フランス人観察記録

日本人から見て解ってきたフランス人の考え方、行動についての覚書

ミッシェルさんの膝の上

2011年05月11日 | パリ19区

ミッシェルさんの膝の上

パリジェンヌの次は、パリに住むミッシェルさんご夫妻である。
(ちなみにこのミッシェルさんは、大学教授、私にはトンチンカンな心理学のような立派な著書もある。)

パリジェンヌ・マルチーヌが帰国して一カ月後、彼女の紹介による夫婦が来日した。
彼らもまたパリジャン、しかもミッシェルさんはパリ生まれ、英語は理解しても話そうとはしない、いかにもフランス人の代名詞のような人である。
奥さんのJ・クロードもエレガントなマダムで、二人ともスリムで長身、バスローブがよく似合うご夫婦である。

マルチーヌと、この夫婦の関係もまた日本人にとっては不思議な関係でもある。
例えば、彼女と彼らは一緒にタイへの旅行をしたとか、奥さんと結婚する前からの知り合いだと言うが、30年来の友人でマルチーヌとミッシェルさんは恋愛関係であったことはないらしい。

そして、フランスで一緒に彼ら三人の案内でパリ郊外のProvinsというところに行ったが、何とこの60代の夫婦はこの親友の前でムッシュのお膝にマダムを座らせたのである。
タイ旅行の時はどんなだったのか、余計なことを想像してしまった。

話を戻そう。

彼らの来日の際には、まず京都で会おうと言うことで、宿に向かった。が、約束の時間に到着していなかった。
この時は単にフランス人のこと、多少の遅れはあってもおかしくないと待っていた。
そして20分くらい経ったころであったろうか、「京都駅から少し迷ってしまって遅れてごめんなさい。」と言われ、ああそうかと、全く気にならなかった。
(ただし、その数年後パリ滞在でお世話になるときには、このことはある意味を持つのであるが、それは後日談に譲る。)

彼らには、京都、奈良と二日、同行したのだが、決してお澄まし系ではなく、お茶目な面もたっぷり持っていて、楽しいひと時だった。



そして帰国後、彼らから頂いたメールでの依頼に驚いた。
何と、「フランスの友人に絵葉書を出すのを忘れてしまったので、申し訳ないが、私の字を真似て奈良の絵葉書を出してもらえない?」と言うものだった。


こういうときの頼み方は、必ず名前をもう一度呼びかけて、お願い・・みたいにされるので、つい何とかしてあげたくなってしまう。

添付の字を真似して練習したものの、やっぱり同じようにはとても無理だし、
相手もフランス人だからきっとわかってしまうと思うが、でもその時はきっと「実は・・・」ということで説明するだろう。
まあそれはそれでいいか。

この件で、彼らに対してとても親しみを覚えたのも事実である。
知的で品が良い大人のご夫妻だったのが、こんな楽しい方だったとは・・・

この後、パリでの滞在はこの夫婦の存在が、とても大きくなる。



最新の画像もっと見る

コメントを投稿