老後に必要なお金はいくらなのだろう。2千万円、6千万円、いや一億円以上だという人もいる、しかしそのような大金を貯められる人はあまりいないはずだ。自分にとっての老後に必要なお金は、どのように計算したらよいのだろうか。
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○月々の生活費と収入は、総務省統計局の「家計調査報告(家計収支編)高齢夫婦無職世帯―平成23年平均速報結果の概況―」の数字を参考にした。実際の数字は可処分所得=約19.2万円 消費支出=約23.5万円であり、毎月の不足額は約4.3万円
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この図は総務省統計局の調査の数字などを参考にして作成した。(A)の老後の総支出は5600万円であり、
そのうち3600万円は(B)の老後の収入でまかなえるので、不足分(C)の2000万円は貯蓄しておく必要がある
ことをあらわしている。
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この図の赤いわくで囲ったところを自分に当てはまる数字に置き換えると、自分にとって必要な老後の
お金の、おおよその金額が計算できる。次のことを参考にしながら計算してみてはいかがだろう。
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- 夫婦二人の月々の生活費は、質素な生活ををしている人で15万円ほど、ゆとり ある生活だと 30万円
以上と幅があるが、20万円~25万円で生活している人が多いようだ。
- 退職後のサラリーマンは月々の生活費が年金だけでは足りないので、2万~5万円ほどの 貯蓄を切り
崩しながら生活している人が多い。月々の不足分が2万だと20年で480万円、5万だと1200円万、10万
だと2400万円が必要になる。
- その他の予想される支出の金額は、上の図以外にも、リフォーム、住宅ローン、子供の学費 などがあり、
自分に必要なものを入れる。
- 将来のことなので予測できない支出があるが、期間は20年~30年(85歳~95歳まで)の間、 病気や
介護については予備費として計算してみてはどうだろうか。
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「老後に必要なお金」は上の図のように支出、収入、必要な貯蓄額に分けて考えると分かりやすいだろう。
しかし、明確な金額を計算することはできない。なぜなら自分の寿命や健康状態、あるいは年金やインフレ
などの社会情勢の変化は、将来のことなので知ることができないからだ。
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