江戸川教育文化センター

「教育」を中心に社会・政治・文化等の問題を研究実践するとともに、センター内外の人々と広く自由に交流するひろば

経済は摩訶不思議!

2020-11-16 | 随想
ここへ来て、コロナウイルスの感染が三度拡大してきたので、一段落しているが、毎朝起きてテレビのニュースを見ると、しきりと「Go To Travel 」や「Go To Eat」での「お得情報」をやっている。

基本的にものぐさなので、いちいち手続きが面倒そうなこのキャンペーンに乗る気はさらさらないのだが、何度も繰り返されるのでいささか辟易である。
それより、気になるのはそんな「ノー天気」な話とは全く別次元で苦労している人たちが確実にいるということだ。

観光にしても、利用する側は高級な宿ほど割引額が高くなってお得にはなるが、もともと安い宿泊施設の予約は伸びていないという。
また「密を避ける」ために団体旅行がキャンセルとなり、観光バスの会社は大打撃を受けているとも報道された。

飲食業にしても同様で、街場の居酒屋や個人営業の食堂などには、縁のない政策ではないのかと思うことしきり。
というのも、ちょっとしたい事を手伝っている事務所の近くで、ラーメン屋と居酒屋(何度かランチで利用していたのだが)が先月末に相次いで閉店したからだ。

日本の実態はかなり深刻なのではないか?と実感したものだ。
付け加えるならば、先日はANAが雇用を守るために大規模な配置転換をすると伝えられた。
今朝のニュースでは、ジョナサンが不採算店舗の閉店を決めたというし、洋服の青山も大規模なリストラをするとのことだ。


こうしたニュースは、さっきも書いたようにコロナウイルス感染症の経済的打撃の大きさを表しているはずだ。
ところが、である。
一方で株価は上がっているらしい。
先週(11日~13日)の東京証券市場は連日2万5000円を超えていた。
29年ぶりにバブル崩壊後の最高値を更新したというのだ。

株価というのが「経済の指標」だというのはなんとかわかる。
しかし、この株高は、何を意味しているのであろうか。
実体経済とは「別次元」の出来事のように思えてしまう。
少なくとも、コロナウイルスの流行が、2~3ヶ月のうちに終息する見通しは全くない。
その影響は、さらに大きくなっていくに違いない。
経済的な打撃は予想よりも大きいのではないかと考えてしまう。

しかし、株価は上昇している。
これは、なぜなのだろう。

結局のところ、設備投資や研究・開発など、実態を伴った「使い道」が見つからず、余った資金が株式投資に回っているということなのだろうか?
余った金があるなら、困っている人のところに回す仕組みはないものか。
経済というのは自分のような素人にはなかなか理解できないものだと、しみじみ感じている今日この頃だ。


―K.H-
 

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