パンダとそらまめ

ヴァイオリン弾きのパンダと環境系法律屋さんのそらまめによる不思議なコラボブログです。
(「初めに」をご一読ください)

先週のExecutive Order on Energy

2007-01-30 23:53:27 | 環境ネタ
 先週23日の一般教書演説にほぉ~はぁ~となっているうちに見逃していたのですが、その翌日(24日)にエネルギーネタのExecutive Orderを出してたみたいです。Executive Order(大統領令)は行政府を縛る効力のあるもので、日本だと閣議決定に近いステータス。内容を見てみるとほのかに芳しいというか何というか、連邦政府自身の省エネ行動・購買の義務付けとか、省庁内での環境マネジメントをちゃんとヤレとかCEQに運営委員会を設けるとか。 
 んでその勢いで!?デュポンでエネルギーの演説をしたみたい。一般教書演説と違ってリラックスした雰囲気。デュポンは代替フロン以来!?すっかりと環境派の企業になってて(と評価されてて)、4つのNGOと10の企業とで華々しくアナウンスされたUS Climate Action Pertnershipの一員(22日には具体的な温暖化対策を求めるアピールを出している)。、中身はまぁ大体同じ、触れた政策の中身(再生可能燃料基準(RFS), CAFE, 戦略備蓄)や、クリーンコール、風力、ソーラー、セルロースバイオマスといろいろ触れたのも同じ。一点ポスト・キョートという語が出てきたのは違ってました。
 セルロースバイオマスは少なくともシェブロンやDOEがせっせと研究してるやつですが、実用化は日本が先を言ったようですね(世界初、廃木材からバイオエタノール 堺に製造施設完成)!? ただ、先週もチラと触れましたがRFSで既に義務的・市場型の制度が導入されようとしているので、あんまりモタモタしてると、折角の僅かばかりのアドバンテージはあっという間に吹き飛ばされてしまうでしょうね、残念ながら。RPS法の新目標でも苦労しているようで、新エネ義務量1・63%に 14年度、経産省が新目標 (共同、29日)(注:反対の伝え方 電力会社 新エネ利用義務重く 14年度は3割増 (Sankei Business i、30日)、例えばNY州の同様の制度は2013年に25%だったりするわけで(まぁ現状が19%もあるんですけど)、エネルギーをほとんど輸入している日本の状況がそれでいいんかいと心配になりますね

トホホですよ・・・

2007-01-28 22:43:36 | 生活
 先週の金曜日、ホントに寒かったですよ。最高気温が-7,8℃くらいいや~この日ほど自分の顔の大きさを辛く思ったことはありませんだって、その冷たい風に当たる面積が広いんですものとにかく冗談抜きで口びる、鼻など、覆われていない部分が辛かった・・・
 そんな寒さと共にやってきた各授業のassignmentアカデミック系をあまりとっていなかったということもあり、経験がないことばかりで本当に今は辛いです。まだ新セメが始まったばかりでペースもつかめないし・・・とにかく英語をたくさん読まなければならない、意見を英語で書かなくてはいけない、お恥ずかしながら、いやはや日々に。
 この前、あるclassでは、大変なドジをしでかしてしまいましたこの授業では毎週Quizがあるのですが、パンダはのん気に日本語でいう‘クイズ’感覚で行ったら、なんと小テストこちらでは小テストを指すんですよね。きっとこっちの人、こっちに長く住んでいる人から言わせれば「何、その勘違い?」って笑われるだろうけど・・・その上、問題文の意味もとても素晴らしくとり間違えてしまいそらまめさんにそのことを話すと「そういう意味に考える方が難しいよ」と言われ。もうホントに今後どうなることやら状態です。そうでも机に向くことが苦手なパンダにとってはとてもキツ~イセメスターになりそうで、いつになれることやら・・・
 とちょっぴり小言を言いストレス発散をするパンダをお許しくださいm(__)m

そうそう、そらまめさんは今日8年ぶりに(バドミントン)を再開 どうでした

 再開ってほどじゃなかったんですけどね。。。 パンダさんのオケつながりでNYC Badminton Clubなるものの存在をお教えいただき誘っていただいたのでした 実は私中学~大学まで10年バドミントンをやってたのですが、職に就いてカレコレ遠ざかってしまい。。。人生の半分はコートで学びましたというほどではないけど、学生の本分!?の勉強を抜かすとそれ以外はバドミントンばっかやってましたね。今思うと。いろんな思いが詰まってます。
 行ってみると結構込んでて、20分強×3(あれ4?)セッションぐらいしかできなかったんだけど、もうそれでヘトヘト 練習中に筋肉痛っぽくなって途中抜けしちゃいました。何より頭にある自分のプレーのイメージと目の前で自分が打ってるショットの落差が凄くて切ない。ラケットのスイートスポットに当たらないんです 8年も使わなかったラケットのガットもユルユルだし でもなんでしょう、プレーする喜びは忘れていませんでしたというか、やってるうちに楽しさが溢れ出てきました。筋肉痛はさておき、もっとやりたいよぉ~という気持ちでいっぱい。今後もよろしくお願いしますですね 

イスラム法シンポジウム

2007-01-27 23:03:59 | ロースクール
 昨日の話ですが大学でイスラム法のシンポジウムをやるというので参加してきました("Interpreting Islam for the Western World")(長文注意)。コーラン(聖クルアーン)に由来するシャリーアと呼ばれる法体系がある・・・ぐらいしか予備知識がなくって、世俗的な制定法との関係ってどうなってるんだろう(・ ・?)というのが前々から疑問だったんです。(究極的な関心はそれらと環境法の関係なんですけど・・・) んで参加したからそれが分かったか?というとそんなことはありませんでした。当たり前だ、ある程度知識がある人が議論するんですからね

 シャリーアってなんじゃいっていう前に、そもそも宗教から法が出てくることへの違和感が日本人としてはあると思うんですよ。全体として宗教に熱心というわけでもなく、その上仏教も神道も、総じてそもそもが戒律でガンジガラメっていう性格ではないハズですからねぇ。やや馴染みあるキリスト教も内面(愛)を重んじます。ところで聖書でイエスがユダヤ教のパリサイ派から迫害されてたりしますけど、何でかと言うとユダヤ教ではトーラー(律法)の遵守を重視するかららしい。なぜってそれが神の意思だからで、例えば厳しい食事制限はそういう決まりごとの一つ:肉は蹄のある動物限定(豚はダメ)、魚は鱗のあるもの限定。(注:といってもトーラーの意味するところを巡っていろんな解釈があって、例えば出エジプトで海が割れたことを信じるかどうかでも、字義通りの解釈(ファンダメンタリズム)から、時代背景・現代の要請・科学を含めたもうちょっと幅のある解釈(リベラリズム)まで様々で、出発点の違いほど大きな違いかどうかは疑問。)
 イスラム教は戒律重視という意味ではユダヤ教に近いそう。豚肉の食事制限や毎日5回の礼拝が有名ですね。んでコーランやその注釈(スンナなど)から出てきたそういう諸々の決まりごとがシャリーアだと。巨大な慣習法体系ってわけですね。これと近代的な制定法との関係はマチマチで、トルコみたいに政教分離憲法を持ってシャリーアを完全廃止するところもあれば、中東では世俗裁判所に加えてシャリーア裁判所を設けているそう。
 西欧的な目からみてシャリーアが人権を軽視しているとよく批判されます。とりわけ男女平等でないこと(重婚の許容姦通に対する死刑)、刑罰が残酷であることなど。 Cf.ヨーロッパ裁判所の判決 シャリーアは欧州条約と相容れない

 シンポジウムで何を話していたかというと、立場が違う人が話すものですが、
○Prof. Mark D. Welton
 (シャリーア)法の内容ではなく、むしろプロセスを重視するべき、すなわちRule of Lawの確立が重要。イスラムの伝統と、非宗教的なRule of Lawは矛盾しない。スルタンやシャーの伝統がある。むしろ、19世紀の植民地化において宗教的権威が否定されたため、世俗権力の制限がなくなり強大になり過ぎたことが問題。
○Prof. Mohammad H. Fadel
 シャリーアは人権と相容れない。ムスリムの権利が尊重されるべきと同様非ムスリムの権利も尊重されるべきで、国家が文化を強制するのは立憲主義に反する。
○Prof. Bernard Freamon
 伝統的なコーラン解釈にアクセスしにくい。アラビア語が読めないムスリムや、中東でさえも世俗的な関心の方が高まっている。従って、(極端な主張に対抗するには)伝統的なコーラン解釈を活性化させて、コーラン解釈の学術的な研究を活発にしなければならない。両派交えた研究プロジェクトや学会が必要。
○Prof. Seval Yildirim
 米国で特に9/11以降イスラム教に対する誤解が拡大。テロリズムとイスラム教は関係ない。テロリストでないムスリムをModerate Muslimなどと区別するがそもそもMuslimが危険という発想の裏返し。どういう狙いがあるのかよく見なければいけない。

などなど。後半2人はムスリムの方。Military Academyの教授(Prof. Welton)の講演もあったので制服姿の方も聴衆にチラホラ。
 最後のプレゼンターは感情的で閉口しましたけど、テロリストをキング牧師のように扱うのかと感情的に反発している聴衆にはもっと閉口した。「自爆テロはどういうコーラン解釈になじむのか」という質問があって、「どう解釈してもなじまない」というやりとりもあったけど、神風攻撃だって宗教云々よりも軍事的理由だったんだしぃと思ってみたりで、宗教対立に見えるものは実は権力というか世俗的な対立なのねと思えた。逆にムスリムの方にもイスラム文化がなかなか理解されないことへの忍耐が足りないのではと思ってみたり(異文化が交わるとはそういうことでは?日本だって一世紀以上誤解に苦しんでるわけですから)。

 ついでに言うと、いわゆるイスラム原理主義の勃興も雰囲気は何となく理解できたというか、近代化の過程でシャリーアを壊し去ったことへの反作用が根底にあるようですねぇ(わが国のかつての押し付け憲法論みたい)。だからってテロリズムは全くもって正当化できませんが、表面だけを見て「危険な宗教の拡大」と受け取るのは間違ってる気がする。シャリーアはどうやら巨大な慣習法体系で、その意味ではEnglish Common Lawと一緒じゃないのかなぁと初めて触れた第三者(私)には思えるのですが、それを思いっきり否定されるとどんな気がするか。例えばコモン・ローのRule Against Perpetuitiesが封建制を示唆していてHuman Rightsに反してると言われたら英米人はどういう反応を示すんでしょうかねぇ(笑) 
 結局のところ宗教・文化の違いというよりは、Rule of Lawというか立憲主義というかガバナンスがしっかりしているかどうかの方がHuman Rightsの観点(だけじゃなくてDevelopmentや健康ネタもですけど)からは重要なんじゃないんでしょうか。近代立憲主義の発明は公的な決まりと私的空間の分離だったわけで、シャリーアがそれに相容れるかどうかとかいうのは理論的には興味深いんですが、とってもoff the groundなことは否めず、むしろ民主的にその受容を決める体制の方が重要なんじゃないかと。ただRule of Lawを確立しろ、とかいう外圧は効き目があるはずもなく、昨秋国連総会(の下の法制委員会)でRule of Lawの決議に至る議論を聞いてても隔靴掻痒の感が否めないものでした。結局のところMagic Formulaがないというuneasyな結論に戻るんでしょうかね

AACコンサート@Jazz at Lincoln Center

2007-01-25 22:42:36 | 音楽
 昨日の話ですが、パンダさんが参加してるAACの冬シーズン最後のコンサートがJazz at Lincoln Centerでありました。去年うどんのイベントで使ったところ、ガラス張りでセントラルパークの景色を見ながら演奏が楽しめるホール(The Allen Room)が印象深いのですが、コンサート会場はより規模が大きいRose Theaterでした。 (注:アレンルームはその前のパーティに使ってたみたいです。)
  
演目はJ.シュトラウスJr.のこうもり序曲、グリークのピアノコンチェルトA Minor、ドヴォルザークの新世界(とアンコールの美しき青きドナウ)、とまぁこれでもかぁというメジャーな曲たち。感想ですが・・・前に聴いた時よりも断然音のバランスが良くて聴きやすかったです。事前に聞いていた仕上がり具合とは全然違ってました あっ、ピアノのWalter Hautzigさんはレジェンドとでも言うべき86歳にして現役の方で、「これがピアノ」という素晴らしい音色でした(反面ゆったりしたテンポでしたけど)。
 まぁー、欲を言えば音色の変化をもっと出してほしいとか(同じメロディーでも違った音色にしてほしい部分がチラホラ)、統一感がほしい部分とか、特に新世界は文字通り何百回も聞いているので(だって放課後の下校の音楽が家路だったので)注文も多くなるというか、我ながらイヤな観客ですね とにかく練習で授業をいくつか欠席して大学に文句を言われながらも頑張ってたパンダさん、お疲れ様でした。
 はい、とりあえず終わってホッとしています。会場もクラッシック会場にはない感じでカッコよかったですね。いろいろな人に聴いてもらえてとっても嬉しいですけど、やはり楽章ごとでのはちょっぴり辛かったかな もちろん、拍手をいただいて悪い気持ちはしないけど、attaccaなどですぐに入るときに、もう次の曲のイメージができているときに拍手をもらうと、現実に引き戻される感じがして、やっぱり・・・気持ちがしてしまいます。だからパンダは思いました。聴衆者たちとミュージシャンが気持ちよくコミュニケーションがとれるコンサートを作るためには、ミュージシャン達である私達が聴衆者にこれらを含め、様々なインフォメーションを伝える必要があるな~って。言い換えれば少し偉そう~な言い方になってしまいますが、ミュージシャンである私達は聴衆者を育てる役目もあるのではないかと思いました。そう、お互いに気持ちいい時間を過ごせるために
 AACの今シーズンが終わると、なんだか寂しい気持ちにもなります。というのも数日間ずっと一緒にリハーサルをしてきたメンバー達とまたしばらくの間会えなくなるから うん、でもまた次回春に会いましょう。それまでは、パンダも学校、頑張ります。しばらくお休みしていたので、遅れをとってしまっていますからね
 とにかくみなさんお疲れ様。そしてそらまめさんを含め聞きに来てくださったみなさんありがとうございました

07一般教書演説(の環境ネタ)

2007-01-23 23:58:41 | 環境ネタ
 今日の9:00PMから毎年恒例の大統領一般教書演説でした(ホワイトハウスHP President Bush Delivers State of the Union Address)。事前にいろんな観測が飛び交う(含む観測気球)ものですが、今回は温暖化政策で新政策を打ち出すとの見方が専らで、「政策転換」という期待も飛び出したぐらいでした。例えば~ロイター16日「米大統領、一般教書演説で新たな温暖化政策発表へ」、New York Times 18日 「Bills on Climate Move to Spotlight in New Congress 」、読売20日「温暖化対策強化へ、米政権が方針転換」。むしろ何が出てくるか話題だったのですが、焦点は議会でいくつかの法案が提出されて専ら議論になってる義務的キャップ&トレード型排出量取引(Mandatory Cap & Trade Program)を提案するかどうかってとこで、まぁその可能性は薄そう、むしろバイオ燃料や燃費基準じゃないか?みたいな雰囲気でした。

 んで蓋を開けたらまさしく予想通りでした ただ真剣に検討したのは間違いないだろうという政策提案で、Twenty in Ten Goalー今後10年間でガソリン使用を(注:対策のない状態(BAU)よりも)20%削減する目標を設定しています(Twenty In Ten: Strengthening America's Energy Security)。んで何をするかというと、

①再生可能燃料基準の拡大強化
 エネルギー政策法(Energy Policy Act of 2005)でRenewable Fuel Standard(RFS,再生可能燃料基準)が設定されることになりました(PL 109-58 §1501(a), codified as 42 USC §7545(o) (Clean Air Act §211(o)))。2012年に再生可能燃料の使用量が75億ガロンにする目標が法定されていて、具体の規制対象・強度はEPAに委任されています。今見たらrulemaking processの途中のようで、精製者、輸入者、混合者に対して一定の再生可能燃料の使用を義務付け、かつ使用実績を取引可能(Credits and Trade)にするみたいです(EPA Proposes Regulations for a Renewable Fuel Standard (RFS) Program for 2007 and Beyond)。
 んで2013年以降の目標もEPAに委任されているのですが、この目標値を2017年で350億ガロン(ガソリン使用量の15%に相当)にしよう、ってことみたい。ちょうど今日バイオ燃料利用へ新法検討(日経)という報道がありましたが、この部分は実は日本が周回遅れになってますね。

②燃費基準の強化
 エネルギー政策法(EPCA)上の燃費基準(CAFE)の強化です。乗用車部分は数字まで法律に書き込んじゃってるので法改正が必要みたい。デトロイトを抱えるミシガン州のディンゲル議員(民)が下院エネルギー委員会の委員長で、CAFEをいじることに消極的でしたがどうなることやら。これで残りの5%らしいです。「An Inconvinient Truth(不都合な真実)」で各国比較されたり、裁判で最高裁が審理(Mass. v. EPA)したりでプレッシャーが高まってた分野ですね。

 もし目算どおりにいけばガソリン消費量は現状よりも幾許か減る計算になるそうで、他の排出ソースへの言及がない点はさておき、まぁコレはコレで悪くはないというところでしょうかねぇ。CNNが早速行った世論調査だと、エネルギー政策部分は24%が非常に効果的、50%がある程度効果的、と肯定的に評価しているよう。もっとも環境NGOは、Cap&Tradeのような包括的かつ具体的な行動を求めていたんだと早速舌鋒鋭く批判しています(シエラクラブWWF)。

 ただ、一つ確かなのはジワジワ(or加速度的に)変わりつつあるってこと。今日の演説で"(Technologies) will help us to confront the serious challenge of global climate change"と言及した時に"global climate change"の語に反応して民主党側も(民主党側から)立ち上がって拍手してましたが、もーーーゴア曰く"category 5 denial"の時代には戻らないんじゃないかなぁという気がしますね、期待交じりですが。環境に関心のある層や、(エネルギー)安全保障に関心のある層だけでなく、キリスト教右派の温暖化対策プッシュも激しくなってますし(Evangelists and Environmentalists Join Forces, NPR 21日)。ちょくちょく紹介してるミリバンド英環境大臣のブログのエントリ(New times in the USA、23日、一般教書演説前)の指摘に同感です。
 I don't know what is in the president's state of the union address, but I do believe it is a matter of when not if the us becomes part of a global carbon reductiond drive.
(大統領の一般教書演説の内容は知らないけど、米国が地球的な炭素排出削減の流れの一員になるのは、当否の問題ではなく、時間の問題だと強く信じるよ)

07春学期の授業

2007-01-22 23:57:59 | ロースクール
 今日で一週間過ぎました。大体こんなラインアップになりそうです。

○Comparative Environmental Law
 環境法プログラムの看板教授の授業。シンガポール大とテレビ会議での共同授業で(!)、両方合わせて米、加、豪、日(私)、中、印、バングラデシュ、コロンビア、フィリピン、マレーシア、シンガポール、デンマーク等々、あれ、もっといたような?結構diverseな環境法の学生たち。まだイントロだけですけどイスラムとか社会主義国の法律も扱うそうのでかなり面白そう。

○Energy and Natural Resources Law
クラス外でちょくちょく調べているので何を今更的な話が多いかもしれないのですが、実務以外の観点も持っておきたいので。RGGIのスタッフもいるので楽しみ。

○US Foreign Relation Law
米国の外交関係を規定する法律(まぁメインは憲法ですね)を学習。イラク戦争以降特に議論が激しい点ですが、環境ネタにも影響してくるし、外交behaviorを知るには持ってこいかなぁと期待。

○Environmental Diplomacy
先学期の続き。今学期はもうちょっと具体的な話をしようみたいな感じ。教授の調子は相変わらずですが、何か仕上げられるといいなぁ。

っと、楽しそうな出だしです。だんだんエンジンがかかってきますね

いろいろ始まってます

2007-01-21 23:29:28 | 音楽院
 先週火曜日(16日)から新セメが始まり、慣れない授業にドキドキの連続です 特に今セメは今まで避けてきたbut卒業のためには逃げることのできないアカデミック系の授業をとっているため、今までになくハードであります いやはやどうなることやら??? アサインメントに追われて思った以上に時間をとられ疲れていたのでブログにも登場できず
 そして今日から24日に行われるコンサートに向けてAACの練習が始まりました。そして金曜日(19日)にはAACのサロンコンサートがInternational Houseであり、パンダはモーツルトのクラリネットクゥインテットを演奏しました。大好きなモーツァルト、でもやはりこれをコンサートで演奏する、人に聴かすことは難しいっす でもメンバーと楽しみました。そらまめさんも今回も来てくれ、録音してくれました。

 演奏会後、自分の成長を聞いてみよう!と録音を聞いてみましたが、思ったほど上達した音色ではなく まっ、当たり前っちゃ当たり前のことですが でも少しずつですが、前に進めていることは実感できています。そんなドタバタの先週でしたが思いがけないステキな&一生大事にするであろうもありました。大変な時期もこういうことがあるから、また前に向かって進めるんだよね
 明日からの練習も

中韓歴史論争!?

2007-01-20 23:52:55 | Weblog
 ヒラリー・クリントンが出馬表明したり、Clean Energy Act of 2007が下院をpassしたりとへぇ~と思いながらネットをふらふらしてたら、little bridgeさんのエントリ(18日、Are these from the real Korean textbook? )で、中国の掲示板が韓国の歴史教科書を巡って騒然としてるという話が。古代史の地図が史実を歪めていると槍玉にあがっているそうで、本当に教科書の写真なの!?という議論をしてます。結論からいうと、ごく一部のエキセントリックな歴史家の主張であって教科書ではないそう。どれくらいエキセントリックかというと・・・
   
 歴史論争っていうレベルじゃねぇーぞ。と、笑ってすませてよいものかやや複雑ですが、まぁ少なくとも妄想言論の自由万歳ということでしょうかね 

06秋学期の感想

2007-01-18 23:54:31 | ロースクール
 よく考えたら先学期の感想を書いてなかった気がします。とってもMixed Feelingというか、イイのはとんでもなくよかったのですが、ダメなのはヒドカッタ

○Environmental Skill & Practice (Prof. Powers)
必修で、Environmental Lawyerが知っておくべきエッセンスをClean Water Actをネタに1セメスターかけて伝えるって触れ込み。CWAがネタというのはDMR(Discharge Monitoring Report、排水報告書)提出義務のおかげで訴訟がしやすいことから実際の環境訴訟の大半がCWAであるせい(と思う)。パブコメや、許可書、enforcement actionを書いてみるという実践的な内容で、素晴らしい授業だった・・・でしょう、将来のUS Environmental Lawyerにとっては。即戦力になれるぐらい細かい規則を扱うのはいいのですが、自国に帰る予定のInternational Studentへの配慮が足りないというか、あんまり背後に潜む考え方などの議論にならなかったことは残念

○Environmental Compliance & Enforcement (Prof. Paddock)
 エクセレントの一言 環境法のcomplianceにまつわる考え方の整理が手短にできて大満足、今後の礎になってくれるでしょうか。学会報告させてもらったというおまけまで。

○Environmental Diplomacy (Prof. Lee)
 とある途上国の国連代表部で働くという貴重な体験部分は大満足だけど、weekly lectureはもうmiserably disorganizedでサッパリ。イェール環境スクールとの共同コースで、ロースクールと違った視点というと聞こえはいいですが、ちょっとoff the groundな議論が多くてイライラしたり。まぁ1年コースなので、まだ段々とこなれてきた途中というぐらいかな。

○Legal Research & Writing (Prof. Shulman)
 必修でしたが、去年のとこの似たような授業(US Legal Meth.)を不覚にもとってなかったので丁度良かった。何より教授の丁寧さにビックリするやら感謝するやら。

○Science for Environmental Lawyers
 Almost Nothing Newでした。何より一方的な講義でツマラン。まぁterminologyに触れる意味では役に立たないとは言わないし、ちょっとは知らないこともありはしましたけどね。必修だったのでどうしようもなし。カウンセリング時文句を言ったらそりゃヒドイと講師を変えそうな勢いだった。

沈まぬ太陽

2007-01-17 23:51:06 | 生活
 読み終えました、山崎豊子の大作「沈まぬ太陽」の1~5巻。実は秋に来訪いただいたパンダさんのH先生が旅のお伴に持ってらっしゃったのを、日本語に飢えてるオーラが出てたのか!?お土産として頂いてしまったのでした 学期中は手が出ませんでしたが、時間ができたので3日ほど前手に取ったところ一気読みする結果に。日本語小説なんてこっちに来て読んでないしお礼のしようもありません。
   
 というわけで特に彼女の作品のファンというか予備知識があるわけでもなく(ドラマの白い巨塔が面白かったというぐらい)、純粋な小説として読み始めたわけですが、本格的なルポルタージュと思われる部分(日航機墜落事故のくだり)の迫力というか筆力というかは薄っすら当日のニュース報道等の記憶があることもあって涙なしには読めませんでした。逆に最初のほうの組合闘争のお話は時代というか世代の差というかリアリティが感じられなかったので、2巻の途中から俄然面白くなったというのが私の印象。と読んでる時は思っていたのですが、実際にモデルがいたというのでビックリというか、相当のデフォルメ(善悪の単純化&極端化)があると割り引いても笑って済ませてよいものかという気になる。4,5巻は霞ヶ関・永田町の話が多くなって、運輸省の課長補佐を「補佐官」と表記するディテールの凝りように舌を巻いたのですが、質問主意書の答弁書を閣議決定することを異常とするくだりがあって、脚色でも何でもない明白な勘違いなので画竜点睛を欠く感。

 けど大筋としてみるのじゃなくて、事実とギチギチ照合するのは野暮ですね、やっぱり。ぐぐると、何だか刊行当時評判になってる折(200万部も売れたんですね)週刊朝日が何度か批判記事を掲載していたらしくて、権力非難的な立場で近しくてもいいハズなのになんで(・ ・?)、元毎日新聞というのが悔しいの?と思ったら、『不毛地帯』の盗作報道をめぐって4年も裁判やってたんですね(和解したみたいですが)。まったく、和解後ン十年経ってもウジウジ攻撃するなんて、男気がないというか恥ずかしくないんでしょうかねぇ。大地の子が盗作だと訴えられた件も朝日が大きく扱ったらしいし。
 ちょっと話がズレましたが、読み応えがあって面白い、いい小説でした。JR西日本で悲惨な事故が繰り返されてしまっただけに、学ぶことは多いように思えますし、映画化もされるみたいでそっちにも期待しちゃいます。