古庵の書斎 111 如意古庵
「春の風 黄砂と花粉 まき散らし」
みなさん、花粉症は大丈夫ですか。私も毎年、目と鼻がぐしゃぐしゃで苦労してきましたが、
今年はどういう訳か、それほどひどくありません。五十肩の痛みも大分柔らいできました。
思えばこの三年間、身体のあちこちがよく故障したものです。耳、目、歯、肩、肘、腰と次か
ら次へと悲鳴をあげた。医療費が年14万円もかかったときもあります。
それでも最近は少し落ち着いてきて、今は週一に接骨院で腰の治療を受けているだけに
なりました。
その私、今日で満68才になりました。ちっともうれしくない。四捨五入したら70才だ。自分で
もそんな歳になったとは信じられません。まだ、気分は40才ぐらいのつもりですからね。
先日、我が合唱団が誕生祝いをやってくれました。毎月、その月生まれの人を俎上に乗せ
て缶ビールとサンドウィッチを呑み食べ、「ハッピバースデイ」を歌うだけのことですが、こんな
に多勢に祝ってもらうのは初めてです。
我が細君も、空君もみんな3月生まれ、今日は全部まとめて誕生祝いをやりました。
○ 卒業証書の授与者名 (この文、昨日の朝日新聞に載りました)
埼玉県市立川口高校の校長が元教え子の女性への脅迫容疑で逮捕された。この事件のハ
レンチ性はテレビのワイドショーに任せておいて、私が思うのはこの校長の名前で出された卒
業証書がどうなるかだ。こんなものをもらった卒業生達は証書をどうしていいのか困ってしまうだろう。
かって大阪府知事の横山ノック(山田勇)の名前で多くの人が表彰状をもらった。彼がやはり
ハレンチ罪で逮捕されたとき、それを破り捨てた人がいると聞いた。気持ちはわかる。
校長を経験したことのある知人が私に言ったことがある。「校長になると自分の名前の入った
卒業証書を渡せる、これはなんとも気分のいいものだよ」と。おそらくこんなところで名誉欲をく
すぐられるのだろう。
ハレンチ罪で逮捕されるなんてのは論外としても、意に沿わない人の名前では表彰されたく
ない人も居るのでは。 こういうことも考慮して、授与者の個人名は止めたらどうか。「知事」とか「校長」という職名だけで良いのでは。
○ 石原慎太郎
この人、ちっとも大人になっていない。新銀行東京の経営破綻の件での議会答弁やマスコミ
への対応を見ていてそう感じます。自分の気にくわない質問や人に対して、話しを最後まで聞
かないで、すぐカッときて感情むき出しの応答をする。
それが見ていてすぐわかるから大人でないというのだ。おそらく、都庁内の幹部に対してもそ
うなのだろう。そこでは彼は人事権を持っているから、自然と幹部は茶坊主ばかりになる。
こういう人、学校という狭い社会でも何人も見てきました。本来なら自分に一番厳しい意見を
言ってくれる人こそ貴重な存在なのに、逆をやっている。
大阪も東京もなにかと物議をかもす知事を持って大変だ。その点愛知県は静かである。良いのか悪いのか。
○ それを暴動と呼ぶか民族運動と呼ぶか
チベットで「暴動」が起こった。新聞各紙の見出しは全てそのように表現しているが果たして
真実はどうか。歴史を教えてきた者として、民衆の蜂起をどう表現するかは極めて重要な問題
であると考える。
フランス革命、ロシアの血の日曜日事件、インドのセポイの乱、日本の西南戦争など民衆の
蜂起は数限りなくある。それを革命、暴動、一揆、反乱、事件、戦争、民族運動とどのように表
現するかは微妙な問題である。
中国でも古くから民衆の反乱があり、それが歴史を変えてきたと言って良い。次回にこれを取り上げてみたい。