魚鳥木、申すか?申さぬか?

ぎょ・ちょう・もく、申すか?申さぬか?
申す!申す! 魚⇒ニシキゴイ。鳥⇒ニホンキジ。木⇒制定無し、花は桜と菊

今年の酉の市は 参の酉まであります

2017年11月06日 | 民俗学探究
酉の市とは?
鷲(おおとり)神社・大鳥(おおとり)神社・酉(とり)の寺などの、「とり」にゆかりのある寺社で行われている行事で、毎年11月の酉の日に商売繁盛を祈願して行われるお祭りのことです。

(新宿の花園神社さんの酉の市)


酉の日とは?
酉の日というのは、昔の暦の読み方の1つ。

日めくりカレンダーなどで、「丁酉」「己酉」「辛酉」といった文字を見た事があると思いますが、これは60日で一周する「干支(かんし)」と呼ばれる暦の一種です。この干支に「酉」の字が有る日が「酉の日」と呼ばれているのです。



酉の日は、全部で3つあり、それぞれ 一の酉・二の酉・三の酉とされていて、12日おきにめぐってくるのですが、11月の酉の日は暦のめぐりによって、「三の酉がない」という年もあります。

なお、「三の酉まである年は火事が多い」といわれており、火の用心につとめる風習もあります。これは、「宵に鳴かぬ鶏が鳴くと火事が出る」という言い伝えや、寒くなって火を使う機会が増えるため注意を呼びかける意味などがあるようです。

2017年は三の酉まであり、一の酉が11月6日(月)、二の酉が11月18日(土)、三の酉が11月30日(木)です。


酉の市って何するの?
酉の市は露店などがいくつも出店し、とても賑やかなお祭りとなっていて、開運招福・商売繁盛を願い縁起物の熊手を売り買いする光景は、テレビでも取り上げられているので、目にされている方もいらっしゃるのでは?

名物は「縁起熊手」です。


縁起熊手というのは、おかめや招福の縁起物を飾った熊手で、酉の市では、縁起熊手を買い、新年の商売繁盛・金運アップを願うのが王道です。参拝後に屋台で縁起熊手を買うのが定番ですが、ルールはありませんので、その逆でもかまわないので、ピピッと来たら御縁の印ですから、参拝前でも購入しちゃいましょう!


熊手を酉の市で買う由来
熊手といえば、穀物や落ち葉をかき集めるものです。竹で出来ていて、長い柄の先に多くの曲がったつめが、熊の手のような形についていることから熊手と呼ばれます。

で、この熊手が縁起熊手のルーツなんですよぉ~

どういうことかというと、もともとの酉の市は、農作物の収穫祭として行われていたんです。

収穫祭には人が集まり、今も昔も、人が集まるところでは、市(フリーマーケットのようなもの)が催されるようになります。

酉の市でも、収穫祭に訪れる人達を相手に、農機具や農作物、古着などが、露店で売られていました。

そこで売られていたのが、『熊手』です。

商売人のやりとりするしゃれや言葉遊びで、熊手は「福をかき集める」「運をかきこむ」「金銀をかき集める」といった道具として意味付けされていくうちに、熊手は縁起物として広まっていきました。

そのうち、『縁起が良い』とされる七福神や松竹梅・大判小判・おたふくなどを、『縁起物の熊手』に飾ることで『縁起』が更なるパワーアップ。こうして今に至っているのです。





酉の市と熊手 (1979年) (江戸伝承手作りシリーズ)
松沢 光雄
古今書院


歳時記のある暮らし (和の暮らし術 1)
坂東 眞理子
ジェイティビィパブリッシング

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