横浜市電に乗る時は、いつも運転手さんの後ろに立って、飛び去る
(っと言っても、そんなに速くはないんだけど)風景を見ていた。
運転席にはスピードの調節をするのと、ブレーキを操作するハンドル
があったなぁ。運転手さんは大抵軍手をはめてるんで、そのハンドル
のドアノブみたいなものが、ピッカピカに光っていた。
市電でも汽笛って言うんだろうか。あのプゥ~ンというかポォ~ンと
いうのかを鳴らすのは、運転手さんの右足の前に丸い突起物があって、
それを踏むと鳴るようになっていた。
運転席のちょっと右側には、赤いバケツに砂が入れてあった。あれは
多分、車輪が坂道などでスリップする時に使ったんだろうと思うんだ
どさぁ。
車掌さんのところには、紐がぶら下がっていて、降車する人がいない
時、発車オーライの時に引っ張って、チンチンと鳴らして運転手さん
に知らせていた。良き時代じゃん。
そんな時代だった。