ケアマネなんかやってられっか!

現役ケアマネが介護や福祉の現場で気づいたこと、腹の立つこと、疑問に思うことなどをごく個人的な思いで語ります。

仮想ケアマネ日記

2010-11-27 | Weblog
 「いやーそうなんですよ。今度、ケアプラン料が発生するんですよ。それで契約書を作り直さなければならなくて、それで契約をお願いしたいのですが…」
「やだよ。何で車椅子しか借りていなくて毎月600円しか払っていないのに、ケアプラン料を1000円以上も払わなければならないの。それでなくとも介護保険料を勝手に年金から差っ引いといてこのうえもっとお金を取り上げるなんてとんでもない」
「いや、まあそれはそうですが、介護保険料は国が取っているもので、今回ケアプラン料をとることも国が決めたので私としてはどうにもならないのですよ」
「では、車椅子も止める。必要なときに民生委員にでも借りる」
「はあ、そうですか。それならば仕方がないです。では何か必要になったときにご連絡をください」

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「そんなこと言われても家には余分なお金がない。何でいままで只だったのに急にお金を取るのよ」
「新聞やテレビでも言っているように介護保険の財政が…」
「とにかくいやだわ!」
「でもそうしないと今まで受けいていたサービスが受けられなくなるんです。ご自分でケアプランを作るならば利用できますけど…」
「自分で作るってそんな面倒なことできない」
「ではやはり、契約をしていただいてケアプラン料をお支払いいただくことになるのですが」
「……。仕方ないわね。ではちゃんとやってよね。私の言うことをきちんと聞いてちょうだい!」

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「大変だね、あんたも。なんだか急にお金を取るようになって」
「いや、まったくその通りです。皆さんからもいろいろ言われるし、こちらとしては国の言うとおりにしなければならないうえに、こうして余計に契約書を作り直したり、パソコンのソフトも変わるので覚えなければならないし、集金もしなければならない人もいますし、特にうちの事業所の場合、特定事業所加算を取っているので他の事業所よりもケアプラン料が高いのでその説明も大変なんですよ」
「何?、その『特定事業所加算』て?」
「あれ、この前お話したのですが…」
「そうだっけ?…」
「簡単に言いますと、他の事業所に比べて質のよいケアマネジメントを行っているので少し余計にお金をいただくということなのです」
「ふーん。ケアマネジャーの質が良いって誰が決めるの?」
「主任ケアマネがいるとか毎週会議を開いているとか、いくつかの条件を満たすと『特定事業所』として認められるのです」
「そう。まあ良いか。あんたは良くやってくれるから」
「ありがとうございます。今後もがんばりますのでよろしくお願いいたします」

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ケアプラン料をとるようになったら、こんな会話がかわされるのだろうか。
どっちにしても大変だなーーふー…。