一文字 寅 の 「風菜園(かぜさいえん)」 

「天に星。地に花。人に愛。」 風に乗って、日々の所感を「風菜園」から発信してまいります。

バレンタインの日の手記は、梅の開花と スパークリングな香り 「花の香酒造」【大阪&福岡】2/14

2015年02月16日 22時58分30秒 | みんな~愛『酒』てるかい

( 「花の香」日本酒ディスプレイ 「博多阪急」) ※撮影 神田道子

 

■2015/2/14(土)  快晴 今年一番の天気

 

朝から雲一つない快晴だった。 今年は、昨年の豪雪のバレンタインデーとは対照的な2/14。関門海峡から上がってくると沿線は、白・紅の梅がいたるところで開花していた。

 (快晴の青空にあちこちで咲き始めた紅梅 :福岡)

さてバレンタインデーの日の日本酒売り場は、どんな様子だろう?   博多に着いた私は、早速「住吉酒販」で、日本酒を3本買い求め、地下鉄に乗る前に、博多阪急の地階に向かった。 それにしても日が日だけにとんでもなく人が多い。特に女性と若いカップル。 お菓子の売り場は、通路まで人で溢れていて、人をかき分けてようやく日本酒売り場に行き着いた。 少し見上げると 今週の蔵元催事

  

『花の香酒造』という出店プレートが目に入った。もしかして熊本・玉名のあの「花の香」が今日は試飲をやっているのか? と思ったら、年明けの1月2日に大阪・梅田阪急で蔵の話を聞かせてもらった神田道子さんと、再びここで出会った偶然に驚いた。 

近づいていった私に「あれ?  確か 前回お会いしたのは、大阪の阪急でしたよね。今日は どうして博多に?」と私が現れたことに彼女も驚き、不思議そうな反応だった。

「ちょっと シュークリームを食べに 福岡にね。 あっ、それで・・・正月に大阪の阪急でお願いされたブログに「花の香」の酒を紹介する件だけど まだ書けてないんだ。 お兄さんが出演した地元熊本のTV番組とかもチェックさせてもらったりしていて書きかけてはいるんだけど」

( 「ブログに是非紹介ください」と神田道子さん 今年1月2日大阪梅田阪急にて)

「お会いできてよかった。頂いていたメモなくしちゃったので。 急ぎませんから、是非ブログに紹介してくださいね。待ってますから」と大阪と博多で、こうも続けてお願いされることも珍しい。

 

( 私が彼女と話していると「味見させて」というお客様で人だかりができた )

今年の年明け二日 大阪・梅田の阪急に初出店したという熊本・玉名「花の香酒造」 実は「李白酒造」の試飲コーナーの横で、くまもんラベルの焼酎を販売していたのだが、法被(ハッピ)に「清酒 花の香」と書かれていたのがとても気になって、どんな日本酒を作っているのか、と尋ねたことが彼女と話すようになったきっかけだった。

「数年前に兄が父の後を継いで、社長になりまして、私は妹で製造に携わって蔵の仕事を手伝ってるんです。 若手の蔵人たちと日本酒造りを頑張ろう!と張り切っているところなんです。ブログに是非紹介してください」と名刺を頂いたのだった。 701 702を試飲。7は「真澄」酵母から来ているNoのようだ。

「神田道子」と書かれた名刺を頂いて、神より賜りし田にて求道する子といった勝手な解釈で、酒蔵の娘さんらしいイメージの名だと思った。 「貴女もミチコという名なんだ・・・   確か 昔ほとんど似たような会話をしたことがあったな~」と思い出していた。「丁度隣に出している李白酒造さんも社長の妹さんで、漢字こそ違うけど同じみちこさんと言う名だから、何かの縁、タイミングを見て声をかけてみたらどうかな?」 そんなことを言って梅田の阪急を後にしたことを思い出した。

 

(2015.1.2 梅田阪急で神田道子さんにヒアリングした際のメモ)

道子さん、最近まであの山口県の獺祭蔵で研修を受けていたとのこと。 花の香酒造は、熊本県玉名に蔵があり焼酎と日本酒の総生産量は、2000石ばかり。うち日本酒は、10分の1の200石ほど。 702は、スパークリングタイプで、IWC入賞。iTQiという国際味覚賞を受賞しているところが凄い。 今年から日本酒造りにも本格的に開始、現在 純米吟醸を仕込んでいる。 まずは、首都圏からPR展開。

「花の香酒造」ホームページ・・・ http://www.hananoka.co.jp/

何よりも先代より続く「地元の作物(芋・米)で地の酒を醸す」という一貫したスタンスがいいことだと感じた。 昔、山鹿灯篭を見に行った際、玉名を通ったことはあり、なんとなくうっすら想像がつくが、まさか玉名に酒蔵があったとは、この時まで知らなかった。 それにしても 小気味よいスパークリング702は面白い。

 

(神田道子さんの話を聞きながら試飲させて頂き、書き留めた所感メモ) あくまで日本酒好き一消費者の参考意見。というか私の耳元で、食神様がささやいたことをメモした。 気に障る点は、軽く読み流していただければと思う。

スパークリングの702は、なかなか素晴らしい。「日本酒で乾杯」条例を定めた自治体は少なくないが、スタートの酒までを提案できていないのが現実。私はスタートはスパークリング清酒が適していると考えている、水芭蕉や米鶴あたりのスパークリング清酒が好きだが、このジャンルに702の出現は、嬉しいことではないか。 

701の方は、もっと酸味を立たせて輪郭を出したほうが良いと思う。

701  702という名称は、作り手の理屈になっていないだろうか、説明員が居る時は良くても、消費者にとって酵母のNOで酒の特徴は判断はしづらい。 今後もし703 とか704とか出てきたりするとゲンナリしてしまう・・・

701 702のNoはもっと小さな扱いにして 例えば 701は「月花」 スパークリングの702は、太陽のふりそそぐ光から「燦花」みたいな名付けの方が、飲み手の手は伸びやすいと思う。

清酒作りに本腰を入れるという気持ち一新を図るうえで、今回の博多阪急のように日本酒に軸足を置いてPRする際は、この外箱のデザインそのままに白地に波形のデザインを流用した明るくモダンな法被(ハッピ)を新調してはどうだろうか。

焼酎「茂昨」のPRの時は藍色の法被でも構わないが、スパークリング清酒をメインに日本酒をPRする時はニューウェーブ法被だと新生感が増すし、702などには合っている気がする。 新たなファンづくりにこれから効果を発揮するはずだ。

今後 純米吟醸等も本格的に作っていくと聞いた。 オリジナリティあふれるラベルデザインで、極端な話し、ラベルだけで味わいが伝わるような工夫をして頂きたい(例えばBASARAのように)。

そして将来、限定流通酒に関しては、「花の香」と別にブランドを立て全国にファンづくりを展開してほしい。

 

 

それにしても 今回 博多阪急に持って来ていた701 702のディスプレイタワーは秀逸だ。そのデザインセンスをふんだんに生かし、市場や消費者にその思いを日本酒に込め思いっきりぶつけてほしいな。

近いうち、スパークリング清酒なら「花の香」は当然入るでしょう と日本酒ファンから名前が出るまでになって頂きたい。

 (702 ・ 701 ・ 鮓ビール)

約束通り、純米吟醸酒ができたら取り寄せて味わってみる予定にしている。パンフレットをもらった。 観光酒蔵か・・・  蔵にもいずれ見学に行きたいな。 九州新幹線で、以前より早く行けるかも・・・ 玉名で酒米の田んぼも 原価が他の芋焼酎の倍もしてるという芋畑も併せて見てみたいものだ。

 

最初の大きな売り場の写真、実は道子さんの撮影。 私が撮った写真をチェックし、「これぼけてますね。カメラお借りします」と彼女が撮ったもの。 なかなかのしっかりもの。 美術で培ったその才能をいかんなく日本酒造りで発揮してもらいたい。 「花の香」が全国に多くのファンを持つ素敵な日本酒になっているといい。 

熟成した酒の味わいに負けないほど 数年経ったときに このバレンタインの日の博多での手記がキラキラと輝く良き想い出になることを楽しみにしている。 

 

  http://blog.with2.net/link.php?1601745

(寅)

 



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4 コメント

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ありがとうございます! (花の香酒蔵 神田道子)
2015-02-17 15:26:38
blogアップして頂き、この様に丁寧に、そして大変細かく書いて頂き、本当に感激です。大阪福岡と今年になって二度もお会いでき、偶然の出会いに感謝致します。はい!一文字寅さんのおっしゃるよう、益々、蔵一丸となって、精進していきたいと思います。また、どこかでお会いできるますように。今後とも宜しくお願い致します!
■新酒を楽しみにしています。 (一文字 寅)
2015-02-18 00:08:46
■花の香酒造 神田道子さんへ
早速コメント頂きホッとしています。書いてること間違っていると言われたらどうしようと 内心落ち着かないものです。
私は、スパークリング清酒はもっと伸びしろが残されていると最近特に感じています。702はこれから楽しみです。
200石の生産量は、自由に好きなことができるゾーンですよね。 400石くらいになるとコアなファンも結構増えて、脂がのってきて面白くなることでしょう。
ただ1000石を超えてくると後戻りするのも大変ですから、
今のうちにいろんな試しをやってみたらいいのではないでしょうか。
ラベルづくりも酒造りというのが私の持論で、最近の日本酒ファンは特にその傾向が強くなっていると感じます。
是非 兄妹の美術センスで、日本酒の世界にセンセーションを起こしてください。
春を待ちわびるように 新酒楽しみにしています。
(寅)
おやまぁ (李白 みちこ)
2015-02-27 09:08:04
ブログを拝見し、「ん!?もしや同じ時期に福岡に!?」と思い、記事をさかのぼってみると…。
なんと!道子ねぇさんの前の週に立っていたのは私だったのですよ!
なんだかおもしろいですね。
「みちこ」には福岡でも大阪でも会う…と。
■これぞ みちとの遭遇なのだ! (一文字 寅)
2015-02-28 01:24:09
■李白 みちこさんへ
李白の純米生酒が、「大七」と「越後で候」の間に並んでいたのを確認。 
地理的には、そこに並べるのは違うと思うんだけどと思ったりして・・・ 博多・阪急の売り場も確認しました。
思わずみちこさんに会える私は、みちとの遭遇が多い男なのかもしれません。
雑誌「一個人」の純米部門三位の反響は、どうだったんだろう? というのが知りたいところです。
(寅)

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