この3年というものトレイル整備に明け暮れ、道を着実にのばしてきて、とうとう待ちに待った日がやってきた。
前回谷山まら左千方まで切り開き道をのばしていて、例年よりひと月遅れの夜叉ヶ池登山道開きにあわせての三国岳から左千方のブレイクスルーの決行だ。
ひと月遅れということは、夜叉ヶ丸から三国岳への道が今シーズンまったく歩かれていないことになり、やぶに予想以上に手間取ってしまう。
記念すべきブレイクスルーにチャレンジする5人は、意気揚々と夜叉壁の道を登り夜叉ヶ丸で昼食を取りながら絶景を堪能するが、梅雨明けのカンカン照りのもとで重い荷を背負いこの先からさっそく苦闘が始まるとは。
とはいえ山中泊の強みで、山頂まで行けず引き返す先行パーティをよそに道を開けながら着実に歩を進める。
鞍部の水場で元気をつけて、夕方4時過ぎに無事三国岳山頂へ。
手分けしてササを刈って、山頂のわずかな広場を広げてソロテント村ができた頃には、夕日が上谷山に沈みはじめ皆で見とれてしまう素晴らしさ。
この山頂も分水嶺にふさわしく、若狭湾と琵琶湖が見える。
翌朝は深い霧であったが、夜明けとともに左千方へ向け行動開始。
山頂直下に水場を見つけ、その先から尾根伝いに進む。
背丈を超すササに低木が縦横に枝をのばすスペシャルバージョンのやぶはてごわい。
重い荷を背負いながらも、枝をはらいテープをつけながら進む。
時折古い赤布と出会うが道筋は読み取れない状態であり、これでおおよそだがルート確定ということになる。
そして4時間半の激闘の末、ナナカマド林を抜け待望の左千方の山頂へ抜け出る。
万歳レベルを超えた大仕事であっただけに、この憩いの山頂でおもいおもいにその喜びをかみしめる。
安蔵山までの予定であったが、二日にわたり猛暑のなかでのやぶこぎが続いたことで体力も気力も使い果たし、時間も厳しくなってきたので無理をせず今回は谷山までとし、奧川並から林道を歩いて迎えの車が待つ田戸へ。、
みなさんおつかれさまでした。