自民党議員・木原稔氏のツイートと自民党ホームページが話題を呼んでいます。
その理由がこれ、「学校教育における政治的中立性についての実態調査を実施」をするということであり、それによる「密告」を奨励している。
新聞記事によると
「自民、教育現場の調査呼び掛け 政治的中立性逸脱する教諭の事例」
自民党が、教育現場で政治的中立性を逸脱する教諭の事例がなかったかを把握する実態調査への協力を、ホームページ上で募っていたことが9日、分かった。インターネット上では「密告社会の到来だ」などと批判が相次いでおり、該当するページにアクセスできない状況になっている。
党の木原稔文部科学部会長は7日、選挙権年齢の「18歳以上」への引き下げを踏まえ「中立性を逸脱した先生がいる。高校生が特定のイデオロギーに染まった結論に導かれることを危惧している」と自身のツイッターで回答を呼び掛けた。
http://this.kiji.is/124363036359165437
その木原議員のツイートがこれ
https://twitter.com/kihara_minoru/status/750933012360015872?lang=ja
自民党ホームページがこれ
https://ssl.jimin.jp/m/school_education_survey2016/?_ga=1.27865086.31234652.1442999766
木原議員のツイートとその反応を見てみると、自民党ホームページが何度か書き換えられているのがわかる。
最初のものがこれ(魚拓です)
ここでわかるのは、木原議員の言う「政治的中立」から逸脱したものとは「子供たちを戦場に送るな」と言う内容であるもの。
そしてツイッターでは、「子供たちを戦場に送るな」という言葉に批判が多かったため書き換えたのか、その部分は「安保関連法は廃止にすべき」となった。しかしそれでも批判が多かったのか、その部分はすっかり削除された形で復活している。
これは明らかに自分たち=自民党にとって都合の悪いことを言うこと、自分たちの意にそわないものは「中立性を逸脱」しており、「偏向している」ということである。
教育をはじめ、人の考え・思想信条は多種多様であり、それぞれ自由であり尊重されるべきなのだが、木原議員・自民党は異論を認めず、自分たちの考えに統一しようとしていることであり、ホームページからの密告とあわせると、まさに「監視社会」到来と言うべき。
どうやら木原議員や自民党の理想とする社会は北朝鮮や中国のようだ。あるいは尊敬する人はヒトラーかスターリンか。
「政治的中立」という言葉は便利で綺麗な言葉でありますが、結局は権力の追従・自己の放棄を意味するものである。
重要なのは、自分の言うことを聞かせる人間を育てるのではなく、自分で調べ・自分の頭で考え・行動できる人間を育てること。それに対し自民党がやっていることは、私たちの思考を放棄・停止させようとしている。これでは「人間」とはいえない。
この木原稔という名前はどこかで見覚えがあると思い、私が作成している「新聞記事データベース」で検索してみたら、文化芸術懇話会の代表だった人ですね、
2015年(平成27年)6月25日の会合で百田尚樹氏を講師として招き、参加議員からマスコミを懲らしめるためには広告収入がなくなること、沖縄のメディアは左翼勢力に乗っ取られている、などの発言が飛び出たやつです。
まぁ、こんな人が言う「政治的中立」というものは、やっぱり自民党の言うことだけを聞いとけ、自分たちには逆らうな、ということなんでしょう。
バカバカしい。