やわらかい螺旋

徒然なるままに

2014-09

2014-10-01 10:17:45 | 
2014年9月の読書メーター
読んだ本の数:70冊
読んだページ数:15066ページ
ナイス数:1223ナイス
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■ドラゴンフライ アースシーの五つの物語―ゲド戦記〈5〉 (岩波少年文庫)
外伝。学院ができる前の時代から現在に向かって時は流れていく。その間も魔法使いたちは最善とはなにかと探りつつ道を作る。「地の骨」のオジオン、「湿原で」のゲド。容易いこととそうでないことの差が何か分かっているからこそ大魔法使いと称えられるんだろうなあ。「ドラゴンフライ」アイリアンと行動を共にすることで、ゾウゲの心境が変わるのが分かりやすい。そしてアイリアンが去ったあとの学院もまた変わるのだろうか。
読了日:9月30日 著者:アーシュラ・K.ル=グウィン
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■超オンナ磨き 美のカリスマIKKOの幸せを呼ぶゴールデンルール
苦労しないといけない時期って言うのはきっと誰にでもあるもんなんだろうなあ。ぐじぐじ悩むだけじゃなかったIKKOさんみたいに、ただ突っ走るだけじゃなくてちゃんと自分を顧みる余裕も持ちたいところ。コンプレックスこそ自分磨きの原点。
読了日:9月29日 著者:IKKO
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■愛子とピーコの「あの世とこの世」
実際に自分が何かを体験してて身を持って分かってるってわけじゃないから、そういうこともあるのかあ、ってほぼ他人事のように読んでしまいましたが、貰った命は使命があるんだっていうのには励まされます。信じる信じないは置いといて、心霊体験はきっと、必要な人のところに起きるんだろうな。身なりがあまりにも豪奢な霊能者ってやっぱり信用できない。
読了日:9月28日 著者:佐藤愛子,ピーコ
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■1日3分 心を休める方法
レイキがどういうものかは知らないけれど、ストレスを解消する方法はたくさんあるほうが良いので、図書館で借りてきた本。苦手の克服をいったん休む、っていうのが目から鱗。別にやり続けなくてもいいんだと思うだけで、結構気が楽になるものですねえ。
読了日:9月27日 著者:矢尾こと葉
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■帰還―ゲド戦記〈4〉 (岩波少年文庫)
ファンタジーと言えどもそこには生活しているひとたちがいる。大冒険が繰り広げられるわけではないけど、子供を育て上げいまは一人で暮らすテナーと、黄泉の国から戻りすっかり魔法の力をなくしたゲドに暗雲が立ち込める。呪いをかけられて間一髪のときに、炎に焼かれたテルーが炎で二人を救った。オジオンが待っていたのはこのときだったのかな。
読了日:9月26日 著者:アーシュラ・K.ル=グウィン
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■飛び出し注意くん―交通安全人形写真集
飛び出し注意を促す交通安全人形、子供のころ通学路で見かけた気がしますが、うちの近所では最近見かけない。撮影場所がどこなのか書かれていないけれど見た感じは田舎が多い。設置されているのは踏切のわきや狭い路地、車の多い横断歩道などなど活躍の場は広い。だいたいは子供の姿が描かれるけれど、アニメキャラだったりすることもある。聖徳太子がランドセルを背負ってるのがほのぼの。
読了日:9月25日 著者:
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■本日の浮遊 Today's Levitation
実に軽やか。周りの人たちが普通に歩いているときに、彼女は浮遊している。時に高く時に低く。これが当たり前です、って顔をしているので、撮影の苦労話をあとから読むとじんわりきます。
読了日:9月24日 著者:林ナツミNatsumiHayashi
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■ぐるぐるしてる、オンナたち。 (角川文庫)
愚痴りたくなる気持ちも分かる。逆に言えば、男たちより女たちのほうが選択肢が多くて、その選択肢の多さに気づいていない人が多いから愚痴のもとになるんじゃないかな。文句を言いたくても本人に直接言えない小心さが作品に向かわせてるのかも、とちらっと思いました。「オンナ」「オトコ」はって「誰」のことだよ、ひとりひとり違ったっていいじゃないか。
読了日:9月24日 著者:k.m.p.
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■さいはての島へ―ゲド戦記〈3〉 (岩波少年文庫)
壮大な死生観。疫病は宇宙の均衡を維持しようとするひとつの運動だが、この世の均衡が揺らぎ破滅へ傾くほどの際限のない欲望が人間にはある。たった一人の男の存在が均衡を崩しうるとして、それを誰が許す?誰が禁止する?ゲドと同行することになったアレンはゲドを救い、ゲドは故郷へ戻っていく。アレンがハブナーの玉座につき平和を守れますように。
読了日:9月24日 著者:アーシュラ・K.ル=グウィン
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■ホリデー・イン
おもちゃみたいなピンクのドアの向こうに、ひとりひとりの時間。どいつもこいつも可愛いなあ、自分を良く分かってるし、理由もなくいたずらに他人を否定したりしない。色んな人を拾ってくるジャスミンがいたからこそ、このシリーズが出来上がったんだとも言える。素敵な靴を履いてるジャスミンに会いたいな。
読了日:9月23日 著者:坂木司
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■冷たい太陽 (ミステリー・リーグ)
誘拐された美羽が無事に戻ったものの真相は警察にも分からず、その真相の種明かしにすっかりやられました。読み終わった後にはじめて表紙の意味が分かります。山崎は口止めされてるし探偵料を貰えればいいっていう態度だから、これから先、分からないのは部外者だけ。その部外者たちはずっと悶々としてるのかと思うとちょっと気の毒。
読了日:9月23日 著者:鯨統一郎
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■Story Seller (新潮文庫)
売れっ子作家の作品ばかりでハズレなし。有川浩「ストーリー・セラー」男前の妻の作品を愛しむ夫。普段ほとんど読まないけれど、こういうラブストーリーって好きだなあ。猫、剥げかけ。米澤穂信「玉野五十鈴の誉れ」既読だってことを差し引いても印象に残る。五十鈴はこれからも純香の願いを叶えるんだろうな。佐藤友哉「333のテッペン」土江田と松葉のやりとり、そして赤井の役割。空気を読まない岡地さんの言動がいいガス抜き。
読了日:9月23日 著者:
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■坂木司リクエスト! 和菓子のアンソロジー
坂木司「空の春告鳥」アンちゃんの素直さと立花さんの乙女っぷりが健在で嬉しいです。飴細工の鳥かあ。牧野修「チチとクズの国」お父さんファンキーだw最後にほろっとさせられて、水まんじゅうの季節が待ち遠しくなる。北村薫「しりとり」こういう上品さを見るにつけ、教養があるってこういうことだなあとしみじみ。
読了日:9月22日 著者:坂木司
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■こわれた腕環―ゲド戦記〈2〉 (岩波少年文庫)
1巻と比べたらゲドの振る舞いが本当に違う。このゲドだからこそテナーも信用する気になったんだろうなあ。前作がゲドの自分探しなら、今作はテナーの自分探し。大巫女として君臨しているけれども人間関係の軋轢はあるし、失うことがどういうことなのかを身をもって知ることになって、自由っていう言葉の意味を本当に理解できたのかも。
読了日:9月22日 著者:アーシュラ・K.ル=グウィン
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■ネバーランド (集英社文庫)
当初の計画が「トーマの心臓」っていうのは分かる気がします、世間っていう外側を忘れてはいないけれど、やろうと思えば内側だけで完結できる世界。誰にでもひとには言いたくないことがあって、ずっとそのまま秘密にしていけるはずなのに、それでも何かのはずみでその秘密をひとに打ち明けることになる。4人にとって、誰にいつ、のタイミングがこのときで良かったのかも。将来、統のラボの経理を光浩がやってたらいいな。
読了日:9月21日 著者:恩田陸
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■影との戦い―ゲド戦記〈1〉 (岩波少年文庫)
重量級ファンタジーを読もう第二弾。自分自身に備わっている才能をどう使うかを決めるのは結局のところ自分の判断。ファンタジーの世界であっても自分探しの旅は欠かせない。その旅はゲドにとっての苦難だけれど、自分自身のせいだと自覚できたことも大きい。真の名前を明かすのは危険が伴う云々っていうのは「忌み名」の例もあって意外と日本人には馴染みやすい考え方。
読了日:9月21日 著者:アーシュラ・K.ル=グウィン
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■写真短歌部 放課後
思春期って、どこの時間を切り取っても厚みがあってきらきらしてて、だいぶ時間がたってからでないと気が付かないことが多いような気がします。それは個人的な時間のはずなのに共感できるし懐かしい。「迷いながらぶつかりながら揺れながら過ごした日々をいとしく思う」「ありえないほど笑っていられる放課後をいつまで覚えていられるのかな」「新しい席は窓から遠いから余計なことを思ってばかり」「目に見えるすべてのものをしっかりと記憶したくてまばたきをした」
読了日:9月20日 著者:加藤千恵,タクマクニヒロ
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■綺譚集
短編集。心の底からこれはただの絵空事だ、と思えないから始末に悪い。書かれていることが理解できずに呆然と眺めているだけならよほどラクだろうし、それなら嫌悪感を嫌悪感のままで捨て置くことも出来ただろう。見えやすいところにある狂気に目を奪われていると、どんなに歪んでいてもこれは愛情なんだと気付いたときには本当に驚く。こんなことってあるのかと。
読了日:9月20日 著者:津原泰水
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■とるにたらないものもの (集英社文庫)
輪ゴム。塩。食器用スポンジ。なんてことのない品々、そして物事。それらに対する愛情がひたひたと押し寄せてくる。おばあさまが大事にしているレモンしぼり器のエピソードなんて、おばあさまが大事にしている理由も、それで作ったオレンジエードも、実物を見たことも飲んだこともないのに、とても懐かしくて暖かい気持ちになります。
読了日:9月19日 著者:江國香織
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■寡黙なる巨人 (集英社文庫)
突然の脳梗塞で身体の右半分の自由を奪われ、ものを飲み込むことが出来ず声も出せない。嘆き悲しんだり怒ったりする気持ちは分かるけど、なんでこんなに偉そうなんだろうwそしてその偉そうな感じがちっとも嫌じゃない。生き残ったからには「生きる権利」があって、その権利を行使するためには行使できる社会システムが必要。そのシステムが日本には欠けてる。病院が現金払いしか受け付けないなんてナンセンス、逃げる心配でもあるのかと書かれていますが、現金払いだからこそ支払わず逃げるひとってたまにいますよ;だから引き落としには賛成。
読了日:9月19日 著者:多田富雄,養老孟司
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■あなたに贈るとっておきのファンタジー―心の本棚に置くファンタジー文学選集 (マーブルブックス)
ファンタジーのブックガイド。それほどファンタジーが好きじゃないと思ってきたけれど、既読のものがここで紹介されていて、意外と読んでいるんだなあ。紹介文を見ているうちに、これ読んでみようかな、って気になってきます。
読了日:9月19日 著者:
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■フラワーフレーク
この内容だったら短歌を媒体に選ばなくても成立するんじゃなかろうか。心の中を覗いてみて、この場面に当てはまる言葉を探し出してきた、っていうよりも、口から出ちゃった言葉がこうなんだけど、って感じ。あたりはずれが大きく粒が揃っていないから余計に切羽詰ってるライブ感が出てるのかなとも思う。「きんいろに輝く月に輪がかかる肩越しに見た右耳に熱」「本当のことが正しいことなんてほんとうにそう思っているの?」「文字になり解き放たれる感情が完結してくヒトリアソビで」
読了日:9月18日 著者:小林みほ
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■姑獲鳥の夏 (講談社ノベルス)
登場人物がたくさん出てくるものの、もしバラバラに他の作品に登場してたら主役になりそうなくらいの曲者揃い。冒頭、京極堂が関口に懇々と説明していたことは読者側への配慮。あれがなければ終わり方に納得しなかったかも。「これでやっと普通の密室殺人事件になったじゃないか!」の榎木津、文章だけで表情が分かる。
読了日:9月18日 著者:京極夏彦
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■ヨーロッパの鉄道―最後のTEEを追って (Bee books)
TEEとは全車一等・食事サービス付きで高速で快適な昼行の国際ビジネス列車。オリエント急行はここに当てはまらないってことかな。国際ICとかECとか区分が良く分からないけど、そこまで鉄道が好きってわけじゃないので問題なし。ローマの遺跡や古城を背景にして走る姿はさすがにヨーロッパらしい。イタリア・ETR450ペンドリーノと西ドイツのマックス・リーバーマン601型の車体が可愛い。
読了日:9月17日 著者:中村卓之
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■痛み・故障ゼロ! がんばらないで楽に長く走る: 脱力フルマラソンメソッド (GAKKEN SPORTS BOOKS)
子供のころから走るのが大っ嫌い。だってすぐ疲れるしどこか痛くなるし。こういう走り方を知ってたら、ちょっとは好きになれたかなあ。ランニング前と後、そして1時間後のストレッチが大事。
読了日:9月17日 著者:鮎川良
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■LOVERS―恋愛アンソロジー (祥伝社文庫)
恋愛アンソロジー。江國香織「ほんものの白い鳩」恋愛を白い鳩にたとえるのがもう可愛いし美しい。その美しさは幻のよう。川上弘美「横倒し厳禁」桃の味はセンチメンタル。唯川恵「プラチナ・リング」これ以上の幸福があるはずがないと本当に思っているとしても、その先にはもう幸せなんてカケラも見えない。
読了日:9月17日 著者:安達千夏,江國香織,川上弘美,倉本由布,島村洋子,唯川恵,谷村志穂,横森理香,下川香苗
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■食べる日本語
日本語ってこんなに食表現が多いんですね。とろみの加減を表現する「もったり」は「ねっとり」ほど粘りはなく「ぼってり」より滑らか。なんとなく使っているようだけど、自分以外の誰かともちゃんとその感覚を共有できるほど馴染んでいて、違和感なく使いこなしてる。
読了日:9月16日 著者:早川文代
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■愛しのティーナ―イタリア式自動車生活 (新潮文庫)
チンクエチェントってどんな車だっけ。表紙のイラストを見てもぴんと来なかったけど、あとで検索したら、ああこれか~。クルマのそばにいたいからイタリアで生活すると決め言葉も分からず飛び込んでいくのは大変だっただろうなあ。赤いアルファロメオ・スパイダーに乗ったチェスカの姿はもう見つけられないかもしれないけど、どうか彼女が幸せでありますように、と祈ってしまう。
読了日:9月16日 著者:松本葉
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■ぶっかけめしの午後 (文春文庫)
2001年に書かれたエッセイなので、アメリカ同時多発テロのときのことにも触れられています。アイラ島のフィオナさんって女性が、アザラシに音楽を聞かせるのが趣味で「きれいなセレナーデをアザラシのみなさんがうっとりと聞いているのだ」と書いてるけど、沢野さんの挿絵はアザラシたちが「バイオリンが苦しい、やめてくれー」と訴えている。えっ、この文章ってそういう裏読みをしろって意味だったのかとしばらく悩む。
読了日:9月15日 著者:椎名誠
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■死ぬまでにしたい10のこと (ヴィレッジブックス+)
自分に残された時間があと2か月だったら、どうやって過ごしますか?2か月って、時間の単位としてはある程度まとまってる気がするけれど、いざとなるとあっという間に過ぎていくんだろうなあ。例え、いつ、って差し迫った期限がなくても、やりたいことがあるから生きるの!って思えるのは良いことだよねきっと。
読了日:9月15日 著者:齋藤薫,横森理香,谷村志穂,室井佑月,倉田真由美,酒井順子,八塩圭子,角田光代,しまおまほ,MAYAMAXX
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■シンプル塩レシピ―おいしい素材をおいしい塩で (セレクトBOOKS)
ほんの少し多いだけで、もう取り返しがつかないほど簡単に料理が台無しになるし、塩分には気をつけろ、は良く聞くセリフ。だけど塩の使い方をちゃんと分かっていれば、そう怖がることもないのかも。ウユニ塩湖の天然塩とか色が綺麗なバハール岩塩、使ってみたいなあ。
読了日:9月14日 著者:
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■世界中で迷子になって
前半は旅の、後半は買い物のエッセイ。旅先では第六感が働き、親切な人なのか何か企んでいる人なのかが分かるのに、日本でタクシーの乗車賃を500円ぼったくられる。富士山に一度登っただけでしまい込まれた新品の登山装備。旅に対して買い物に対しての立ち位置が面白いです。値段を見ずに買い物をするのは本だけ、っていうのがなんかいいなあ。
読了日:9月14日 著者:角田光代
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■空き家再生ツアー
このひと小説も書いたのかと少し驚いて図書館で借りた本。登場人物がなんとなく繋がっている短編集。50歳あたりになると、だいたい自分の身の振り方も固まってきて、それを地道と考えるか退屈と思うかは個人差があるかもしれない。けれど心に引っかかるようなことは必ず起きて、平穏なだけの日常ってわけでもない。「明日も歩く」必死にやってるつもりでもまだ必死さが足りないと思われる辛さ。自分にそれが分かるのは後になって振り返る余裕があるとき。「多少の縁」ギョウコから、母と仲良くして下さったお礼です。
読了日:9月14日 著者:岸本葉子
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■日本人でも知らない!? 外国人の大疑問
日本とそれ以外の国とじゃ文化が違うから「I miss youよりもっと強い寂しい気持ちが言いたい!」とか、自分の国にはある言葉なのに日本語では該当する言葉がない、ってことはそりゃあるだろうなあ。そういう差がまた面白いんですよね。日本の場合は漫画とかゲームが多そうだけど、どこかの国のナニカに興味があって、そのうち、その国の言葉を覚える、ていうのは、言葉を覚えて使うっていう動機のなかでは一番強いものなのかも。
読了日:9月14日 著者:高橋陽子
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■いつかかえるになる日まで
表紙のざりがに奥さんが可愛くて図書館で借りた本。栗本薫が自分の子供のために作った物語。お弁当の持ち主を探すほのぼのとした「せかいいち大きなおべんとう」から始まって、そこからあとは、だいちゃんの家の生き物たちが生まれ成長し死んでいくことを題材にしていて、どんな思いで書き上げたのかを想像するとつらくなる。わたしたちは時の囚人。
読了日:9月13日 著者:栗本薫
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■近視・白内障・ドライアイに効く!視力アップ即効ブック
ドライアイが本当にひどくて気になります。耳つぼ刺激とか合谷とか爪もみとか、出来ることはやろうと思います。たまに自己流で爪のあたりをもんでたんですが、薬指は交感神経に対応してるから刺激しないほうがいいんですね;
読了日:9月13日 著者:
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■90歳ヒアリングのすすめ―日本人が大切にしたい暮らしの知恵をシェアしよう―
昔はこうだったのよ、って話を興味を持ってちゃんと聞いてくれる人もそうそういないんだろうなあ。いまが便利すぎて、段々これより前の時代を想像しにくくなるから、こういう話が残るのはいいこと。私たちが90歳くらいになったとき、昔はこうだったの、と話せるほど、ギャップのある時代になるだろうか。
読了日:9月13日 著者:古川柳蔵(ふるかわ・りゅうぞう),佐藤哲(さとう・さとし)
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■彼女のこんだて帖
ベターホームから出てる本だからレシピは間違いないだろうし、と思って図書館で借りた本。食べ物が彼女たちの気持ちに寄り添っている。「豚柳川できみに会う」みたいに妻を亡くして料理教室に通う男性の主人公もいるけど、そこに見えるのはやっぱり彼女の気配。最後の、角田さんのお母さんとのエピソードに泣ける。
読了日:9月12日 著者:角田光代
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■「幽霊」が隣で聞いている
やっぱりなあ、おかしいと思ったんだ。臨機応変なんて言葉からほど遠いところに居る小仏さんと、如才なく立ち回れる甥っ子のタカヒロジュニア。血が繋がってると確認させる小ネタが随所にあって、二人のやり取りには微笑ましいものがある。死体を見つけても届け出られない理由はちょっと弱いけど、そういう気の弱いひとはひょっとしたら現実にも居るかもしれない。ひとを見るのが仕事だから坂元探偵は気付いたのかな。救急車を呼ぶと消防車も一緒に来るってほんと?
読了日:9月12日 著者:蒼井上鷹
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■美の教室、静聴せよ
CDつき。熊本市現代美術館・横浜美術館での展覧会、森村さん自身の声のナビゲートで教室を巡り授業を受けるスタイルを再現。自分自身が作品の一部になる主観性。構図を壊さず独自性と解釈を打ち立てる客観性。細かいところに見え隠れする遊び心。クラナッハのユディット、首の切断面より手の表現方法のアイデアがいいなあ。
読了日:9月12日 著者:森村泰昌
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■NHK「COOL JAPAN」 かっこいいニッポン再発見
日本のどこが、何が良いのか。単純に、自分の地域とは違うからクール、ってことでもなさそうだけど、細かい需要を掘り起こしてくるのは日本は得意なんだろうなあ。黙ってエレベーターに乗るのが不思議、って思われているのが本当に意外でした。イスラエルみたいに、知らない人同士で個人的なことやら政治的なことやら喋れるほうが凄いと思う。
読了日:9月11日 著者:堤和彦
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■都会の犬はたいへんなのよっ!―正しい犬の飼い主入門
自分が飼い主だという自覚を促す「飼い主の」しつけ本。犬も大変だけど飼い主も大変。人口が多い都会になると、あれやこれやと細かく自分ルールを作ってるただの通りすがりの他人なんてゾロゾロいるから、そういうひととの騒動に巻き込まれないようにするのも一苦労。「あなたが思うほど、他人はあなたの犬をカワイイとは思いません」「あなたにとって犬は家族かもしれませんが、他人にしてみれば、ただの犬です」
読了日:9月11日 著者:天谷これ
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■スパイスカタログ―66種のスパイスと各社の商品カタログ
ハーブは地中海沿岸を中心にヨーロッパで自生していた草花の総称、スパイスはシナモン・ナツメグなど、自国で栽培できず異国から運ばれてきたものを指してきたそうです。日本ではスパイスとハーブは表現上の混乱があって、確かに、粉末や乾燥してあるローズマリーはスパイスかなって思うけど、生の葉っぱの状態を見るとスパイスっていうよりハーブだと納得できる。巻末の商品カタログで使ったことのないスパイスを眺めるのが結構おもしろい。
読了日:9月11日 著者:チャンタナ
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■ふしぎな角笛―ドイツのまざあぐうす (1979年)
「マザーグース」ってずっと人名だと思ってました;これを読んで、伝統的な童謡の総称をそう呼ぶのだと知りました。なぞなぞもあるので、これは何かなと考えるのが楽しかった。「作った人は使わない・持ってく人はとっとかない・買った人には用がない・貰った人はご存知ない」これをなぞなぞのネタにするってのは凄いな。
読了日:9月10日 著者:矢川澄子
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■わたしの日常茶飯事―ふだんが素敵な暮らし (にこにこブックス)
最初は、色んな事に目を向けて、自分にとってのおいしいもの、素敵なものを探し出すセンスを磨くっていいなあ、と思いながら読んでいました。でも段々、さりげなさを装っている豪華な日々を自慢しているように感じてしまう。間違っても「これは今年のトレンドだわ!」なんてセリフ、自分には言えない。
読了日:9月10日 著者:有元葉子
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■パーティメニューに迷ったら…。 (講談社のお料理BOOK)
ちょっとした集まり、なんて姑息な言い方はせず、これは「パーティメニューだ」と堂々としてるのがもう立派。それに見合うだけの演出、目にも美しい料理の数々。こんなに作るのは無理、と諦めるのはまだ早い。たかがコールスローでも、セルクルで抜いて立体的にするだけで印象が違う。
読了日:9月9日 著者:井上絵美
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■ペンギンのペンギン (中公文庫―てのひら絵本)
ペンギンって、デザイン的にとっても単純で、記号のように分かりやすい形をしているから、いざ描こうとすると誰にでもそれなりに描けるものだと思うんですが、本気で描こうとすると嘘くさくなり、結構難しいです。ここのペンギンたちはリアルとデザインの中間に居て、こういうペンギンって可愛いし良いな、と思わされます。決然として無名性を守るペンギンたち。表情がもうきっぱりとしてる。谷川俊太郎の訳が訳してると思えないほど自然。
読了日:9月9日 著者:デニストラウト
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■オレがマリオ
震災前後の歌集。震災直後の不安や動揺も隠していないし、いま住んでいる石垣島での生活も垣間見える。詠う、ってことがどんなふうに作用しているのか良く分かる。「空腹を訴える子と手をつなぐ百円あれどおにぎりあらず」「子を連れて西へ西へと逃げてゆく愚かな母と言うならば言え」「子を守る小さき虫の親あれば今の私はこれだと思う」あとがきで、電子書籍ってなに、と聞いた息子くん、「便利だね!でもオレは、コロコロコミックをめくるとき、顔に感じる風が好きなんだよなあ」分かってるじゃん!
読了日:9月9日 著者:俵万智
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■亡霊レストラン (怪談レストラン)
怪談アンソロジー。西湖のキャンプ場に向かって車を走らせていたら樹海の「亡霊レストラン」に迷い込み、マスクをつけて死者と食事をする。子供向けなので、基本的な怪談話って感じです。時計を持ってる骸骨の表紙をはずすと、時計を持ってる理由が分かってついニヤリ。
読了日:9月9日 著者:
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■はちすの露
墨のかすれまで再現した原本そのままの影印本。特別付録は手漉和紙に印刷してある「良寛禅師戒語」。別冊の本文翻字がないと読めない自分が情けないですが、じっくり見ながら文字を鑑賞できるので逆に良いのかも。
読了日:9月9日 著者:良寛,貞心尼
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■長い腕 (角川文庫)
故郷の駐車場で車の品定めをするところとか、汐路の若さが分かりやすくて好ましい。バーチャルな仕事をしていても、その向こうに居る人間の存在を忘れていない。年寄りチーム(とはいっても30代)の二人の実際的なところも心強いし、田舎と都会の対比に唸りながら読みました。気付かないほどの歪みの影響はこんなにも大きいものなのか。ネットの「ケイジロウ」の存在は不気味だけれど、そのリアルな姿は気の毒というよりおぞましい。
読了日:9月8日 著者:川崎草志
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■麦酒泡之介的人生 (角川文庫)
「むは力」を改題して文庫化したもの。「私の好きな100冊の沖縄」を見ていたら読みたい本が20冊くらい見つかって、「こういう本を手に入れるのは何か宝島の地図を眺めているようで、この本の向こう側におびただしい数の読書の喜びがあるのだろうなあと感動するのである」ブックガイドを見るたびにきっとこの文章を思い出すだろうな。
読了日:9月8日 著者:椎名誠
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■山伏地蔵坊の放浪 (創元推理文庫)
修行のため放浪している山伏、地蔵坊が体験したと「本人が言っている」事件の数々。毎週土曜日にスナック「えいぷりる」で聞かされる話が本当に地蔵坊が遭遇しているかどうかは分からない。でも、もし作り話だったとして、何か問題があるんだろうか。「仮装パーティーの館」アガサ・クリスティにもこんな話があるので、それをイメージしつつ読んでいたら案の定でした。「毒の晩餐会」床川夫人のセリフ「毒を入れられたらしいって見当がついたんなら、どうしてそんなものを飲むのかしら。飲むほうが馬鹿ですわ」ごもっとも。
読了日:9月7日 著者:有栖川有栖
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■クロアチア1996
劇団解体社が参加した演劇祭「ユーロカズ」での舞台とザグレブなどの都市の写真。観客の神経を逆撫でした演出が最終的に受け入れられたっていうのは写真からは読み取れない。観客の表情も一緒に写っていれば良かったなあ。
読了日:9月7日 著者:宮内勝
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■新装版 私説三国志 天の華・地の風〈1〉 (Fukkan.com)
正確には再読。ジャンルで言えばBLなので読む人を選びますが、故・中島梓が見出した才能をそれを理由に読まないのは惜しい。「私説」なのだと割り切って読むのが吉。1巻は赤壁の戦い。孔明と周瑜の各々の立場や思惑。どうやって相対する曹操率いる魏軍に対抗するのか。これと併せて白井三国志も読めればベスト、最初のころはこれをネタにした話がいくつもありましたねえ。棐妹も出てきたし。
読了日:9月6日 著者:江森備
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■大日本オサカナ株式会社 (朝日文庫)
「人生途中対談」→「シーナとショージの発奮忘食対談 」→「大日本オサカナ株式会社」と改題。いい年したおとっつぁん二人が「イカ、タコはやっぱり総会屋対策とかさ、そういう感じ」なんて、魚介類を会社員に見立てて話してる姿を想像すると、おかしいやら微笑ましいやら。本屋に勧誘サービス(しかもバニーガール指名制)があってもフーンって感じだけれど、ビジネスクラス待遇本屋一週間コースは2万円払いたいかも。こっちは楽しいけど本屋さんには迷惑そうだw
読了日:9月6日 著者:東海林さだお,椎名誠
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■Zの悲劇 (1959年) (創元推理文庫)
「Xの悲劇」から10年後の物語、サム警部の娘ペーシェンスが登場。最後の謎解きでようやく見せ場がくるものの、溌剌としてる彼女に比べ、ドルリー・レーンがいかにもな老人で、まさか本当に耄碌してしまったのだろうかと心配してしまうほど。ペーシェンスのほんのりとしたロマンスの行方も見守りつつ、殺人事件を追いかける。
読了日:9月5日 著者:エラリー・クイーン
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■スケッチブックの一人旅 単行本
ふらっと出かけて、出かけた場所でスケッチしてくる。ぶらぶらと気ままな一人旅。歴史に興味があると、その土地の謂れなんかも楽しめて、自分の目の前にあるものごとがその歴史に直結してると実感できるんだろうなあ。道成寺での「はじめてまずいカレーを食べた」逆に食べてみたいです。
読了日:9月5日 著者:安西水丸
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■もっとおいしく! もっとお手軽に! 県民ごはん、作ってみました! 2
読み終わった日に、某ケンミンSHOWでずんだを取り上げていてタイムリーでした。「超カンタンご当地料理」と謳っていますが、枝豆の薄皮を取ってつぶしたりと、実はもぐらさん手間暇かけてると思います。大分のお菓子「ざびえる」食べたことありますが、やっぱり箱に驚きました。ビロードっぽいあの生地、高級感ありますよね。
読了日:9月5日 著者:もぐら
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■不思議航海(ミステリークルーズ) (TOKYO NEWS MOOK (通巻56号))
図書館で借りた本。ミステリーツアーを船でやったのかな、と思ったんですが、世界を巡る船旅を綴ったエッセイでした。最初は1998年、その次は2001年、2004年と、夫婦で3回の世界一周旅行。料金のことを考えると気軽に行ける感じでもなさそうですが、船がまるごと街みたいなので、移動するだけで疲れる飛行機旅行よりは良いから、って理由で乗ってるひとも居るだろうなあ。クロアチア語のありがとう(Hvala)は「ハワーラ」の発音で通じるのか~。
読了日:9月4日 著者:内田康夫,早坂真紀
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■稲川淳二のここがコワインですよ (ハロウィン・セレクト文庫)
他の本で知った「生き人形」がここに収録。確かに話すにはちょっと長い。でも怖いし迫力ある。テレビ番組の放送中、視聴者から電話が殺到するほどたくさんのひとに幽霊が目撃されたり、それが人形と直接関係あるかどうかは置いといて、人形周辺で起きてる怪奇現象が多すぎて不気味。火事の後、人形はどうなったんだろう。
読了日:9月4日 著者:稲川淳二
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■衣もろもろ
洋服を売ってるお店はたくさんあるのに、そして自分でもたくさん持っているはずなのに、なぜに服がないと思ってしまうんだろう。だんだん似合わない服が増えてきた自覚はあるけれど、それじゃどうしたらいいんだ。場合によってはパンツスタイルが「男装してるように見える」ってのが、色々と心当たりがありすぎて耳が痛い。群さんずっと着物生活だと思ってたので、普通に洋服も着てると分かって少し意外でした。
読了日:9月3日 著者:群ようこ
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■50歳からのシンプルライフ術 ~モノは必要なだけ。身軽に、気持ちよく暮らすコツ~ (だいわ文庫)
年を取ってくるとだんだん体が変わってくるから、体調面のことを考えても「住まいは、安全に、居心地よく」っていうのは賛成。床に物を置いたりしないようにしないとなあ。本につまづいて転んだら笑うに笑えない。今の自分の生活とかけ離れたことをいきなりやるとストレスでしかないから、出来るところから徐々に。
読了日:9月3日 著者:大原照子
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■テルマエ戦記
自分が描きたかったものを描いて、それがヒットして、漫画家としては知名度が上がったものの、良いことずくめではなかったんだねえ。テルマエTシャツは着る勇気はないけど、てぬぐいはいいな。巻末の「VICTORIA」のオチが素敵すぎるw
読了日:9月2日 著者:ヤマザキマリ
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■パンチパーマの猫 (文春文庫)
「好きこそ物の上手なれ」「光陰矢の如し」などなど、ことわざに沿ったエッセイ。喪服のところで、自分も着物は持っていたけれど洋服はなかったので、そんな時期にお葬式がなくて良かったなあと今ごろ胸をなでおろしています。喪服は似合う似合わないは考えなくていいのかも。誰も服なんか見てないし。
読了日:9月2日 著者:群ようこ
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■きのう何食べた?(9) (モーニング KC)
そうかシロさん50歳おめでとう!ちゃんと年を取っていて、家族との関係もあれこれあって、もちろんご飯も食べていて、登場人物たちが生きてる作品。佳代子さんみたいに、普段のお惣菜から豪華食材メニューもこなすスーパー主婦って憧れます。シロさんの「いいじゃねえかお前と俺だけで」のお正月風景、ケンジったら幸せ者め。
読了日:9月1日 著者:よしながふみ
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■大奥 11 (ジェッツコミックス)
失ったものを取り戻すためには、得たときと同じ時間かそれ以上の時間が必要になる。その手間を惜しまずに生きた人間たちの思いを忘れちゃ駄目だ。死んでいった源内たちの努力をまた汲み取るチャンスを将軍自ら掴みとれるのか。もとはと言えば男子の将軍が正統なはずなのに、自分の息子の地位を利用し、権力こそが最大の退屈しのぎと思ってる風情の治済。彼女こそが最大の障害。
読了日:9月1日 著者:よしながふみ
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■Deep Water〈深淵〉 (花とゆめCOMICSスペシャル)
絵としては見せ場はたくさんあるけれど、話としては絵と釣り合わないほど大袈裟な感じ。高比良刑事の強迫性障害を差し引いてもなぜ刑事部が手元に置きたいのか、強迫性障害になった理由などなど、いまひとつ伝わってこない。それでも、親の都合に振り回されてきたふたりの女の子のつらさは良く分かるし、芽香が亜綺との年齢差だけを持ち出してくる理不尽さに気づかない怖さはある。
読了日:9月1日 著者:清水玲子
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/40821641

■伯母殺人事件・疑惑 (嶋中文庫―グレート・ミステリーズ)
ハル「伯母殺人事件」セイヤーズ「疑惑」「アリババの呪文」収録。「伯母殺人事件」田舎にもうんざり、自分を監視してる伯母にもうんざりしてるエドワード。いろいろやっても伯母さんに筒抜け、その伯母さんのほうがやっぱり一枚上手だった。「疑惑」例のおそろしい女は別人だったけど、身近にもっとおそろしい女。「アリババの呪文」ピーター卿の短編。飄々としたところが持ち味のピーター卿。盗賊団と一緒に煙に巻かれた気分です。
読了日:9月1日 著者:リチャードハル,ドロシー・L.セイヤーズ
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/40821415

■Plan grada Yokohame
2002年発行、クロアチア語の横浜市観光案内地図。こんなものまで図書館にはあるんだなあと、なんだかしみじみしてしまった。さすがに地図としては古いので、今はある建物がなかったりするけど、「空港」が「aerodrom」じゃなくて「Zračna luka」を採用していて、セルビア語との差の配慮を感じます。
読了日:9月1日 著者:Odbor-za-promociju-svjetskog-nogometnog-prvenstva-2002-Yokohama
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