家から歩いて3、4分の範囲にパンを売る店が5軒あった。
すぐそばに神奈川大学があり、そこの学生相手のアパート、下宿屋が
たくさんある為だと思うんだけど。
5軒の内、2軒は店の裏に小さなパン工場があって焼き立てのパンが
買えた。陳列ケースの中には、うっまそうな菓子パンや食パンが並べ
てあったなぁ。中でも一番好きだったのが、コロッケパン。アヒルの
口みたいなパンにコロッケが挟んであって、ソースがドボッとかけて
あるやつ。
ジャム、クリームパンは、野球のグローブみたいなパンだった。ハム
カツというのもあったねぇ。薄いハムをパン粉をつけて揚げたものが
入っていた。
あんパンの正式な私の食べ方は、両手で挟みペッチャンコにしていた
っけ。
たぶんサンドイッチにした時に出たと思うんだけど、食パンの耳だけ
を袋入りで売っていた。買ったことはないけど、安かったんだろうと
思う。金の乏しくなった時の、学生の強い味方だったんだろうと思う
なぁ。
そんな時代だった。