古庵の書斎から

日々のエッセイ

古庵の書斎 111

2008-03-20 08:48:40 | 日記・エッセイ・コラム

                                  古庵の書斎 111                       如意古庵

 「春の風 黄砂と花粉 まき散らし」

 みなさん、花粉症は大丈夫ですか。私も毎年、目と鼻がぐしゃぐしゃで苦労してきましたが、
今年はどういう訳か、それほどひどくありません。五十肩の痛みも大分柔らいできました。
 思えばこの三年間、身体のあちこちがよく故障したものです。耳、目、歯、肩、肘、腰と次か
ら次と悲鳴をあげた。医療費が年14万円もかかったときもあります。
 それでも最近は少し落ち着いてきて、今は週一に接骨院で腰の治療を受けているだけに
なりました。
 その私、今日で満68才になりました。ちっともうれしくない。四捨五入したら70才だ。自
もそんな歳になったとは信じられません。まだ、気分は40才ぐらいのつもりですからね。
 先日、我が合唱団が誕生祝いをやってくれました。毎月、その月生まれの人を俎上に乗せ
て缶ビールとサンドウィッチを呑み食べ、「ハッピバースデイ」を歌うだけのことですが、こんな
に多勢に祝ってもらうのは初めてです。
 我が細君も、空君もみんな3月生まれ、今日は全部まとめて誕生祝いをやりました。
○ 卒業証書の授与者名 (この文、昨日の朝日新聞に載りました)
 埼玉県市立川口高校の校長が元教え子の女性への脅迫容疑で逮捕された。この事件のハ
レンチ性はテレビのワイドショーに任せておいて、私が思うのはこの校長の名前で出された卒
業証書がどうなるかだ。こんなものをもらった卒業生達は証書をどうしていいのか困ってしまうだろう。
 かって大阪府知事の横山ノック(山田勇)の名前で多くの人が表彰状をもらった。彼がやはり
ハレンチ罪で逮捕されたとき、それを破り捨てた人がいると聞いた。気持ちはわかる。
 校長を経験したことのある知人が私に言ったことがある。「校長になると自分の名前の入った
卒業証書を渡せる、これはなんとも気分のいいものだよ」と。おそらくこんなところで名誉欲をく
すぐられるのだろう。
 ハレンチ罪で逮捕されるなんてのは論外としても、意に沿わない人の名前では表彰されたく
ない人も居るのでは。 こういうことも考慮して、授与者の個人名は止めたらどうか。「知事」とか「校長」という職名だけで良いのでは。
○ 石原慎太郎
 この人、ちっとも大人になっていない。新銀行東京の経営破綻の件での議会答弁やマスコミ
への対応を見ていてそう感じます。自分の気にくわない質問や人に対して、話しを最後まで聞
かないで、すぐカッときて感情むき出しの応答をする。
 それが見ていてすぐわかるから大人でないというのだ。おそらく、都庁内の幹部に対してもそ
うなのだろう。そこでは彼は人事権を持っているから、自然と幹部は茶坊主ばかりになる。
 こういう人、学校という狭い社会でも何人も見てきました。本来なら自分に一番厳しい意見を
言ってくれる人こそ貴重な存在なのに、逆をやっている。
 大阪も東京もなにかと物議をかもす知事を持って大変だ。その点愛知県は静かである。良いのか悪いのか。
○ それを暴動と呼ぶか民族運動と呼ぶか
 チベットで「暴動」が起こった。新聞各紙の見出しは全てそのように表現しているが果たして
真実はどうか。歴史を教えてきた者として、民衆の蜂起をどう表現するかは極めて重要な問題
であると考える。
 フランス革命、ロシアの血の日曜日事件、インドのセポイの乱、日本の西南戦争など民衆の
蜂起は数限りなくある。それを革命、暴動、一揆、反乱、事件、戦争、民族運動とどのように表
現するかは微妙な問題である。
 中国でも古くから民衆の反乱があり、それが歴史を変えてきたと言って良い。次回にこれを取り上げてみたい。

古庵の書斎 110

2008-03-12 18:32:04 | 日記・エッセイ・コラム
              古庵の書斎 110           如意古庵
 「韓国の 人とオンドル 温かき」
 先回、韓国旅行で閉口した話しを二つしましたが、これは良いと実感したことが一つありました。オンドルです。3泊のうち2泊のホテルは暖房がオンドルになっていました。部屋に入ったらベッドが無いのです。だだっ広い木の床だけの部屋があるだけで、スリッパもありません。薄っぺらい敷きと掛け布団が押し入れにあったので広げてみましたが、木の床に直に寝るなんて何年ぶりだろう。
 ところが、これが実に快適、裸足で歩いても暖かいし、直に胡座をかいて二人で飲み交わしました。またぐっすり眠れました。床暖房もこんなものですかね。
○ 韓国戦争(朝鮮戦争1950~53)
 朝鮮戦争を韓国ではこう呼びます。旅行の最終日にまる1日自由行動があったので私たち二はまず戦争記念館に行きました。そこはヴェトナムの戦争記念館に比べたら、はるかに立派できな建物です。
 中庭でなんか大きなセレモニーの準備をしていたので、通りかかった年寄りに聞いたら、今日は3・1独立記念日だったのです。日本の植民地支配に抗して1919年3月に一斉に民衆が「万歳」と叫んで蜂起した日なのです。そんなことも知らないでなんてノー天気な私たちでしょう。
 そう言えば、かって学校間交流で中国南京市人民中学を訪れたときもそんなようなことがありました。5月4日に訪ねたのですが、実は五・四運動の日だったのです。1919年5月、日本の悪名高き対華21ヶ条要求を呑まされたのに抗議して北京大学の学生達が立ち上がったのです。こ出来事を出発点として広く半日運動が高まっていくのです。
 普通の観光客ならまだしも、歴史を教えていた私としたことがなんともはやお恥ずかしい。アジア国を訪ねるときは、こうした歴史を多少とでも前もって調べてから行くべきだということを思い知らされたものです。
 さて記念館ですが、朝鮮の古来からの戦争が実物や写真、ジオラマ等で展示してあります。私たちはその中でも壬申倭乱(日本では文禄・慶長の役)と朝鮮戦争に絞って見て回りました。ゆっくり見ていたら1日ではとても無理のようです。
 特に朝鮮戦争はビデオ映像が充実していて、全部見ましたが一時間近くかかりました。初め韓国と北朝鮮の戦いだったのが、アメリカを中心とした国連軍と中国義勇軍が参戦して、押したり押されたりの戦いをリアルに映しています。
 ちょうど私の中学生の頃ですが、すぐ隣の国でこんな悲惨な戦争が行われていたことが信じられません。この時期、日本は第2次大戦の敗北による経済の混乱の極にありました。それが、こ戦争による特需景気によってすっかり立ち直り、今日の繁栄につながるのです。皮肉なものです。隣の不幸はこっちの幸せなのです。
 
○ アメリカ大統領
 仮にヒラリー・クリントン氏が大統領になると、アメリカはここ24年間はブッシュ家とクリントン家で大統領を独占することになる。自由と民主主義を世界に押しつける国がだ。
 ロシアもおかしい。昨日まで大統領であった人が、今日は首相だ。しかも新大統領はかっての部下だ。こんなことが平然とまかり通る国も信じられない。
 日本だって負けてはいない。福田総理も小沢党首も、次期首相の呼び声の高い麻生太郎氏もみんな相か大臣の2世ばっかり。北朝鮮を笑えない。  

古庵の書斎 109

2008-03-05 08:27:37 | 日記・エッセイ・コラム

                        古庵の書斎 109              如意古庵
 

 「庭の草 ここにも春の 香りあり」
 春の気配を感じると、途端に草が生えてくる。これからこの草との闘いが始まりますが、手に負えなくなると除草剤を撒きます。昨年なんか芝がよく似た草にやられそうになったので、芝用の薬を大量に撒いてやった。見事に生き返った。
 この草むしり、私たち素人はなにげなくそのまんまの恰好でやりますが、これがいけないんです。 軍手もはめないで始めるものだから、終わると柔っこい手が荒れたり服を汚したりで後の祭り。その点百姓は恰好は悪くても完全防備でやっています。やっぱりプロは違います。
 もう一つ今、頭にきているのは猫の糞です。わざわざ芝の真ん中にやっていくのです。またこれがとんでもなく臭くてかなわない。犬は飼い主が繋いで散歩させているので問題ないが、猫は放し飼いのようです。なんか良い方法はありませんか。
○ 合唱
 先日、名大男性のOB合唱団の演奏会に行った。今、私たちが練習している曲もプログラムに入っているので興味があったのだ。演奏はそれなりに良かったが、合唱なんてものは所詮は自己満足のためにのみやるものですね。聞くより歌っていた方が何倍か楽しい。  
 藤井団長氏が挨拶の中で、最近
は大学でも混声合唱には人が集まるが、男性合唱は人気がないと言っていました。そんなものですかね。
○ 天皇と孫
 やっぱり天皇陛下でも孫に会いたいのだ。何が原因か知らないが、月に一度しか孫に会えないのでは天皇も淋しいのだろう。そうしょっちゅう来られても適わないが、孫なんて来て良し、帰ってしだ。それも親なんて来なくていいから、孫だけ置いてってくれりゃいいのだ。天皇家はそういうにはいかないのだろう。 今日は、また空君が来てくれた。1ヶ月会わないと格段に成長している。
○ キムチ
 昨日まで韓国に行ってきました。そこでの思い出二つ。一つはキムチ、キムチ、キムチともううんざり。格安のパックで行ったものだから食事は全てホテル外のレストラン。たまにはアメリカンの朝食と思うが、朝昼夕と韓国料理。同行の凡友氏は悪食なので何でも美味しいと言ってむしゃむゃ食っている。私も何でも食べる主義だが今回は参った。
 二つは、外国を旅行しているという実感が全然ないこと。景色も人の顔、服装、話し方等日本と少しも変わらない。国内旅行をしているような感じ。
 一つだけ、文字が全然わからないことには閉口しました。