著書の、福島原発敷地内の原発PR館にあったパネル写真。実際の作業は、汚染区域用のC服で行うのに、これは放射能汚染区域外のB服だそうです。本当の現場作業では5分・10分足らずの高濃度放射能区域での、前面マスクの過酷な労働・・・・。そんな実態は、微塵も描かれていません。
汚染区域で、マンホール蓋が無い所に、防護のビニールシートがあり、そこに落ちて大怪我をした筆者の部分。結局は、下請けが日当に治療費全額を負担して、東電には内緒にしてしまう。
その後に、同じように事故が起きた時には、労災扱いになったが・・・。「事務所横の道具小屋でころんだことにしろ」となり、労働基準監督署の立ち入り検査(東電にばれるのを)を恐れている実態がわかります。景気の悪い現在でも、大手建設現場の下請けでは、同じかも知れませんが・・・。で、「無災害150万時間達成記念」の塔が、構内に立てられているようです。実際には、上手く災害を150万時間「隠し通した」と言う事でしょうか?堀江氏は、凄いですね。
当時の景気の良い電力会社と、地域とのなんとも言えぬ関係が・・・現れています。FUKUSIMAの1号機は、1971年に営業運転して、1979年までに6号機まで一気に作っちゃった。そんな中、アメリカのGEから外人部隊の派遣があったそうです。特に1号機は10年目の廃炉時期になつつあった時です。廃炉にお金をかけるなら、もっと長く使おうとして、高線量の現場をGEに行ってもらったのかな?
本書の100ミリレムは1ミリシーベルトの事です。当時の作業者は50とか多くても80ミリレムが一日の許容線量で、この外国人は700ミリレムを浴びていたそうで、3・4日で帰国していたそうです。放射能に安全許容量はありませんから、現在のFUKUSIMAでの250ミリシーベルトOKは、余りにもその「のんきさ」にあきれ返ります。
54基中17基稼動中。菅さんのストレステストが、波紋をよんでいます。原発労働者がいなくなれば、原発は動きません。そんな被爆労働を必要としなければ発電出来ないのは、広島・長崎の被爆国として、私はとってもおかしいと思います。
私は原発に反対です。
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