弐千円札よ永遠に

Remember the 2000-yen bill!

TypeMatrix 2030キーボード

2012-12-27 22:44:04 | PC関連
先日,米国TypeMatrix社製のキーボード(Model: TMx 2030 USB)を購入した.

今でも私はキーボードに関しては保守的で,レイアウトは英語配列(US English)でなければならず,なおかつCtrlキーは"a"の隣にないと落ち着かない.しかしながら,従来のキーボードに対して不満も抱いていた.それは,キーの左右方向の位置が段によって異なっていることである.つまり,数字の並んでいる一番上の段は左に寄っており,QWERTYの段,ASDFGHの段,ZXCVBNの段へと下がるにしたがい右に少しずつずれていく.その結果,たとえば数字の6は本来右手人差指の担当らしいが,ホームポジションからの距離という点では左手の人差し指の方が近い.

こうなっている理由はシンプルで,単に昔のタイプライターの名残りである.つまり,一つ一つのキーがアームにつながっており,それらのスペース的な干渉を避けるために各段のキーの位置をずらさざるを得なかったのである.また,俗に「QWERTY配列」と呼ばれているものも,本来はキーの早打ちでタイプライターのアームが絡まってしまわないよう,わざと打ちにくい配列にした結果という話も聞いたことがある.

つまり,PCの時代になって久しいのにキーボードだけが旧態依然としたQWERTY配列のままであるのは,エルゴノミクス的な観点からは不合理きわまりないことなのだ.私はかねがね,そのようなものを21世紀にもなって放っておくのはけしからんことだと思い続けてきた.そして最近になって,合理的なキーボード,つまりはキーが整然と格子状に並んでいて,さらには必要に応じてDvorak配列にも対応可能なものを探し始めた.その結果たどり着いたのがTypeMatrixだったのである.





悲しいかな,不合理きわまりないと言いつつも長年の慣れとは恐ろしいもので,まだタイプミスの連続である.しかし少しでも慣れてしまうと従来のキーボードにも戻りづらい.EnterやBackspaceの場面で左手人差指が思わず出てしまうようになってしまった.いっそのこと自分が触るキーボードはこれで統一するか...

ちなみに本製品はMade in Chinaである.気にする方には注意されたい.
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Vornado 723J and 783-JP

2012-10-14 10:52:00 | 買い物
この夏,節電のためというわけでもなかったのだが,私はついにサーキュレーターなるものを購入した.部屋の中の空気を循環させることではなく,屋根裏にこもる熱気を屋外に吸い出すことを考え,できるだけ強力なものを選んだ.
Vornado 723J Air Circulator
Vornado 783-JP Air Circulator
前者はトキワカメラから,後者はヨドバシカメラから,それぞれ購入した.



いずれも安い買い物ではなかったが,これらはそれ以上の働きをしてくれた.
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ptexlive-20110322 (Ubuntu 12.04 LTS, 64 bit)

2012-10-08 15:33:19 | Linux
今度はUbuntu 12.04 LTSの64ビット版(AMD64, x86_64)にptexliveをインストールした.詳細は土村先生のFrontPage - ptexlive Wikiを参照されたい.

1. ptexliveのコンパイルに必要なパッケージ類をインストールする
元々インストールされていると思われるパッケージ
$ sudo apt-get install wget \
libt1-5 installed \
cmap-adobe-japan1 \
cmap-adobe-japan2 \
gs-cjk-resource


新たにインストールすべきパッケージ
$ sudo apt-get install nkf \
build-essential \
bison \
flex \
libpng12-dev \
libgd2-noxpm \
libgd2-noxpm-dev \(libgd2-noxpmに依存)
libncurses5-dev \
libice-dev \
libxaw7-dev \
x11proto-print-dev \
libmotif-dev \
libfontconfig1-dev


2. TeX Live 2009をインストールする
$ sudo mount -t iso9660 texlive2009.iso -o loop /media/TeXLive2009
$ cd /media/TeXLive2009
$ sudo ./install-tl
(スクリプト中のプロンプトでは"I"を選択)

3. ptexliveのファイルをここからもらってきて解凍しインストールする.
$ mkdir /tmp/ptexlive/
$ mv ptexlive-20110322.tar.gz /tmp/ptexlive/
$ cd /tmp/ptexlive
$ tar xvf ptexlive-20110322.tar.gz
$ cd ptexlive-20110322
$ cp ptexlive.sample ../ptexlive.cfg
$ texteditor 8_test.sh
(225行目: "Loop in Pages tree"←"recursive calls")
$ make
$ sudo make install

4. あとはいずれかの方法でパスを通す.
$ texteditor .bashrc
(追加: "export PATH=/usr/local/texlive/p2009/bin/x86_64-unknown-linux-gnu:$PATH")
$ texteditor .cshrc
(追加: "setenv PATH /usr/local/texlive/p2009/bin/x86_64-unknown-linux-gnu:$PATH")
$ sudo editor /etc/profile.d/texlive.sh
(書き込み: "export PATH=/usr/local/texlive/p2009/bin/x86_64-unknown-linux-gnu:$PATH")
$ sudo editor /etc/profile.d/texlive.csh
(書き込み: "setenv PATH /usr/local/texlive/p2009/bin/x86_64-unknown-linux-gnu:$PATH")
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二千円札が普及しない真の理由~日本人にとっての「数」の概念~

2012-07-16 10:04:00 | 弐千円札/論説
私が二千円札に関連した文章を書かなくなって一年が過ぎた.以前はニュースなどで取り上げられているのを見聞きすると一言書かずにはいられなかったが,それらに興味をひかれることもなくなった.ときたま「二千円札はどこに行った?」という見出しを見かけるが,「日銀の倉庫の中だよ!くだらねえ」といった感じである.

理由は以下の通りである.
- 仕事で忙殺されている
- 言いたいことは今までの記事で概ね言い尽くした
- いたたまれない
- あきらめた
この中で一番大きな理由は,もちろん「あきらめた」である.人間とは,忙しかろうと何だろうと,情熱さえあれば文章くらい書く生き物である.かつてはその情熱とやらで「二千円札にインスパイアされよう」といった手合のことを繰り返し書いてきたわけであるが,そんな気にもならなくなってきた.今に始まったことではないが,官も民も,中央も地方も,内も外も,もはや二千円札どころではない.そもそも日本人には二千円札という代物を受け入れる適応力はなかったのだと考えるのが自然であろう.たかが二千円札,されど二千円札だったのである.

しかしながら,何故に日本人は「二千円札ごとき」を使いこなせないのかと考えることは,必ずしも無益な試みではないと考える.「日本人は暗算が得意だから」という内容の記事を見たこともあるが,それがどのように二千円札の普及を妨げるのか?「日本人は数字に強い」と言う人もいるようだが,本当にそうなのだろうか?私はしばし考え,ある意味ありきたりな結論に達した.それは,
「 日本人は数字には強いが数には弱い」
というものである.

数字は「記号」であり,数は量を表す「実体」である.一応,前者と後者の間には対応関係があるが,本質的には別なものである.当然のことながら,一言で計算といっても数字を処理することと数を処理することとは異なる.

数字を計算することとは,規則にしたがって記号を処理することである.たとえば「2+5=7」や「3*6=18」といった処理をするとき,指折り数えて答えを出す人はいないだろう.多くの人々にとってこれらは単なる規則であり,それらを使った処理は論理演算の範疇に属する.その一方で,数(あるいは量)そのものに対する算術演算は少し異なる.こちらは,指折り数えたり,正の字を書いたり,目盛りのついた容器の水を出し入れしたりして,いくつになったか数えるのは最後の最後である.

一般に,まっとうな人間がとるべき方法は前者であり,後者は子供がやることだと思われている.実際,多くの場合において,数字で計算した方が便利である.掛け算九九などはその典型例であろう.数字をいう記号を介しての計算は万能であるかに思われる.

しかしながら,ここで,「そもそも我々は何のために計算をするのか?」と考えてみてほしい.答えは色々あると思うが,最終的には「複数ある数の大小を判別するため」であるはずだ.我々は数字を使って速く正確に計算できるが,最終的な数の大小,ひいては「事の軽重」を適切に見極めることができているだろうか.はなはだ疑問だと思う人が多いはずである.そう,数字は諸刃の剣なのである.

たとえば,多くの人は,水が入った容器を見て「2002 mlと2000 mlと1998 mlは大違いだ」とは思わないであろう.しかしながら,別な場面では「2002円と2000円」の間には大差なく,「2000円と1998円」の間には大差あるように見えてしまう.実際それに幻惑される人は多い.これは一例ではあるが,我々には「数字を見て数を見ず」という傾向があるように思われる.お金の計算をする際も,やはり数字という「記号」に注意を払う一方で,数の「実体」そのものには無頓着であるように感じられるのである.

多くの日本人は「規則にしたがって記号を処理する」形でお金を数える.支払いを済ませる際には,金額を表す数字を左から見ていって,「一万の位は2だから一万円札を2枚出そう」とか「千の位は3でそれより下に何かあるから千円札は4枚にするか」と判断した後で財布に手を突っ込む.ここで2や5のついた貨幣を使おうとすると,終わったはずの「計算」を再度しなければならなくなるので混乱するのだ.実際,二千円札ほどではないにしても,五千円札の流通枚数は極端に少ない.

これに対し海外では,20ドル,40ドル,60ドル・・・といちいち数えていく人が多い.こうしたやりかたは泥臭くて頭が悪いように見える.しかしながら,紙幣や硬貨の額面が変わっても思考回路に混乱をきたしにくく,柔軟な対応が可能になる.まさしく一長一短である.

結局,過去に書いたようなことの繰り返しになってしまった.二千円札が普及しなかった真の原因は,日本人の性質として
- 「数字という記号を規則にしたがって処理する」形で計算を行う
- 「2000円」という額面を取り扱う「新しい規則」を獲得するだけの柔軟性は持ち合わせていなかった
の二点であろう.これらは悪いことばかりではないが,せっかくの計算結果を「数という実体」として捉えきれないのはもったいない話であろうと思う.
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エアフィルターエレメント交換(CPV35)

2012-06-10 20:00:00 | 
今回はエンジンのエアフィルター(クリーナー)エレメントの交換を行った.この車種(日産スカイラインクーペ, CBA-CPV35, VQ35DE)の場合,この作業はかなり面倒である.

まず,エンジンルームを概観する.エレメントを取り出すために外さなければならないものはプッシュリベット4本,留め金4ヶ所,ネジ1本である.




プッシュリベット(プラスチックのピン)はこのように外す(のだと思われる).


外したピンはエーモン1927である.


ダクトを分割する.


エレメントのハウジングを固定しているネジを外す.









ダクトの一部(POWER DUCT)を外す


こちらのピンはエーモン1934である.


エレメントのハウジングとダクトの隙間から「何とかして」エレメントを取り出す.


外したエレメント.見た目は非常にきたないが,機能上は問題ないものと思われる.




これから取り付けるもの.やはり見た目はきれいだが,機能的には気休め程度であろう.




あとは逆の手順で組む


写真を撮影しながら作業していたところ,うっかりしてプッシュリベットをエンジンルーム内に落としてしまった.この部品の名称を知らなかったので,最初は途方に暮れた.
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車検整備(CBA-CPV35)

2012-05-13 20:00:00 | 
スーパーオートバックス某店にてスカイラインクーペ(CPV35)の車検ならびに整備を受けた.

通常の点検整備以外に
- パワステフルード交換 (3,150円)
- LLC全量交換 (含LLC他, 7,015円)
- ブレーキフルード交換 (4,200円)
- クラッチフルード交換 (2,625円)
も実施してもらったが,これらを含めてもディーラーの車検単体より安い.しかも親身に見てくれる.ディーラーは新車を売るのが本業なので,愛車のコンディションを維持したがる客には極めて冷たいのだ.

私としては安ければうれしいのだが,その陰に何があるのかと考えずにはいられない.店員やピットのお兄さん方が安月給と激務に苦しめられているのか,下請け叩きをしているのか,はたまた手抜きをしているのか・・・おそらく全部であろう.そうしてまでオートバックスがこうした価格で整備から車検代行まで引き受けるのは,何か理由があるに違いない.車用品などの販売につなげたいということもあろうが,そればかりでもないはずである.

半ば当然のことではあろうが,彼らの目当ては車両に関する情報である.個人情報は金さえ出せばどうにでもなるが,車両に関する情報は,現物を預かって開けてみないと分からない.どんな人間がどんな車に乗っていて,その走行距離はどれくらいで,コンディションはどういった感じかというのは貴重な情報であるはずである.

車買い取り業者の出張査定などは,床下も見ずに価格を出さなければならないため,結局は業者の間に出回っている相場のデータベース頼みである.大抵はそれを利用して買い叩くわけだが,とんでもない車をつかまされることも少なくなかろう.特にトランスミッションや駆動系などのコンディションは,オーナーの心がけに大きく左右される.その点オートバックスは有利である.何しろ点検整備,フルード類の交換,果てはホイールのアライメントなど,各種の履歴を把握しうるのだ.買い取ってから再び売りに出すまでにいくらかかるか,かなり正確に計算できよう.

しばらく前までは「新車ディーラーでの点検は高いけど安心,オートバックスは安いけど胡散臭い」といった印象を持っていたが,ここ四年くらいで「新車ディーラーでの点検は高くて胡散臭い,オートバックスは安くて親切」に変わりつつある.メーカー保証の期間が切れたら,特にディーラーに持っていく理由はないように思える.
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ぷらっとホームMINI KEYBOARD Pro英語85KEY RoHS対応版

2012-01-25 21:21:21 | PC関連
私は今までPFUのHappy Hacking Keyboardを愛用してきた.しかしながら,それにも不満はあった.他の多くのキーボードと同様,HHKBにはポインティングデバイスがついていないのだ.したがって,時おり手をキーボードから離してマウスに持っていかなければならない.これは,文章やプログラムを書いている時には結構ストレスになるのだ.ノートPCのタッチパッドなどは論外である.

これに対する一つの処方箋として,ポインティングスティックというものがある.これは手をキーボードのホームポジションから離さずにポインティング操作ができるため大変に重宝する.

これはLenovo (旧IBM)のThinkpadにはトラックポイントという名称で伝統的に搭載されている.昔は東芝のDynabookにも「アキュポイント」という名称で搭載されていた.しかし,何故かは分からないが,このデバイスを日本国内で手に入れたいとなると,事実上Thinkpadしか買えなくなってしまう.

ただ,幸いなことに,デスクトップPCを使用する際にはキーボードを付け替えれば話が済む.こうした要請に対しては,Lenovoの
ThinkPad USB トラックポイントキーボード(英語)
というものがある.Thinkpad製品と同様,キーボードのレイアウトやポインティングスティックの感度は非常に洗練されている.敢えてこれにケチをつけるとすれば,aの左隣がControlではなくCaps Lockになっている点であろうか.キーバインドをいじればいいといえばそれまでなのであるが,小細工を弄せずともaの左隣はCtrlになっていてほしい.

果たしてそんな理想のキーボードは存在するのであろうか?私はしばしインターネット上(大半はアマゾンのサイト上)を彷徨った.そして「これは!」と思うようなキーボードを見つけた.それは,ぷらっとホームが企画し沖電気(の関連会社)が開発製造していると思しき製品「Mini Keyboard」である.
OKI MINI KEYBOARD Pro英語85KEY RoHS対応版 (HMB632KUS/R) [USB V1.1]
PLAT’HOME Mini Keyboard III-R 英語版 (HMB633PUS/R) [PS/2]
これならポインティングスティックは搭載されているし,Ctrlキーはaの左隣に位置している.

このUSBモデル(HMB632KUS/R)は,なぜかは分からないが,amazon.co.jpでは手に入らなくなっている.楽天などで探しても高い.当然のことながらヨドバシなどにも置かれていない.私は半ば一万円捨てるつもりで本製品を一台購入した.



キーの感触は,Lenovoのトラックポイントキーボードとは比較にならないくらい良い.それ以上は好みの問題になるが,HHKBと比較しても遜色はない.目立った難点としては,ポインティングスティックの感度が鈍いということが挙げられる.Lenovoのトラックポイントに慣れた身には少しつらい.しかしながら,良い品であることは確かであり,それでいて世間には認知されていないようなので,およばずながら宣伝して沖電気とぷらっとホームの労に報いたいと思った次第である.
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そしてドリーム・ゲージ~超広軌~へと

2011-10-23 20:00:00 | 広軌改築論
すっかり前記事から間隔が空いてしまった.本シリーズでは,数十年から百年といった将来の鉄道のあるべき姿を考えれば,百数十年前から引きずっている世界標準「標準軌」を見直すべきであるという主張をしている.

では,これからの鉄道に何が求められていて,どのような制約があり,それらを満足させるためにはどれくらいの軌間が必要になるのか考えてみたい.まず要求としては

+ 安全性 (脱線はすれどまず転覆はしないこと)
+ 輸送力 (船舶や飛行機のコンテナを積めること)
+ スピード (あまり小細工をせずに300~400 km/h出せること)
+ 互換性 (狭軌あるいは標準軌から四線軌条を経て移行できること)

が挙げられよう.最後の「互換性」は,私が超広軌というものに思いが至るきっかけとなった要素である.また,こうした突拍子もない話の中で取り上げるのも滑稽な話ではあるが,軽い制約としては

- その気になれば在来線に新軌間の台車を履かせられること
- あまり無意味に広くても仕方がない

というものを考える.

まず最低限必要な軌間は,4番目の要求である互換性,すなわち1067 mmあるいは1435 mmと何とか四線軌条で共存させたいというところから導き出される.四線軌条にこだわるのは,車両の中心線が軌間によってずれるのを防ぎたいからである.ここで参考にすべきは,1067 mm軌間と1435 mm軌間の共存が,三線軌条では何とか成立し四線軌条では成立しないという事実である.つまり,レール間のピッチは368 mm程度必要である.これによれば,1435 mmと新軌間とを共存させることを考えると,単純計算で2171 mmは必要になる.

次に,これが限界ではないかという値は,1番目の制約から導かれる.つまり,在来線(全幅2870 mm程度)の車両に辛うじて新軌間の台車を履かせることを考えれば,2870 mmより大きくすることはどうあがいても不可能である.

結局のところ,考えられる軌間は2171 mm以上かつ2870 mm未満ということになる.ここから色々と政治的に妥協したり技術的に努力したりすると,2000 mm程度に落ち着くのではなかろうか(※).

ちなみに,現時点でもっとも大きな車両限界は,英仏海峡トンネルにおける全幅4100 mmならびに全高5600 mmである.当面ないとは思うが,ポテンシャルとしては,このサイズがユーラシア大陸を走る鉄道の標準になり得る.そして,この規格に準拠した車両を300 km/h超のスピードで無理なく走らせることを考えるならば,2000 mm程度の軌間もさほど突飛なものではない.

そう遠くない将来,化石燃料が手に入りにくくなれば,船舶や航空機に頼っている旅客や貨物は,嫌でも鉄道へとシフトせざるを得なくなる.これらの負担を一身に受け止めるであろう鉄道を,二百年近くも昔の規格に押し込めるのは酷というものである.おそらく,私が生きているうちに,ここで提唱した超広軌鉄道が実現することはないであろう.しかしながら,画期的な軌間とともに生まれ変わった鉄道が,遠い未来の世界において繁栄の中心にあることを信じて筆を置くことにする.


※ これは拙ブログのテーマである「2000」に半ば強引に合わせた.本来の趣旨であれば2200 mmくらいが妥当であろう.
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車の水垢を落とすには

2011-10-02 23:47:27 | 
何ヶ月も車を洗わずに放置しておいたところ,案の定,水垢がこびりついて落ちなくなった.

水垢を落とすのは大変な作業であり,ガソリンスタンドで洗車を頼んでも落としきれないことが多い.このような水垢を落とす方法は複数ある.まず,ボディに「何とかコーティング」を施行している車であれば,そのコーティング用のメンテナンスシャンプーを用いれば何とかなることが多い.そうでなければ,ガソリンスタンドにまた行って,今度は料金の高いコースで洗ってもらうという手もある.自動車用品店に行って「水アカ落とし強力シャンプー」のようなものを買ってくるのも一手ではある.

しかしながら,方法はそれだけではない.水垢は,車のボディを洗うための非力なシャンプーで落ちないからといって,どのような洗剤に対しても強いわけではないのだ.車に詳しい方には釈迦に説法となってしまうが,しつこい水垢に効くのは石鹸(せっけん)である.人が手や顔を洗うのに用いているあの石鹸が,ボディの水垢を落とすのに効果的である.

洗車は先々週末,先週末と繰り返して水垢が落とせずにいたが,本日はついに石鹸を導入して水垢を始末した.

このことを教えてくれたのは,以前近所の家の門番をしていた警備員のおじさんであった.元気にしているだろうか.おくればせながら,この場を借りて感謝の意を表したい.
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I have given up building a fax server with HylaFAX on ThinkPad R50

2011-08-19 21:30:00 | Linux
Finally and regretfully, I have given up building a fax server on IBM (currently Lenovo) ThinkPad R50 (1829-7PE) because of the following reasons.
* The `slmodem' does not sufficiently work on my PC's softmodem for running the fax server `HylaFAX'.
* Instead, I have bought Brother MFC-J6710DW all-in-one printer which offers fax, scanner, copier, and printer.
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