ＦＩＢＡ、日本バスケットボール協会に資格停止処分

【時事通信 jijicom　2014.11.26　21:37】 長年の課題を克服できない日本に、ついに厳罰が突き付けられた。国際試合に出場できなくなることを意味する資格停止処分。バスケットボール関係者が最も恐れていたことが現実になった。
　日本協会はＦＩＢＡから最後通告を受けた後も、リーグ統合の合意案を取りまとめられなかった。実業団による日本リーグの流れをくむＮＢＬ内では、チームの分社化やチーム名から企業名を外すことへの抵抗感が根強い。一方、日本リーグから分裂する形で９年前に始まったプロのｂｊリーグも、リーグ運営会社の存続を要求して譲らない。過去に何度も統合が検討されながら挫折した歴史が繰り返され、両者の溝は埋まらなかった。
　制裁によって、日本のバスケットボール界が取り返しの付かない大打撃を受ける恐れがある。国際試合が組めないことで今後の強化に狂いが生じ、処分が長引けば来年の五輪予選に出られなくなる。昨季はｂｊリーグの秋田に所属し、今季は米国でプレーする富樫勇樹は「五輪は一つの夢。チャレンジすらできないのは残念」と心配する。
　ＦＩＢＡには日本代表の強化や協会の組織自体の改善も必要との認識があり、２０年東京五輪で日本に開催国枠を与えない可能性さえある。未来への影響を少なくするために、関係者は立場の違いを超えて一刻も早く問題を解決し、正常化させるしかない。