吉田一氣の熊本霊ライン 神霊界の世界とその源流

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素戔嗚尊と八俣大蛇 No320

2012-06-15 12:05:36 | 神霊界考察
縄文の呪ということについて
筆者のHPの『蘇我氏考察』で考察しはじめて数年が経つが、
http://reyline.web.fc2.com/soga/soga.html
奈良・滋賀・出雲等の現地を調べて少しだけ分かってきたことがある。

それは最初消された素戔嗚尊祭祀として自分の目には映り
物部氏の祖神であるが故に消されたのだろうと考えていた。
その根拠として天照国照彦天火明櫛玉饒速日尊の封印が為されていることをあげた。
木島神社=木嶋坐天照御魂神社の祭神が饒速日尊であろうと考察した。
その後偶然が重なり石上神宮に導かれ物部祖神であるところの
布都斯魂大神 布留御魂大神 布都御魂大神を理解した。
自分の考察の根本的な勘違いは素戔嗚尊を出雲古来の伝承と結びつけたことにあった。
出雲の弥生化の推進を大国主命というように考えたことにある。
縄文神を信仰する出雲とそれを壊した弥生人との対立があったとすれば
素戔嗚尊は縄文信仰を壊した側ということになることに考えが至らなかった。

さて話の本題となるが
滋賀県の日吉大社には八王子山に金大巌という磐座があり奥宮ともなっているが
ここは牛尾神社と呼ばれる。
もともとの大山咋神の降臨した磐座は鯛釣岩=二宮釣垂岩と呼ばれる磐座であろう。

日吉大社の参道左手には素戔嗚尊を祀る早尾神社と呼ばれる神社がある。
素戔嗚尊を祀る早尾神社は他に滋賀県大津市山上町736にも存在する。
http://kamnavi.jp/en/oumi/hayao.htm
ここにも磐座として千石岩がある。
八大龍王神の石碑があることも注意していただきたい。

あと滋賀県大津市三井寺町4-1に建速須佐乃男大神を祀る長等神社がある。
もともとは志賀の長等山岩座田と呼ばれていたらしい。
長等山の地主神は三尾明神と呼ばれる。
また琴尾谷には三尾明神の降臨したといわれる尾影向石と呼ばれる磐座がある。
三井寺の伝承によると滋賀県の滋賀はもともとは志賀であった可能性もある。

この牛尾や早尾や三尾の尾はどういう意味があるのかという疑問があった。

また滋賀県大津市西の庄15-16の石坐神社は
もともと御龍燈山=御霊殿山の山頂の磐座を祀ったものだが
古くは八大龍王神を祭祀している。
また和田神社も以前は八大龍王社と呼ばれている。
http://wadajinja.mitsu-nari.com/contents/syoukai.html


さて素戔嗚尊伝承の八俣大蛇退治であるが
退治された八俣大蛇がどこに祭祀されたのかが疑問としてあったが
石上神宮の伝承で氷解した。
八俣大蛇を切った十握剣はこの後に蛇麁正(おろちのあらまさ)
或は天蝿折剣(あめのははきりのつるぎ)韓鋤剣と呼ばれていて
朝鮮半島よりもたらされた剣といわれている。
神武天皇東征ではこの剣は国平横刀と呼ばれ
最終的にこの剣は神格化されて布都御魂として石上神宮にて祭祀されている。

石上神宮の近く天理市長滝町に龍王神社があるが
長滝町の民話によると
むかし出雲の国のひの川に住んでいた八岐の大蛇は、一つの身に八っつの頭と尾をもっていた。
素盞嗚尊がこれを八段に切断して、八っ身に八っ頭が取りつき、
八っの小蛇となって天に昇り、水雷神と化した。
そして天叢雲の神剣に従って、
ヤマトの国の布留川の川上にある日の谷に臨幸し八大竜王となった。
今そこを八っ岩という。
天武天皇の時、布留に物部邑智という神主があった。
ある夜夢をみた。
八っの竜が八っの頭を出して一つの神剣を守って出雲の国から
八重雲にのって光を放ちつつ
布留川の奥へ飛んで来て山の中に落ちた。
邑智は夢に教えられた場所に来ると、
一っの岩を中心にして神剣がさしてあり、八っの岩ははじけていた。
そして一人の神女が現れて「神剣を布留社の高庭にお祭りください」という。
そこで布留社の南に神殿を建て祀ったのが出雲建雄神社(若宮)という。
八っ岩に一っだけ平たいものがある。これをばくち場という。
貞観年中(859~877)に吉田連の一族、都祁の村公康敬が神殿を造って神格となし、
八剣神となし、田井庄町の八剣社として祀られたという。
八っ岩の隣に ほおづき谷というところがある。
八っ岩に蛇がいた。その目の玉がほおづきの如く赤く見えたのでほおづき谷という。



単純に天叢雲の神剣=草薙の剣を祭ると考えていたが
ここに参拝してはじめてこの社が龍神社であると気づいた。


前記記載の疑問となっていた尾とは
八俣大蛇の天叢雲剣が出てきた尾のことを表している。
天叢雲剣を祀る熱田神宮のある尾張の尾も同じと思える。
滋賀で素戔嗚尊を祀る磐座の根底にある神威は
天叢雲の神剣をもたらした八岐大蛇の霊を
八大龍王神として封印祭祀することにあった訳である。
この八岐大蛇は高志より来るとされるが
越といえば福井県から山形県庄内地方までの日本海側の地域である。
大蛇伝承も残る地域であるし縄文遺跡も多い。
ただ全ての八岐大蛇伝承が縄文神由来なのかはまだはっきりしない。
しかしながら滋賀の磐座祭祀が縄文祭祀につながり
建速須佐乃男大神による縄文神封印であることは間違いない。



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