WOODBASE BLOG.

普通の主婦が製材所の事務員さん始めました。

吉野ツアー’13 春の回 お越し下さり有難うございました。

2013-05-15 | ⇒ 吉野ツアー
先週末、春の吉野ツアーのレポートです。
当日はあいにくの雨の中、ご参加いただきありがとうございました。
予定していた歴史の証人ハイキングを変更しての吉野ツアーです。

川上村林業資料館、もくもく館でまずは吉野林業のことをおさらい。


吉野林業の父、土倉正三郎が生涯を過ごした川上村大滝地区を訪れました。

「川上村民が学べる場を」という土倉の意思を引き継いで建てられた大滝公会堂。
川上村産の材木をたくさん使っています。
今は剣道の練習場として、少し前は地域の幼稚園として使われていました。
建てられた当時は図書館としての機能も。
地域の人に親しまれてきた、モダンでかっこいい建物でした。


今も川上村で土倉正三郎の功績を伝え続ける活動をされている芳水塾(ほうすいじゅく)代表、松本氏にお話を伺いました。
土倉正三郎は私費の1/3を教育のため、1/3を政治のため、1/3を自分の事業(林業)のために投じ、世に貢献したお話が有名ですが、他にも彼の暮らしぶりや川上村での林業振興のための活動について詳しくお話を伺うことができました。


建てられた当時の波うった窓ガラスは現在では貴重なものです。
※大滝公会堂について詳しくは下記のページをご覧ください。
グラフ|【やまと建築詩】大滝公会堂(川上村)


吉野林業の中心地、川上村にて樹齢280年の人工林を見学。
何代も前のご先祖さまが植え、大事に育ててきた木(撫林)をわたしたちが製材させていただいています。

雨のあと、霧がかかる山々にも出会えました。

毎年、吉野ツアーでは山林と製材の見学と、その間に木材に関する地場の産業を見ていただく機会を設けています。
今回は、今注目を集めている木桶の見学に。
宮滝にある梅谷味噌醤油株式会社へお邪魔しました。


100年以上使われている吉野杉の立派な木桶。
諸味蔵も木で作られていました。
木や空間には長年かけて”菌”がいきわたっているとのこと。
この”菌”がないと梅谷さんの醤油の味が出ないのです。
醤油ができるまで、出荷や瓶詰めの様子まで見せていただきました!
さながら社会見学の授業のようで、それまでジタバタ暴れまわっていた参加者のお子さん方も興味しんしん、最後まで真剣にお話を聞いていました


当社ウッドベースでは、山で見てきた木の製材を見学して頂きました。
ご施主さま、今年から入る大工さんからも質問が飛び交い、丁寧に説明させていただきました。

今回もいろんな形で木と関わり合う仕事のことにふれていただきましたが、
少しでも理解していただけることがありがたいです。


最後になりましたが、吉野ツアーに雨の中お越しくださりありがとうございました!
また、ツアーにご協力いただきました方々にも厚く御礼申し上げます。


次回こそは晴れのもと、歴史の証人にお連れできればと思っています!!
年2回、春と秋はツアーをしていますので、ご参加希望の方はいつでも
お問合せくださいね。
吉野バスツアーについて

吉野ツアー 秋 ご参加いただきありがとうございました。

2012-12-07 | ⇒ 吉野ツアー
雨の中、ご参加いただきありがとうございました。

予定をしていた「吉野杉の伐採」が雨天のため
中止となってしまったのは残念でしたが、
立派な人工林や森と水の源流館の見学など、内容たっぷりの
一日ツアーとなりました。


もくもく館でまずは吉野林業のことをおさらい。


訪れた川上村はちょうど紅葉が美しい季節でした。
ダムがほぼ満水。
この景色はまだ見慣れないものです。




吉野林業の中心地、川上村にて樹齢280年の人工林を見学。
何代も前のご先祖さまが植え、大事に育ててきた木(撫林)をわたしたちが製材させていただいています。
何回来ても新しい発見があります。


雨のため、森と水の源流館へ。
林業にはかかせない、水との共存の大切さを学びました。
吉野林業には欠かせなかった筏流しの様子もよくわかりました。

吉野町上市地区では、数年前に改装させていただいた
「吉野建」の民家をご施主様のご厚意で見学させていただきました。
木の家に住むこと、困ったこと、よかったことなど、
リアルなお話が聞けました。
あたたかいおもてなし、いつもありがとうございます。


最後はウッドベースで製材の様子を見学。
木一本あますことなく、大事に使います。

ツアーは毎年、だいたい9時に集合して解散は午後6時前。
とても内容もりだくさんで、駆け足のツアーですが、
木と関わり合う仕事のことを少しでも理解していただけることがありがたいです。

次回は晴れることを願って、またのご参加お待ちしています。
年2回、春と秋はツアーをしていますので、ご参加希望の方はいつでも
お問合せくださいね。
吉野バスツアーについて

ツアーの写真は『PaPaPHOTO』安原さんに撮っていただきました。
いつも有難うございます。

吉野ツアー 2012年 春の回

2012-05-24 | ⇒ 吉野ツアー
吉野杉の産地、川上村~吉野を巡りました。
ご参加いただいた皆様ありがとうございました!
秋は同じく川上村内で伐採の予定です!



白川渡 川上村の人工林にて。とても良いお天気で気持ちのいい一日でした。


白川渡~樹齢250年から290年生の杉株。
これらが江戸時代に人の手によって植えられたものかと思うととっても感慨深いです。


川原でお弁当、川遊び。森と水の共生だって大事です。
お昼はもちろん吉野の名産「柿の葉寿司」!


先ほど見学した川上村の杉を製材、木取りのことあれこれ。
杉の梁を製材したときのみずみずしさに皆さん驚かれていました。木の家づくり、山から製材からぐっと濃い内容のツアーでした。


今回行く予定だった「歴史の証人」ツアー二日前のこと。
大規模な間伐、葉枯らしのため、途中の山道が通行止め!!
またの機会に会いに行くことになりました。

10月までは葉枯らしの様子が見れるようです。

吉野ツアー 終了しました。

2011-11-28 | ⇒ 吉野ツアー
ブログの更新が滞っています;
更新、頑張りますね~!

順番にアップしていきます。

まずは11月12日に開催された、吉野ツアーから!
ツアーに参加された方、お疲れ様でした^^

川上村林業資料館「もくもく館」では木馬(きんま)ひきを子供たちと体験させていただいたり。。。

(昔はこうやって木材を山から運んでいたんですね~。)

今年で二回目となる、伐採体験では小さい丸太から、少し大きい丸太、みんなで協力しあいながら間伐をしていただきました。

伐採現場は、吉野林業のメッカ、奈良県川上村の井戸地区
お世話になっている川上村の加藤林業さんにご指導いただきました。
しっかり管理された人工林で、すっとまっすぐに育っています。上の方まで枝打ちがされていてとても美しい林でした。
密植して植えられているので、木の成長に合わせて適度な光と風を林の中に通してあげるため、間伐を行います。




まずは、ロープ掛けから。


けっこう高いところまでロープをかけることができました。
山側に木を倒します。
他の立っている木に当たらないように、木を倒す方向も、慎重に。


こちらは大工さんコンビで、木を伐採中。
チェーンソーではなく、手鋸で頑張っていただきました。


山の斜面側(倒す方向)に受け口という木が倒れるやすくする切れこみを入れます。




家をつくりあげる吉野の木がどんな山で、どうやって育ってきたのか、実感していただけたでしょうか。

さて、お昼に柿の葉寿司をいただいたあとは、吉野の産業にふれてもらおう!ということで、
吉野手漉き和紙「福西和紙本舗」さんを訪問。


ちょうど和紙を天日で干しているところでした。
吉野で栽培しているという楮(こうぞ)と吉野地方でしかとれないという土を使った吉野手漉き和紙は美しく、ひっぱっても破れません!


中ではお母さんが和紙を漉いていました。
とっても繊細な作業が続く和紙製作の過程に、みなさん感心されていました。


福西さんは新しい和紙開発もされています。
こちらは吉野杉の皮の繊維を混ぜた和紙。
光を通しても美しい。
最近では住宅の壁紙としての需要が多いようです。

他にも、よもぎや桜などの植物で染め上げた和紙なども見せていただき、お買い求めいただきました。
いい吉野のお土産になったようです^^

最後は、朝からの吉野杉の伐採からの流れで、当社ウッドベースにて製材見学。




家のどんな材料になるのか、製材しながら説明させていただきましたよ^^
ただ四角い材料にするだけでなく、木取りをしてその木の魅力を最大限に活かす、製材の技が吉野にはあります。
ツアー内容はここまでですが、また吉野材を使った住宅の見学会もツアー主催の(有)羽根建築工房様が企画されています。

たくさんの方のご協力で今回も楽しく安全にツアーすることができました。
ありがとうございました。



来年の春はどんなツアーにしようかなぁと今から悩みます。




吉野ツアー 終了しました。

2011-05-25 | ⇒ 吉野ツアー
【満員御礼!】 吉野ツアー春の回、終了しました。【棲香 吉野杉 主催】

5月21日(土)、天候にも恵まれ爽やかな陽気の中、山から製材現場まで木にふれあう楽しいツアーになりました。

最初に立ち寄った川上村にある、山幸彦のもくもく館ではどっぷり吉野林業について学ぶことができます。

展示にはこんなジオラマも^^。昔は山奥から丸太を伐り出して運び出すことさえかなりの労力と時間を必要としました。

お昼は樹齢400年近くの植林されて育った杉(歴史の証人)を目指してプチ登山をしました。
道中、林齢が異なる林を通ります。

この林でおよそ樹齢180年の杉が植わっています。
すでに間伐を何度かしているのでとっても林の中が明るい!


一方、奥に見える林は樹齢40年ぐらいの吉野ではまだまだ若木が密集していて林全体が薄暗いです。

間伐は1度くらいされていましたが、吉野ならではの植林方法、密植の様子がよくわかります。
密植をなぜするのかというと、日光が遮られるので、ゆっくりゆっくり育ち、年輪が細かく、いい材がとれます。
この後も木の成長にあわせて除伐、間伐や枝打ちなどを繰り返し、育てられます。

手をかけて育てられた林はやっぱり見ていてとても気持ちが良いです。
まっすぐ、本末同大(根元と末の太さがほとんど一緒)で、年輪が詰まっていると皮もみちっと締まっているように感じます。


到着!
歴史の証人の前で。樹齢400年近く、高さは50m!
近くまで寄るとすごい迫力です!


午後は、吉野町上市で吉野建民家を改装をされたOB宅に訪問させていただきました。
ご主人の改装にいたるまでのお話からは住む人のこだわりが伝わります。
中庭を望む気持ちのいい視線の抜けや風の通り道、時間を忘れてしまうほど心地よい空間でした。

改装されて数年が経ちますが、とても美しく住まわれています。
これから家づくりをしようという方に大変好評でした。
招いていただいたKご夫妻様、本当にありがとうございました。


最後はウッドベーにて川上村産杉の柱梁の製材を見学。
挽いたばかりの木がたっぷり水分を含んでいることが大発見のようでした。

ツアーの様子は詳しくホームページにてレポートさせてもらいます。
ご参加いただきました皆様ありがとうございました。

昨年から、ツアーという形でご案内していますが毎回新しい発見があります。
これからも吉野の山から木のことを楽しく知っていただくために、新しいことを取り入れていこうと思います。

秋にもツアーを開催いたしますので、ふるってご参加お願いします。
吉野バスツアー参加者 随時募集中!!


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吉野ツアー【ご参加ありがとうございました】

2010-11-16 | ⇒ 吉野ツアー
先週末行われた秋の吉野バスツアー【伐採編】、ご参加いただきました皆様、ありがとうございました!

春先には、川上村で植林された杉としてはもっとも古いといわれる【歴史の証人】樹齢400年近くの杉の大木を見にいきましたが、今回は伐採を見学、また自分たちで体験もしました!



もくもく館でしっかり吉野林業について学習した後は・・・
いざ、吉野杉の伐採へ!

ロープワークを山の方に教えていただきます。
樹齢70年~80年の杉を伐採。
ゆっくり傾いたあと、ミシミシ・・・という音がしたかと思うと、木が倒れるまであっという間でした。



つづいて、伐採を自分たちで体験!
木が倒れる方向を決めるときに重要なのが、株に作る受け口です。

参加者みんなで、せ~ので木にかけられた縄を引っ張り、みごと伐採成功!

伐ったばかりの木のみずみずしさに感動しました。


続いて、吉野杉の磨き丸太を見学。下市の水口元銘木さんをお邪魔します。


水圧で皮をむくところも見学させていただきました。
杉・桧はもちろん槇(マキ)や赤松、香節の丸太などすこし変わった丸太をたくさん見ることができました。

最後はウッドベースにて、丸太の製材を見学!
帯鋸の大きな音に驚いた方もいましたが、製材、とくに木取りについて皆さん興味しんしんの様子でした。

山から、製材まで。
駆け足の、内容も盛りだくさんのツアーでした。

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吉野ツアーを開催しました!

2010-05-24 | ⇒ 吉野ツアー
先週末、羽根建築工房 主催の「吉野バスツアー」を開催しました。
前日から心配だったお天気も土曜日は持ちこたえてくれました。
(次の日曜~今日にかけては暴風雨でしたが^^;)

題して『~山から始まる木の家づくり~』
吉野の山、山から伐りだされてくる原木市場、そして製材を見るという流れで見学をしました。

まず、吉野林業発祥の地、川上村の入口にある林業資料館「もくもく館」を見学。

吉野林業についてみんなで学びました。

その後、川上村下多古(しもたこ)の村有林へ。
3、40分ほどの登山でした^^;
目指したのは樹齢390~400年といわれている、「歴史の証人」。
最古の人工林の杉です。


途中で吉野林業の特徴でもある間伐で伐られた杉の『葉枯らし』を見ることができました。
葉枯らしとは、山で伐ったあと半年から1年以上自然乾燥させることで、吉野杉は淡紅色の独特の色合いを深めてゆきます。
ちょうどこの時も山のふもとから気持ちのよい風が吹きあげてきました。
こうして自然の風が独特の色に仕上げてくれるのです。
ちょうど1,2カ月ほど前に伐採された、樹齢160~180年の杉。
この大きさと樹齢でも、吉野では「間伐」になることに驚かれていました。

少し険しい山道を登り、ようやく『歴史の証人』に辿りつきました!
近寄ると、その迫力に圧倒されます。

幹回りは5m以上!
大人6人が手を伸ばしてようやく一周できる太さでした^^


この杉も今から390年~400年前、誰かが植林し、その後もずっとずっと手入れをされ続けて、大事に育てられた杉です。
天然ではなく、人の手によって大切に育てられてきた。
吉野まで足を運んできていただいた方に
言葉では言い表せないことを伝えられた思いがしました。

その後、山から伐りだされてきた丸太が売りに出される原木市場にお邪魔しました。
ちょうど見てきた山からの木も見学できました。


そして、ウッドベースでは今まで見てきた木の皮むき体験&製材の様子を見学!
子供たちも一生懸命皮むきにチャレンジしてくれました^^

製材では、刃を入れるごとに現れる木肌と、木取りに興味津津。


とっても盛りだくさんな内容でしたが、山に実際に足を運んでいただくことで、
林産地の思いも住まい手の方に伝わったのではないでしょうか。

また私の山のこと、吉野の林業のこと、気付かされたことがたくさんあり、
とても勉強になりました。


吉野まで足を運んでくださった皆様、ありがとうございました!
スタッフの方々、お疲れ様でした!



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