フランス人観察記録

日本人から見て解ってきたフランス人の考え方、行動についての覚書

人のよさでは屈指の熟年カップル

2011年07月18日 | パリ郊外

娘さん夫婦のページに書いたように、彼らと奈良での再会である。

 

京都で夕食を一緒にした数日後、JR奈良駅に11時の待ち合わせだった。

少し早めに着き、待っていた。

 

フランス人は待ち合わせに遅れると言うようなイメージがあるが、少なくとも日本で待ち合わせをして遅れてくる人はほとんどいない。

それどころか早めに着いて待っていることの方が多かったりする。

私たち日本人に合わせてくれているのか、郷に入れば郷に従えとの考えからなのか?

 

しかし、珍しく11時を過ぎても現れない。

こんな場合、もう一方の出口かと見に行ってみる(現在は改札出口は一つであるが)がいなかった。

15分くらい経って現れた。

何と電車の改札口からではなく、奈良の町の方からやってきたのである。

 

どういうことだろう?

「早く着いたの?」

「そうなの」

「じゃあ今から東大寺に向かって行こう」

「もう見てきたよ」

「ええっー?」・・・どういうこと??

 

そう、彼らはたぶん9時くらいには奈良に着いて、東大寺や興福寺五重の塔など観光は済ませていたのだ。

信じられない!!

こんなこと初めてだ。

私が案内役として同行するということになると、思わなかったということか?

それなら彼らは一体私に何を望んでいたのだろう?

 

私もさてどうしたらいいものか、頭を切り替えるため、とりあえず、昼食を取ることにし近鉄奈良駅まで三条通りを上ることにした。

 

鰻屋に決めた。

 

鰻もやはりご両親はちょっと抵抗があったようだ。

しかし娘夫婦は、とても気に入ったようだ。

うなぎは夢にまで見るほど好きだと言うフランス人もいるが、年配の人は苦手意識があるようだ。

 

             

 

 

もう一度観光をするとなるとさて?

とりあえず、裏道を行くことにした。

これが大成功。

もともと人の多いところが嫌な彼らである。

でも裏通りは意外と地元の者でないと知らなかったりする。

戒壇院や、正倉院、七重の塔の跡と言われるあたりを通ると「こんな静かな所が大好きだ。こんなところを歩きたかった」と言った。

しめしめである。

 

東大寺は飛ばして、新公会堂から、二月堂、春日大社へと抜けることにした。四人ともハイキング好きとあり、健脚である。

 

             

             

 

 お父さんはエールフランスで飛行士の訓練をしていたと言うが、自分は飛んだことはないと言う。

飛んだことはなくてもシュミレーションでパイロットの教育が講義が出来るんだという。

フランスはエアバスの国、優秀なパイロットもたくさん輩出するであろう、その原動力を担っていた人のイメージと、この人のよさとがうまく重ならない。

 

ついでにこのムッシュは大の写真好きで、写真を撮りまくる。

日本人も写真を撮るのが好きだが、盛んに写真を撮っていて小柄なので日本人と間違えられたこともあるらしい。

              

みな自然体で一緒にいて心地よい家族だったので、夕食も共にして、JR駅で名残惜しく見送った。

 

              

翌年、若夫婦が再来日、これを迎えてから私も渡仏し、ご両親宅に一泊し、楽しい滞在をする。

帰国したばかりの若夫婦の家も訪問することになるが、それらの話は、また後日に。



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