顎鬚仙人残日録

日残りて昏るるに未だ遠し…

伽羅蕗…自粛の産物

2020年05月07日 | 食べログ

人混み避けての散歩道に出る蕗は、近くに人家もなく採る人はもちろん誰もいません。
大きな群落ではないので、このような場所を数か所見つけて一回りすると、大きな鍋一杯くらいの収穫になります。

一晩水につけてあくを抜いたのを上げて、鍋に入れ椎茸、醤油、昆布つゆ、酒、だしの素を入れ、最初は強火で量が半分以下くらいになったら弱火でコトコト煮込み、75分くらいで煮汁がなくなったら出来上がりです。嵩は4分の1くらいに減っています。

仙人流は甘くしないこと、独特のアクを少し残すことです。
色は一般に出回っているものより薄くなりましたが、伽羅蕗の伽羅色とは茶色がかった暗い黄褐色でWeb カラーでは#D8A373、まあこんなもんでしょうか。
コロナのおかげでいつもより丁寧に炊き、美味しくできたので(自味自賛)、近所にもおすそ分けできました。

伽羅蕗の滅法辛き御寺かな  川端茅舎
伽羅蕗に箸はづませて茶わん酒  加藤武夫
伽羅蕗の辛きを山の恩として  伊藤通明
病む父に頼られ嫁かず蕗を煮る  菖蒲あや