな女だからこそ縁を切られたかも・・・って感じです(笑)
★博物館
私自身の中ではこの曲は「飛梅」のアンサーソングなんです(笑)
飛梅の冒頭で「心字池に架かる3つの赤い橋は一つ目が過去で二つ目が現在」ってのがあるんですが、この「博物館」は一つ目の部屋に「手首の傷」が置いてあったり、二つ目の部屋には「言葉を全部とじこめ」たり・・・
「飛梅」では三つめの橋で君が転びかけますが、この「博物館」では「最后の部屋お前の為にあけてある」としています。
たった3年間でずいぶん大人になったさだまさしですね(笑)
このあたりからしっかりばっちり着いていきます。
でも、しんちゃん、すごいなぁーと思っていつもよんでます。
またお勉強させてもらいました。
ありがとう。
「防人の詩」、私も反戦ソングだと思いますよ。
これを長崎で聞いた日には!!!
もっと「曲」を「詩」を味わって批評とやらをして欲しいと当時のマスコミに言いたい私です。
1990年くらいまでのは本当によく聞いたよ(笑)
で、ちゃみちゃん・・・1979年の記事にコメントかいてよね(爆)「夢供養」の年です(笑)
今 動画で サチコ 聴いています。名曲ですね。
この唄 私的には 最高です。
幸せ 不幸せ 人は 抱えていますね
思い通りに 生きれたら 幸せですね。
それが 悲しい恋 では 悲しいですね。
素敵な愛が たくさん ありますように。
音楽同好会(名前検討中
もうすぐ 衆議院選挙ですね。
今の時代の歌がまったく体の中に入ってこないのは、私がおっさんになったというだけではないと思います(笑)
やはりなにかが違うんだと思います。
彼女を主人公に物語にしてみました。名付けて「もう一つの飛梅」
https://ameblo.jp/ttl-nikomat/entry-12546884249.html?frm=theme
拝見しました。
なかなか冷静な彼女でしたね(笑)
高1が終わる時点で福岡の大学に行くことを決めている彼もなかなか面白いですが。