中央分水嶺・淀川水源の森 余呉トレイル

奥琵琶湖の豊かな自然と歴史に親しみ地域活性化を願う余呉トレイルクラブが、余呉トレイルについて情報を発信します。

夜叉ヶ丸左千方ブレイクスルー

2011-07-11 09:10:12 | トレイル日記


この3年というものトレイル整備に明け暮れ、道を着実にのばしてきて、とうとう待ちに待った日がやってきた。
前回谷山まら左千方まで切り開き道をのばしていて、例年よりひと月遅れの夜叉ヶ池登山道開きにあわせての三国岳から左千方のブレイクスルーの決行だ。
ひと月遅れということは、夜叉ヶ丸から三国岳への道が今シーズンまったく歩かれていないことになり、やぶに予想以上に手間取ってしまう。
記念すべきブレイクスルーにチャレンジする5人は、意気揚々と夜叉壁の道を登り夜叉ヶ丸で昼食を取りながら絶景を堪能するが、梅雨明けのカンカン照りのもとで重い荷を背負いこの先からさっそく苦闘が始まるとは。
とはいえ山中泊の強みで、山頂まで行けず引き返す先行パーティをよそに道を開けながら着実に歩を進める。
鞍部の水場で元気をつけて、夕方4時過ぎに無事三国岳山頂へ。
手分けしてササを刈って、山頂のわずかな広場を広げてソロテント村ができた頃には、夕日が上谷山に沈みはじめ皆で見とれてしまう素晴らしさ。

この山頂も分水嶺にふさわしく、若狭湾と琵琶湖が見える。
翌朝は深い霧であったが、夜明けとともに左千方へ向け行動開始。
山頂直下に水場を見つけ、その先から尾根伝いに進む。
背丈を超すササに低木が縦横に枝をのばすスペシャルバージョンのやぶはてごわい。
重い荷を背負いながらも、枝をはらいテープをつけながら進む。
時折古い赤布と出会うが道筋は読み取れない状態であり、これでおおよそだがルート確定ということになる。
そして4時間半の激闘の末、ナナカマド林を抜け待望の左千方の山頂へ抜け出る。

万歳レベルを超えた大仕事であっただけに、この憩いの山頂でおもいおもいにその喜びをかみしめる。
安蔵山までの予定であったが、二日にわたり猛暑のなかでのやぶこぎが続いたことで体力も気力も使い果たし、時間も厳しくなってきたので無理をせず今回は谷山までとし、奧川並から林道を歩いて迎えの車が待つ田戸へ。、
みなさんおつかれさまでした。

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初夏の下谷山ブナ林へ

2011-07-04 09:34:52 | トレイル日記


早い夏の訪れだが、中央分水嶺下谷山ブナ林はさわやかな風が吹き抜けて快適であった。
森のすきまをぬう人ひとりが歩けるか細いトレイルはすっかりブナ林にとけこみ、めざす自然への負荷を最小限にした道づくりのイメージに近づいてきたようでうれしいかぎりだ。
芽吹き、新緑と毎月のように歩いているが、ぐんぐんと緑が深まり森全体が生命感にあふれ、歩くこちらまで元気になってくる。

今が盛りのササユリも思いがけなく姿をみせ、まるで森の妖精に出会ったようで感動的であった。
途中の音波山では、前からきになっていた通称仁王ブナの胴回りの測定もさせてもらう。
3メートル50センチといったところで、この冬にすこし枝が折れたものの勢いのある木なのでオンリーワンをめざしてがんばってもらいいたいもの。

夏クールは7/6余呉の森坂口から菅山寺呉枯ノ峰田上山、7/9-10はソロテントでの先日貫通した左千方から安蔵山スルー(三国岳左千方整備及ばずで困難が予想されますがチャレンジです)、7/13余呉の森東野山下丹生山、7/16-17ウッディパル泊大黒山妙理山スルーと続きます。
多くのご参加をお待ちしています。
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左千方へのトレイル仮開通

2011-07-01 10:16:02 | トレイル日記

しっとりと雨にぬれながら涼しく登るはずが、予報とはうらはらに夏の日差しのなかの厳しい整備行となった。
奧川並から谷山への途中の展望台からのはるかなる左千方はいつ見てもいいものだ。
しっかりとした道がのびるピーク922から、さらに前回到達点の間近に山頂が望める959手前までは時折ヤブとなるもののブナ林が続き快適であるが、左千方の登りになると低木帯となりムンムンとした暑さに。
ここで昼食をとり、元気をつけて頑張る。


かつてルート仮設定をしているものの、冬を越すと倒木などで様子が変わっているので微妙に変えざるを得ないところが少なからずあり、二回目の整備とはいえ簡単ではない。
ともあれふみあとやけものみちもないようなヤブ山では、道の輪郭がはっきりとしてくるこの段階まで道づくりが進むとしめたもので、後は右往左往することなく剪定鋏を持ってササを切りながら、くり返し歩いてゆけば確かな道となる。
KさんSさんというつわものといっしょなのでめいっぱい時間をかけて山頂まで頑張り、今日めでたく仮開通の運びとなった。
大変お疲れさんでした。
さらにササに埋まる山頂三角点のまわりも刈り込み、山頂らしくして360度の大パノラマを眺めながら至福の時間をすごす。

中央分水嶺の三国岳までのヤブがまだ残るが夜叉ヶ池から登れることでもあり、余呉トレイルのめざすあこがれの頂きはこの左千方にちがいない。
眼下にのびる、登ってきた谷山からの尾根の立派さ。
さらにその後ろには安蔵山がありブナ原生林の残る尾根は、7/9-10のトレイルスルーの舞台となる。
奥深く、個人で登るにはとてもリスクが大きい山域であり、登ってみたい、歩いてみたいという人は、ぜひごいっしょしましょう。
マイ剪定鋏を持って。
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