「サトルは、何とも思わないの?わたしのこのネガティブな経験について・・・」
と、ミウは多少驚きながら、サトルに質問する。
「え?っていうか、そんなに重い話とも思わないよ。僕は・・・」
と、サトルは言ってくれる。
「でも、わたし、不倫してたのよ。しかも、わざと相手の奥さんに復讐する意図を持って・・・いやな女だとは思わないの?サトル」
と、ミウは狐につままれたような表情をしながら、言葉にする。
「え?だって・・・そういうことって、女性だったら、よくあることなんじゃないの?」
と、サトルは言葉にする。
「だって、ミウはその男性を愛してたんでしょ?抱かれたかったんでしょ?で、抱かれてただけでしょ?」
と、サトルは言葉にする。
「何の問題も見つからないけど・・・僕的には・・・」
と、サトルは言葉にする。
「でも、不倫してたのよ、わたし・・・」
と、ミウは言葉にする。
「「不倫」なんて言葉は「英雄色を好む」という言葉で同じで、要は「恋愛遂行能力」がまるでない男性と女性が、異性に愛される男女に嫉妬して作った言葉でしょ?」
と、サトルは言葉にする。
「だって人間はそもそも動物なんだよ。それに女性は毎日の恋こそが優先順位第一位の仕事でしょ?」
と、サトルは言葉にする。
「だったら、普通に恋しい男を視界に入れておきたいし、恋しい男性に毎秒抱かれたいと考えるのは、女性とすれば、自然なことじゃない?」
と、サトルは言葉にする。
「特に女性は「子宮で考える」んだし、目の前の男性に恋に落ちたら、その男性に妻がいようがいまいが、関係ないじゃん」
と、サトルは言葉にする。
「むしろ、恋しい男性が、自分に妻がいるのに、自分を抱いてくれるのなら、その瞬間、その男性は妻よりも自分を取った、ということになるでしょ?」
と、サトルは言葉にする。
「それって女性である自分にとって、嬉しいことになるじゃん・・・僕はそう考えるけどな」
と、サトルは言葉にする。
「今の話にどこか問題あった?・・・なんか、僕間違えた事言ってる?ミウ」
と、サトルは言葉にする。
「ううん・・・間違えてはいないと思う。女性の立場で考えれば・・・」
と、ミウは言葉にする。
「そりゃあ、僕は理性の高い男性だし、「不倫」なんかする気はないよ。社会を生きる男性からすれば「不倫」なんて、社会的に自分のクビを締めるような行為だからね」
と、サトルは言葉にする。
「だから、僕は「不倫」しないでいいように、自分を賭ける相手には条件をつけてきたんだ」
と、サトルは言葉にする。
「「お前は俺か」的におしゃべりしていて、ヒーヒー笑えるような女・・・そしてもちろん、自分を美しくしている大人の女性という条件を、ね・・・」
と、サトルは言葉にする。
「そういう女性じゃないと、僕は恋に落ちない・・・そう決めて今までやってきた」
と、サトル。
「だってさ、人生修行の意味って、要は「人間性をデカくすること」と、「人間性を強くすること」なんだからさ」
と、サトルは言う。
「「人間性のデカイ」、そして、「人間性の強い」男女が恋するのが・・・究極の恋のカタチなんだよね」
と、サトルは言う。
「逆に言えば、人間性の小さい、人間性の弱い人間は、男女共に、皆から嫌われ、孤立することになるわけ・・・」
と、サトルは言う。
「だから、僕は「人間性はデカイ」し、「人間性も強く」してるから・・・まあ、サイクリストとしての数々の経験や、何と言ってもネガティブな過去の数々の経験が・・・」
と、サトルは言う。
「まあ、僕の人間性をさらにデカくし、人間性を強くした・・・だから、今こそ「お前は俺か」的な女性と恋に落ちればいい・・・そう判断しているんだよね」
と、サトルは言う。
「さらに言えば・・・僕の「人間性のデカさ」は・・・鈴木一族の血でもあるから・・・一族、みんな似たように「人間性がデカイ」」
と、サトルは言う。
「まあ、女性に求められて寝た経験はいろいろあるよ・・・それは「一夜の恋」的な経験は、たくさんあるけどね」
と、サトルは言う。
「だから、僕が明確に恋したのは・・・大人になって、サイクリストになってから、2人だけなんだ・・・実際には・・・」
と、サトルは言葉にする。
「僕が殺してしまった大人の女性、ミクと・・・ミウだけだ」
と、サトルは言葉にする。
「ミウは僕と感性も似ている・・・同じモノを好きな人間は・・・つまり、お互い「月」が大好きっていう共通点があるよね?」
と、サトル。
「うん。そうね・・・というか、確かにもうひとりの自分と話しているように感じることはあるわ」
と、ミウ。
「多分感性が似ているってことは、人間の作りもほぼ一緒なんだと僕は思うんだ。だから、ミウとしゃべっててヒーヒー笑えるし、楽しい」
と、サトル。
「・・・それは以前僕が恋に落ちたミクと全く同じ状況だから・・・そう言える事を僕は知っているんだ」
と、サトルは言葉にする。
「ミクも、「お前は俺か」的な人間性のデカイ、人間性の強い女性だったよ・・・その彼女が強い理由も彼女の口から聞いたことがあるんだ・・・」
と、サトルは遠くを見るような目つきをした・・・。
ミクとサトルは同じベットに裸で寝ていた・・・朝起きてエッチをした後・・・ミクがサトルに語りだした話だった・・・。
「わたし、大学時代からつきあっていた彼がいたの。自信家で、やさしくて、包容力のあった男性で、大学もいい大学に行ってたの」
と、ミクはサトルをやさしく見ながら話している。
「でも、その男・・・有名な商社に入って働きはじめたんだけど・・・1年で自殺してしまったの・・・悲しかった、わたしは本当に・・・」
と、ミクは言葉にする。
「自信家だったからこそ、自分の現実対応力の無さに絶望したみたい・・・発作的に飛び降り自殺・・・アメリカの現地法人の屋上から飛び降り自殺したの」
と、ミクは言葉にする。
「わたし、彼の部屋に大量の睡眠薬がキープされているの、知ってたの・・・その話を聞いたわたしは発作的に彼の部屋に行って・・・合鍵もらってたから・・・」
と、ミクは言葉にする。
「大量の焼酎と共に、大量の睡眠薬を飲んで、自殺を図ったの・・・本当に死ぬ気だった・・・彼のいなくなったこの世に未練は無かったから・・・」
と、ミクは言葉にする。
「でも・・・その頃、わたしは下戸に近かったから・・・睡眠薬ごと、ゲーゲー吐いちゃって、ほとんど戻しちゃったの・・・だから、死ねなかった」
と、ミクは言葉にする。
「変な副作用も残らなかったから・・・その時、わたし、思ったの・・・「そんな弱いことでどうする?もっと強く生きろ」って彼が言ってくれたんだって」
と、ミクは言葉にする。
「それで人生変わったわ・・・お酒にも強くなったし、「人間性のデカイ、人間性の強い大人の女性になろう。そして、人間性のデカイ男を愛そう」って思うようになった」
と、ミクは言葉にする。
「そして、あなたに出会ったの・・・サトルは人間性のデカイ、素敵な男性だもの・・・これくらいのネガティブ、背負えるわよね?」
と、ミクは言葉にしてから、笑顔になった・・・。
「僕はそういうネガティブも過去、背負ってきたんだ・・・そのミクも僕が殺した・・・そういうネガティブを越えてきたんだ僕は・・・」
と、サトルはミウに向けて言葉にする。
「その僕からすれば、ミウの話なんて・・・愛する女性なら、当然辿る道だって、僕には理解出来るし、ネガティブのうちに入らないよ。それくらいは・・・」
と、サトルは笑った。
「ミウはその男性を愛した・・・それだけの話なんじゃないの?」
と、サトルは笑う。
「「英雄色を好む」という言葉・・・あれは実際は「英雄は人間性がデカくて強いから、多くの素敵な女性に愛される」という言葉さ」
と、サトルは笑う。
「さらに言えば「けつの穴の小さい、人間性のちっちゃい、弱い男性は、女性から嫌われ、一切相手にされないから、孤立し、不幸スパイラル一直線」ってことさ」
と、サトルは笑う。
「それこそが、この世の真理・・・それを大事に生きていかなければ、人間はいけないんだ」
と、サトルは笑った。
「サトルって、余程、人間性がデカイ男性なのね。それに強い・・・わたしが見てきた中でもダントツで、人間性がデカくて、強いわ・・・」
と、ミウは言葉にする。
「そりゃそうだよ。そうなるべく、修行をしてきたんだから・・・なって当然なの」
と、サトルは笑う。
「っていうか・・・サトルは、そういう経験を活かして・・・女性をしあわせな気分にさせる仕事をしたら?」
と、ミウが言葉にする。
「え?どういう仕事?」
と、サトルはミウに聞く。
「例えば、不幸な女性が結果的には、しあわせな道を歩める・・・そんなラブストーリーを書いて、読んだ女性をしあわせにする、とか・・・」
と、ミウはサトルに提案する。
「もし、サトルが恋愛小説家になるのなら、わたしはフリーの編集者として、あなたを全面的にバックアップ出来るもの・・・」
と、ミウはサトルに言う。
「そっか・・・僕らが体験してきたことを、素直に言葉にすればいいってことでしょ?それ・・・」
と、サトルはミウに言う。
「うん・・・であれば・・・二人には、しあわせな未来が約束されるような気がするんだけど・・・」
と、ミウはサトルに言う。
「なんか、それって・・・二人がしあわせになる道そのもの・・・じゃないの?よくわからないけど・・・」
と、サトルはミウに言う。
「いずれにしても・・・あれ、やる気が出てきた・・・そういう仕事なら、僕、存分にやれる気がしてきたよ、ミウ」
と、サトルは笑顔でミウに言う。
「サトル・・・やる気が出てきたって・・・それ「鬱」状態から、抜け出せたってことじゃない?サトル!」
と、ミウは言葉にする。
「ほんとだ・・・そうだ、きっと・・・僕は「鬱」から脱したんだ。僕は大きなネガティブに勝ったんだ!」
と、サトルが言葉にする。
「それって、あなたが以前、自分で言葉にしていたじゃない・・・」
と、ミウは言葉にする。
「え?なんか言ったっけ、僕・・・」
と、サトル。
「わたしのネガティブな話を受け止められた時にこそ、あなたが「鬱」病から抜け出せる時だって・・・」
と、ミウが言う。
「ああ、そっか、そんな事も言ったっけ」
と、サトル。
「だから・・・わたしはあなたのその言葉に賭けたのよ」
と、ミウ。
「あなたは、わたしのネガティブなんて、鼻にもひっかけないくらい人間のデカイ男だった・・・あなたは賭けに勝ったのよ」
と、ミウは言葉にする。
「あなたの人生は、これから、いつでも勝利だけになるの・・・その瞬間を今、あなたは迎えたのよ・・・」
と、ミウは言葉にした。と、涙がつーっとミウの頬をつたう。
「やったわ、サトル・・・おめでとう、サトル・・・」
と、涙しながら、言葉にするミウでした。
ミウは大粒の涙を流しながら、いつまでもいつまでも、サトルの為に喜んでいました。
その傍らでヨウコも大粒の涙を流しながら、いつまでも、二人の会話を聞いていました。
(つづく)
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→前回へ
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と、ミウは多少驚きながら、サトルに質問する。
「え?っていうか、そんなに重い話とも思わないよ。僕は・・・」
と、サトルは言ってくれる。
「でも、わたし、不倫してたのよ。しかも、わざと相手の奥さんに復讐する意図を持って・・・いやな女だとは思わないの?サトル」
と、ミウは狐につままれたような表情をしながら、言葉にする。
「え?だって・・・そういうことって、女性だったら、よくあることなんじゃないの?」
と、サトルは言葉にする。
「だって、ミウはその男性を愛してたんでしょ?抱かれたかったんでしょ?で、抱かれてただけでしょ?」
と、サトルは言葉にする。
「何の問題も見つからないけど・・・僕的には・・・」
と、サトルは言葉にする。
「でも、不倫してたのよ、わたし・・・」
と、ミウは言葉にする。
「「不倫」なんて言葉は「英雄色を好む」という言葉で同じで、要は「恋愛遂行能力」がまるでない男性と女性が、異性に愛される男女に嫉妬して作った言葉でしょ?」
と、サトルは言葉にする。
「だって人間はそもそも動物なんだよ。それに女性は毎日の恋こそが優先順位第一位の仕事でしょ?」
と、サトルは言葉にする。
「だったら、普通に恋しい男を視界に入れておきたいし、恋しい男性に毎秒抱かれたいと考えるのは、女性とすれば、自然なことじゃない?」
と、サトルは言葉にする。
「特に女性は「子宮で考える」んだし、目の前の男性に恋に落ちたら、その男性に妻がいようがいまいが、関係ないじゃん」
と、サトルは言葉にする。
「むしろ、恋しい男性が、自分に妻がいるのに、自分を抱いてくれるのなら、その瞬間、その男性は妻よりも自分を取った、ということになるでしょ?」
と、サトルは言葉にする。
「それって女性である自分にとって、嬉しいことになるじゃん・・・僕はそう考えるけどな」
と、サトルは言葉にする。
「今の話にどこか問題あった?・・・なんか、僕間違えた事言ってる?ミウ」
と、サトルは言葉にする。
「ううん・・・間違えてはいないと思う。女性の立場で考えれば・・・」
と、ミウは言葉にする。
「そりゃあ、僕は理性の高い男性だし、「不倫」なんかする気はないよ。社会を生きる男性からすれば「不倫」なんて、社会的に自分のクビを締めるような行為だからね」
と、サトルは言葉にする。
「だから、僕は「不倫」しないでいいように、自分を賭ける相手には条件をつけてきたんだ」
と、サトルは言葉にする。
「「お前は俺か」的におしゃべりしていて、ヒーヒー笑えるような女・・・そしてもちろん、自分を美しくしている大人の女性という条件を、ね・・・」
と、サトルは言葉にする。
「そういう女性じゃないと、僕は恋に落ちない・・・そう決めて今までやってきた」
と、サトル。
「だってさ、人生修行の意味って、要は「人間性をデカくすること」と、「人間性を強くすること」なんだからさ」
と、サトルは言う。
「「人間性のデカイ」、そして、「人間性の強い」男女が恋するのが・・・究極の恋のカタチなんだよね」
と、サトルは言う。
「逆に言えば、人間性の小さい、人間性の弱い人間は、男女共に、皆から嫌われ、孤立することになるわけ・・・」
と、サトルは言う。
「だから、僕は「人間性はデカイ」し、「人間性も強く」してるから・・・まあ、サイクリストとしての数々の経験や、何と言ってもネガティブな過去の数々の経験が・・・」
と、サトルは言う。
「まあ、僕の人間性をさらにデカくし、人間性を強くした・・・だから、今こそ「お前は俺か」的な女性と恋に落ちればいい・・・そう判断しているんだよね」
と、サトルは言う。
「さらに言えば・・・僕の「人間性のデカさ」は・・・鈴木一族の血でもあるから・・・一族、みんな似たように「人間性がデカイ」」
と、サトルは言う。
「まあ、女性に求められて寝た経験はいろいろあるよ・・・それは「一夜の恋」的な経験は、たくさんあるけどね」
と、サトルは言う。
「だから、僕が明確に恋したのは・・・大人になって、サイクリストになってから、2人だけなんだ・・・実際には・・・」
と、サトルは言葉にする。
「僕が殺してしまった大人の女性、ミクと・・・ミウだけだ」
と、サトルは言葉にする。
「ミウは僕と感性も似ている・・・同じモノを好きな人間は・・・つまり、お互い「月」が大好きっていう共通点があるよね?」
と、サトル。
「うん。そうね・・・というか、確かにもうひとりの自分と話しているように感じることはあるわ」
と、ミウ。
「多分感性が似ているってことは、人間の作りもほぼ一緒なんだと僕は思うんだ。だから、ミウとしゃべっててヒーヒー笑えるし、楽しい」
と、サトル。
「・・・それは以前僕が恋に落ちたミクと全く同じ状況だから・・・そう言える事を僕は知っているんだ」
と、サトルは言葉にする。
「ミクも、「お前は俺か」的な人間性のデカイ、人間性の強い女性だったよ・・・その彼女が強い理由も彼女の口から聞いたことがあるんだ・・・」
と、サトルは遠くを見るような目つきをした・・・。
ミクとサトルは同じベットに裸で寝ていた・・・朝起きてエッチをした後・・・ミクがサトルに語りだした話だった・・・。
「わたし、大学時代からつきあっていた彼がいたの。自信家で、やさしくて、包容力のあった男性で、大学もいい大学に行ってたの」
と、ミクはサトルをやさしく見ながら話している。
「でも、その男・・・有名な商社に入って働きはじめたんだけど・・・1年で自殺してしまったの・・・悲しかった、わたしは本当に・・・」
と、ミクは言葉にする。
「自信家だったからこそ、自分の現実対応力の無さに絶望したみたい・・・発作的に飛び降り自殺・・・アメリカの現地法人の屋上から飛び降り自殺したの」
と、ミクは言葉にする。
「わたし、彼の部屋に大量の睡眠薬がキープされているの、知ってたの・・・その話を聞いたわたしは発作的に彼の部屋に行って・・・合鍵もらってたから・・・」
と、ミクは言葉にする。
「大量の焼酎と共に、大量の睡眠薬を飲んで、自殺を図ったの・・・本当に死ぬ気だった・・・彼のいなくなったこの世に未練は無かったから・・・」
と、ミクは言葉にする。
「でも・・・その頃、わたしは下戸に近かったから・・・睡眠薬ごと、ゲーゲー吐いちゃって、ほとんど戻しちゃったの・・・だから、死ねなかった」
と、ミクは言葉にする。
「変な副作用も残らなかったから・・・その時、わたし、思ったの・・・「そんな弱いことでどうする?もっと強く生きろ」って彼が言ってくれたんだって」
と、ミクは言葉にする。
「それで人生変わったわ・・・お酒にも強くなったし、「人間性のデカイ、人間性の強い大人の女性になろう。そして、人間性のデカイ男を愛そう」って思うようになった」
と、ミクは言葉にする。
「そして、あなたに出会ったの・・・サトルは人間性のデカイ、素敵な男性だもの・・・これくらいのネガティブ、背負えるわよね?」
と、ミクは言葉にしてから、笑顔になった・・・。
「僕はそういうネガティブも過去、背負ってきたんだ・・・そのミクも僕が殺した・・・そういうネガティブを越えてきたんだ僕は・・・」
と、サトルはミウに向けて言葉にする。
「その僕からすれば、ミウの話なんて・・・愛する女性なら、当然辿る道だって、僕には理解出来るし、ネガティブのうちに入らないよ。それくらいは・・・」
と、サトルは笑った。
「ミウはその男性を愛した・・・それだけの話なんじゃないの?」
と、サトルは笑う。
「「英雄色を好む」という言葉・・・あれは実際は「英雄は人間性がデカくて強いから、多くの素敵な女性に愛される」という言葉さ」
と、サトルは笑う。
「さらに言えば「けつの穴の小さい、人間性のちっちゃい、弱い男性は、女性から嫌われ、一切相手にされないから、孤立し、不幸スパイラル一直線」ってことさ」
と、サトルは笑う。
「それこそが、この世の真理・・・それを大事に生きていかなければ、人間はいけないんだ」
と、サトルは笑った。
「サトルって、余程、人間性がデカイ男性なのね。それに強い・・・わたしが見てきた中でもダントツで、人間性がデカくて、強いわ・・・」
と、ミウは言葉にする。
「そりゃそうだよ。そうなるべく、修行をしてきたんだから・・・なって当然なの」
と、サトルは笑う。
「っていうか・・・サトルは、そういう経験を活かして・・・女性をしあわせな気分にさせる仕事をしたら?」
と、ミウが言葉にする。
「え?どういう仕事?」
と、サトルはミウに聞く。
「例えば、不幸な女性が結果的には、しあわせな道を歩める・・・そんなラブストーリーを書いて、読んだ女性をしあわせにする、とか・・・」
と、ミウはサトルに提案する。
「もし、サトルが恋愛小説家になるのなら、わたしはフリーの編集者として、あなたを全面的にバックアップ出来るもの・・・」
と、ミウはサトルに言う。
「そっか・・・僕らが体験してきたことを、素直に言葉にすればいいってことでしょ?それ・・・」
と、サトルはミウに言う。
「うん・・・であれば・・・二人には、しあわせな未来が約束されるような気がするんだけど・・・」
と、ミウはサトルに言う。
「なんか、それって・・・二人がしあわせになる道そのもの・・・じゃないの?よくわからないけど・・・」
と、サトルはミウに言う。
「いずれにしても・・・あれ、やる気が出てきた・・・そういう仕事なら、僕、存分にやれる気がしてきたよ、ミウ」
と、サトルは笑顔でミウに言う。
「サトル・・・やる気が出てきたって・・・それ「鬱」状態から、抜け出せたってことじゃない?サトル!」
と、ミウは言葉にする。
「ほんとだ・・・そうだ、きっと・・・僕は「鬱」から脱したんだ。僕は大きなネガティブに勝ったんだ!」
と、サトルが言葉にする。
「それって、あなたが以前、自分で言葉にしていたじゃない・・・」
と、ミウは言葉にする。
「え?なんか言ったっけ、僕・・・」
と、サトル。
「わたしのネガティブな話を受け止められた時にこそ、あなたが「鬱」病から抜け出せる時だって・・・」
と、ミウが言う。
「ああ、そっか、そんな事も言ったっけ」
と、サトル。
「だから・・・わたしはあなたのその言葉に賭けたのよ」
と、ミウ。
「あなたは、わたしのネガティブなんて、鼻にもひっかけないくらい人間のデカイ男だった・・・あなたは賭けに勝ったのよ」
と、ミウは言葉にする。
「あなたの人生は、これから、いつでも勝利だけになるの・・・その瞬間を今、あなたは迎えたのよ・・・」
と、ミウは言葉にした。と、涙がつーっとミウの頬をつたう。
「やったわ、サトル・・・おめでとう、サトル・・・」
と、涙しながら、言葉にするミウでした。
ミウは大粒の涙を流しながら、いつまでもいつまでも、サトルの為に喜んでいました。
その傍らでヨウコも大粒の涙を流しながら、いつまでも、二人の会話を聞いていました。
(つづく)
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