キムラトモミの絵と版画 制作ノート

日常の中の非日常、目に見えない大切なものを
少しでも形にしたくて制作しています。猫のいるこの世界が好きです

読書メモ がまくんとかえるくんができるまで アーノルド・ローベルの全仕事

2021年09月16日 | 読書メモ



今年の2月頃 ふらりと立ち寄った 恵文社さんで見つけました。
大好きなアーノルド・ローベル さんの全仕事!
欲しい🥺
しかしながら 価格が2500円もする〜
いつもでしたら、もう少し待って見て古本で買おうかな…🤔💭とケチな考えをしがちなワタクシですが...

「これは出会いだ
絵に関する本は買いたい時に買わなければ!」
と珍しく即買い致しました。

「がまくんとかえるくん」
私の心の友です

ドジでまっすぐながまくんは自分に似ています
落ち着いていてやさしいかえるくんとの
ほんわかして
泣き笑いしてしまうような
物語を描いたローベルさんは
生涯どんな仕事をしたのでしょう

この分厚く美しい本には
54歳の短い生涯で107冊もの絵本を残した彼の
秘密が詰まっていました

何度も何度も書き直した下絵達
沢山の沢山のアイデアとスケッチ
悩み抜いて
諦めかけて
お話しを書くことは自分の定めだと信じて
ミューズの恩恵を受けるのに値する
努力を重ねて
1冊1冊の絵本を生み出した様子が
真摯に綴られていました

1981年にコールデコット賞を受賞します
(アメリカの図書館協会が創設した児童書の賞)

その時のスピーチにも
自身の心の葛藤や創作でのスランプ、編集者とのやり取りが失敗談を交えながらコミカルに語られていました。
スピーチの最後にローベルさんは
「望みが叶いかかっている時は慌ててはダメです。皆様どうもありがとうございました。」
と語っておられました

泣けます

編集者さんにポートフォリオ(作品集)を見せてから21年の月日が経ち 沢山の絵本を描き 壇上に立っている今の自分
ローベルさんは時間を大きく広く受け止めておられたのですね

せっかちな私は
早く人に認められたいって
焦っているのです

コツコツ
積み上げて
妥協のない作品を発表し続けなくちゃね

ところで
この本にはローベルさんの娘さんと息子さんの
インタビューがたっぷり掲載されています。
父親としての素顔も
晩年の同性愛者というカミングアウトも

私は大変驚きながらも
なるほどと納得致しました。

だって

がまくんとかえるくん

友達の関係にしてはものすごく深い気がしてならなかったんです

ソウルメイト
ツインソウル

魂が共鳴するような2人の関係に
私はずっと憧れているのでした

性別や年齢や人種を超えた
人間愛の結びつき

そういう関係を
ローベルさんは教えて下さいました










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