極私的映画論+α

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最近はすっかり+αばかりになってしまいました(笑)

桐島、部活やめるってよ  朝井リョウ著  集英社文庫

2013-02-14 18:06:37 | BOOKS
桐島、部活やめるってよ (集英社文庫)
朝井 リョウ
集英社



 ミーハーな私です(笑)この「桐島、部活やめるってよ」が映画化されるという話の時には読んでなかったのですが、作者朝井リョウが直木賞を受賞したことで、処女作でもある表題作を読んでみました。

 いやぁ・・・素晴らしい(笑)
私が高校2年生って、もう35年以上昔の話ですが、基本的に高校生って今も昔も変わらないんですね・・・っていうか、やはり歳を重ねたせいか、今の高校生が随分幼く感じました。しかし、2010年頃のそこそこ学力もスポーツもレベルの高い公立高校生の日常をちゃんと描いていると思います。そういう意味では2010年の17歳を後年知るためには価値がある本だと思います。さすがにAKBは出て来ませんが(笑)

 作者朝井リョウは岐阜県出身なので、登場人物たちの言葉が微妙に関西弁と標準語が入り交じっているのも面白いです。たぶん大阪の高校生たちも今はこういう話し方をしているんじゃないかな?ネットでの書き言葉が随分話し言葉に侵食している気もします。

 ネタバレには成らないとは思いますが、「バレーボール部キャプテン、リベロの桐島君」本人はこの作品の中には登場しません。しかし「桐島、部活やめたって?(やめるって?)」って台詞が、6章の主人公たちそれぞれの会話に出てきます。彼らにとって、部活のキャプテンが部活をやめるということは非常に重大な事件のようです。。。いや、それがね(笑)桐島くんがやめたとしても、実際関係あるのは桐島くんと同じバレーボール部、ポジションも同じリベロで彼がやめたおかげで次のキャプテンに任命される副キャプテンぐらいなもので、それとてそれほど大きな出来事のような感じも受けません。

 私の高校時代にも、一度も話をしたことがないのに、その子の噂をよく聞くという人気者がいました。仮に「K君」としておきますが、彼はバスケット部でした。まずは彼の出身中学の子たちから彼の話題がよく出て、徐々にバスケ部の男女問わず彼の名前がよく出てくるんですね。また、部活だけではなくたとえばコーラス大会で指揮をしたとか、文化祭でリーダーになってみんなを引っ張っていくような子でした。3年間で同じクラスになったこともなく、結果として一度も話をしたこともない人でしたが、このKくんがこの作品の桐島くんにダブって仕方がなかったです。

 私が先日紹介した「スクールカースト」についても、書かれています。私は映画化での主演だった神木隆之介クンの映画部のエピソードが好きですね。ただ、映画は見ていないので、レンタルしてくるか、WOWOWで放送されるのを待つか悩んでいます(笑)

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