木に想う

家も建てちゃうドア・家具も創っちゃう材木屋 加藤木材の社長の想う木の話

聞いてる方々に引き込まれました

2010-02-24 21:45:26 | 適材適所の会
 横浜の自然素材施工の工務店「成田組」さんで講演をしてきました。

 午前午後の2回お話しました。2回とも参加くださった方々の瞳に吸い込まれるような感覚がありました。とても熱心に聞いてくださってありがたかったです。

 午後の部は一般の方々だったんですが、多くの方が終了後に私のトコに来てくださって嬉しいお言葉を頂戴いたしました。この場をお借りしまして御礼申し上げます。

小さな会場で講演をしますと
本当に参加の方々のお気持ちに引き込まれて
終わるとクタクタになります。まるで魂をすいとられちゃったみたいな感覚になるんです。

成田組のスタッフの方々におかれましては、いろいろと良くしていただいてありがとうございました。ああいうしっかりとした対応が施工力にも生かされてるんですね。勉強になります。

今日はもう食べられないけど明日なら食べられます

2010-02-05 14:05:20 | 工場の話
 マンションのスケルトン(全撤去)リノベーションの現場用のフローリングです。

 ナラの無垢材とまではいかないのですが、ナラの厚みが5ミリくらいありますので、貼りあがりもほぼ無垢材の質感です。ぼくらでも見分けはつかないでしょうね。「無垢風味」とでも言うべき製品です。価格だってネットのみで売ってる輸入品のナラ無垢材なんかより高いです。それらの商品は売り切れ御免。しかもクレーム対応無し!という製品ですからね。同じに扱うこと自体おかしい。かたや自賠責保険にも加入してない車で、かたや対物対人無制限の保険加入みたいなもんかな。

 自然塗料のホワイト色を弊社で塗装しています。浸透性の自然塗料は木に染み込んでなんぼですので、ぼくらの食事のように「もう食べられません!」という量が決まっています。だけど次の日になるとまた食べれるでしょ。あれとおんなじ。次の日になるとまた浸透します。だから一日一工程で2~3日かけて塗装するんです。

 よく自然塗料塗装で販売している塗装の多くは「一発塗装」とも言うべき一回塗りなんですよね。ほんとは時間をかけて2~3回塗った方が対候性も色上がりもいいんですけどね。「一発屋さん」たちは、それらの粗雑な塗装仕上がりがわかりづらいクリア色だとかに限定していますかね。濃い色じゃ粗雑さがばれちゃうからね。

 だから自然塗料の現場塗装は仕上がりもよくないし、高くつきます。だから弊社の基本は工場で塗装した材を現場で取り付けします。特に床はね。

 逆に申し上げますと、それが一日できれいに仕上がるように早く浸透してさらに早く乾くだとかの効果のある溶剤を混ぜてきた結果、体に悪い揮発性が含まれる塗料ばっかりになっちゃったということですね。

 

三富文化って凄いんだよ

2010-02-04 10:41:34 | 想う話
 私は非農家ですが、所属させていただいて一緒に活動している「三富落ち葉野采研究グループ」の「体験落ち葉掃き」のご案内です。埼玉県の所沢市と三芳町にまたがる三富(さんとめ)地区は約300年前に開拓された我が国の1000年以上に及ぶ、川が付近にない乾燥農地の決定版!ともいわれる農文化なんです。



 木を植えて!開拓した畑と同規模の雑木林を先人が創り出し、その落ち葉をたい肥として畑にいれて・・という持続可能な里山農文化なんです。このモデルは南米の乾燥地の畑づくりなどにも生かされていて、まさに三富文化が世界を救う!!なんてことも実践されているんです。

 2月14日(日)9時集合
 2月21日(日)9時集合 荒天時予備日は28日(日)

集合場所は三芳町旧島田家住宅(駐車場あります)
地図はこちら http://furumiru.com/items/map/46
旧島田家住宅ってどんなトコ?はこちらhttp://www.jade.dti.ne.jp/~miyoshir/shitei/4.html
雪や荒天時に「落ち葉掃き」やるの?やらないの??って問い合わせは
早川さん090-3478-6276まで

用意するのは汚れてもいいカッコと軍手やタオルとおにぎり(けんちん汁がでるよ)とか・・保険料として(たしか?)500円お支払いくださいませ。




310年続く、外国からも視察者がくる農文化を継承されている「落ち野菜研究グループ」の若手農業従事者の方々と意見交換するチャンスです。一度は体験しなきゃ持続可能な社会は語れないですよ(笑)。研究所も無いころの先人の経験学問としての知恵には学ぶというより感動します。

三富文化の詳細はこちらhttp://www.jade.dti.ne.jp/~miyoshir/shitei/3.html

 開拓って木を伐って伐って伐りまくってそこを畑にするのがほとんどでしょ。世界中で。北海道もそうやってアイヌ民族を追いやったし、エチオピアもそうやってダメになって飢饉になった。メソポタミア文明もそうだったっけ??

 三富文化は世界に誇れる!開拓時に木を植える文化なんです。ぼくも14日は行く予定です。雑木林でお会いしましょう!!

「ダイハード」が主流

2010-02-03 11:00:01 | 現場の話
 木軸(もくじく)と言われる壁をつくる構造体の木が立ってきました。木です。

 だけど現在の新築マンションはこれを鋼製のスタッドと呼ばれるモノでやります。ほぼ100%鉄でやります。映画「ダイハード」の中で工事中のビルの中でテログループとブルースウィリスが戦う場面でこの鋼製スタッドが使われていて、「アメリカは日本に木を買え買え!って圧力かけてくんのに、鉄かよ(驚)!木はないのかよ?!」と思ったのを覚えていますが、それから数年たったら日本でも珍しくなくなって、今は主流です。



 その普及の理由は安いからです。素材が持つ価格もさることながら、鉄は品質が均一ですから木をみて「これはこっちの曲がりそうだからこういうとこに使おう!」だとか「ここには特に素姓の良い曲がりづらいと思われる木材を使おう・」だとかの経験による「目利き」が必要ないので熟練の大工さんが不要な分安くなるというのが大きいですね。

 ただやはり「おさまり」や「とりあい」を考えると木は切るのも容易ですし、素材に粘りがあってしかもしなやかながら釘やビスが効きますから、プロは「そりゃぁ木軸の方がいいさ!」と口をそろえます。

 マンションの場合は木造と違って縦の木軸の間仕切り材(見えている木の縦方向のヤツね)のピッチは30センチピッチ(木造は45センチ)の間隔で立っています。これはかつての新築マンションの施工基準に準じた仕様です。

「墨だし」と呼ばれる「ここに壁がきて・・」という線を大工さんにつけてもらってそれを基準に設備屋さんが配管をして、木軸のむこうには新しいユニットバスも見えます。手前の配管はガスです。今回はまったくの新築ですので全部の配管も新しくしています。そしてそれらの写真を撮ってお客様の資産価値の保全にご協力しているというわけです。


雪が降ると思い出す

2010-02-02 10:05:18 | 想う話
 雪が降りました。弊社の脇の雑木林も白髪頭になりました。私は北海道の旭川というトコの生まれで5歳までいまして、そこから東京の狛江市→東京の大泉学園→そして今の埼玉県という現在に至っております。

 旭川は一瞬の夏の素晴らしさと冬の凍る寒さでした。外は吹雪で外に出て遊んじゃダメな日にビニルを貼ったガラス越しに外の吹雪をうらめしげに眺め。ニシンと数の子の醤油漬けを毎日毎日いただいて・・そんな冬でした。雪が降るとあの頃を思い出して、そしてなぜだかベトナム戦争を思い出します。

 ニュースを見ているとベトナムという国では戦争がおきていてそのせいで子供たちが食べるものもなく自分のおしっこを飲んで飢えをしのいでいるという報道がされていました。あの旭川の近文町の家で僕がその報道を見て衝撃を受けているのを思い出します。何歳ころのことだったのでしょうね。怖い夢は毎回毎回同じ夢を見ていたあの頃。幼少のころの話です。

講演日程

2010-02-01 10:59:50 | 適材適所の会
 みなさんおはようございます。しばらく講演はしていなかったんですが、「講演しなきゃ適材適所の会の収入がないからやれ!!」と内部で突き上げにあいまして(笑)・・久々に2月11日に神奈川県横浜市でしゃべります。久々なのに午前午後のダブルヘッダーです。

 自然素材での長期有料住宅に取り組まれている工務店「成田組」さんから適材適所の会に依頼がありまして、私がいく事になりました。詳しくは下記webを見てくださいね。

http://naritagumi.co.jp/chouki03.html

 写真は以前に三軒茶屋で話した際にご質問に答えてるとこですね。講演もそうですね、何カ月もやってませんからねぇ。勘が戻るかなぁ。どうなるんでしょうか?来月は大きな会社から3回ほどお声をかけられているようです。今回の講演は第1部はプロの方々が対象で、第2部が一般の方々が対象だそうです。拙話がどれほどお役に立つのかはわかりませんが、国産材を活用しながら環境に配慮した住宅を、持続可能な住宅に取り組まれる法人さんを応援していきたいです。

 がんばりますのでお近くの方は是非是非聞きに来てくださいね。