シジュウカラが囀る
繁殖の春
ハシボソガラスが叫ぶ
不吉なだみ声
救急車が走り
今日もどこかで人の命が終わっている
いのちはいつか終わる
必ず終わる
シジュウカラも新たな命をはぐくみ
やがて自らの命を
そういうものだと知りつつ
ぼくは亀田の柿の種をかじり
ネスカフェを飲む
仕事の手は止まったまま
あと三日で仕上げなきゃならないというのに
まだ入り口でうろうろ
65歳の徹夜は厳しいのに
こんな文字を叩きつづけたり
またシジュウカラが鳴いている
電柱の上かそれともテレビのアンテナの上
あるいは欅の梢
階下から立ち上ってくるラーメンスープの匂い
妻はそろそろ昼食のできたことを告げてくれるはず
シジュウカラはまだ鳴いている
繁殖の春
ハシボソガラスが叫ぶ
不吉なだみ声
救急車が走り
今日もどこかで人の命が終わっている
いのちはいつか終わる
必ず終わる
シジュウカラも新たな命をはぐくみ
やがて自らの命を
そういうものだと知りつつ
ぼくは亀田の柿の種をかじり
ネスカフェを飲む
仕事の手は止まったまま
あと三日で仕上げなきゃならないというのに
まだ入り口でうろうろ
65歳の徹夜は厳しいのに
こんな文字を叩きつづけたり
またシジュウカラが鳴いている
電柱の上かそれともテレビのアンテナの上
あるいは欅の梢
階下から立ち上ってくるラーメンスープの匂い
妻はそろそろ昼食のできたことを告げてくれるはず
シジュウカラはまだ鳴いている