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パンダとそらまめ

ヴァイオリン弾きのパンダと環境系法律屋さんのそらまめによる不思議なコラボブログです。
(「初めに」をご一読ください)

イーストリーとディスカッション・リーダー

2006-01-30 23:59:03 | ロースクール
午前中の講義で、教科書の著者・開発経済学者のWilliam Easterlyが講義に。世銀で長く勤めて今はNYU(の多分経済)でプロフェッサーになっている(後で講義の教授と話したら毎年来てもらっているそう)。彼の主張の内容は有名ブログで詳しく解説(凄い!)されていますが、
 ○ファイナンシャル・ギャップも、
 ○技術革新も、
 ○教育も、
 ○人口抑制も、
 ・・・・・、
成長するかしないかには関係ない、と言ってハロッド・ドーマーだのロストーだのソローだのレスター・ブラウンまでをもなで斬りにする(しかもなかなかの斬れ味)痛快な書で、結局すべてはインセンティブなのさ(♪コシ・ファン・トゥッテとでもいいたくなりますね(直訳するとso do they allらしい))というのが結論になっています。じゃぁどうすりゃいいか、というのは、一応彼も語ってはいますが彼一人の手には余るのでしょうね(切味が鈍くなる)。インセンティブをどう仕組むか、というのは経済学そのものという気もするのでそりゃ仕方ないか。
 んで、今日の講義(というより質疑)ですが、意外だったのは、民主主義と経済成長との(相関)関係に肯定的だったこと。「インセンティブが適切に仕組まれる限り民主主義かどうかは関係ない」という答えを想像していたのですが、民主主義なら政治のブレの範囲が質量とも狭まるとか、財産権の保障はインセンティブ付与に欠かせないとか、上位30国(だったかな)で非民主主義国はシンガポールだけだとか理由付けしていました(簡単には語れないとも言っていましたが)。(米国の)民主主義の輸出が後付の欺瞞に見えるのは米国外では少なくないと思うのですが(私)、あれだけシニカルなイーストリをしてそう言わしめるのですから、まして、もっとピュア(無邪気)な考えの持ち主(含む一部の経済学者)が両者の因果関係までも肯定してしまうのも無理はないかも。
 

 夕方のゼミでは、他の学生のプレゼンについて、ディスカッション・リーダーを務める番で、何をするかと言うと、要するに普段のゼミの先生役をして、議論を取り仕切る、ってことに(先生は一参加者になります)。うーん、正直、効果的な議論を導けた気はしないのですが、そもそも発言を遮ってぐんぐん引っ張るタイプでもなく、まぁ議論の質は一人ではどうしようもない部分もあるのでしょうがないや(スゴイ責任転嫁)^_^;。緊張したわけではないけど、どっと疲れがたまった2時間でした。


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2 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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お疲れ様でした。 ((ら))
2006-02-01 00:54:52
そらまめさん



ディスカッション・リーダー、本当にお疲れ様でした!非常に堂々とこなされていましたよ!もう少し議論の方で貢献・協力したかったのですが、上手くできず、申し訳ありませんでした・・・。

自分の番が怖いな~。
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いえいえ (そらまめ)
2006-02-01 11:57:41
あぁ、どうか非合理な責任転嫁の犠牲にならないでください(笑)。役に立ってる気はするのですが、結構負担が大きいですよねぇ~(自分のプレゼンもあるし)。頑張りましょう。
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