フランス人観察記録

日本人から見て解ってきたフランス人の考え方、行動についての覚書

日本語がかなりうまくなってきたイケメンの彼

2011年06月29日 | パリ郊外

「子供交換の依頼」から二年後の夏、彼はやってきた。 

何人かの友人と日本に来て、東京での滞在は彼らと一緒で、その後、一人で奈良へやってきたのだった。 

 

京都駅に迎えに行くとき、少し遅れてしまった。 

彼はプラットホームに心細さからかうつむいて黙って立っていた。

  

                             

 

その同じ新幹線に彼の日本語を習っている学校に通っていたと言う女の子と偶然一緒だったことに、階段を降りかけた時に気付いた。

せっかくなので一緒にお茶を飲み、彼女が奈良に来るというので再会を約束した。 

 

彼は隣人が日本人家族と言うこともあり、日本に興味を覚え、日本語も習っていた。

当時19歳くらいだったろうか。

 

会話は片言の日本語だったが、読み書きの方が得意であった。

毎日日本語を勉強しているとのことで、テキストやノートも持参だった。

 

日本食も好きで、家でも作っていると言っていた。炊飯器も持っているのだそうだ。

我が家では冷しゃぶが気に入っていた。

 

アイロンがけも自分でいつもしているからと自分でした。座ってアイロンがけをすることにびっくりしながら。(フランスでは立ったままアイロンがけをするためアイロン台もその高さである)

 

最初の緊張感は次第に溶けて、いろんな話をするようになった。

新宿では客引きに声をかけられ「僕はガールフレンドがいます」と断ったとか、東京で夕食を取っていると日本人の女の子のグループと知り合ったが

「プレイボーイみたい」と言われ、「僕はプレイボーイじゃない」と言ったとか。

日本人から見れば、オーランドブルームに似たイケメンの彼は、プレイボーイに見えたとしても不思議はない。

 

                          

 

彼の両親(里親・このことについては後述に)とは祇園の練舞場で初めて会った。桜の咲く季節だった。

あのきっかけが、こうして彼と結びつこうとは予想すらしなかった。

 

彼の成長をさらに助けたいという思いから、彼の今の両親は私に彼を託した。

 

無力な私だが、彼が進む道を見守っていきたい。

 

続く

 



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