NPOワークスみらい高知PRESS

「NPOワークスみらい高知」の日々の活動のほか独自の視点で障害のある人を取り巻くことについて伝えていきます。

できるとできないの間

2010-03-11 08:55:03 | Weblog
提案であれ、打診であれ、さらには命令であっても「できない」を即答する人は職員にも利用者にもまたその家族にも多い。「できない」の沸点が非常に低い。「できないことははっきりと言うべき」、「できることしかやらない」とか「できることから始めます」という一連のご説明にはどこまでも慣れない。「できない」は「できなかった」より性質が悪い。取り組んでもいないわけだから。結果「できなかった」ことはその過程で様々な気付きを得ることが多く間違いなく次につながる。分厚いブラウン管テレビしかない時代、「壁にテレビをかける」とSFめいた話をぶち上げた人たちが周囲の失笑に屈していたら今でもテレビはリビングの主だったことだろう。きっと経過の中で様々な失敗を繰り返し泣きながら吐きながらだったと容易に想像できる。
できることをやるのは誰にでもできることなのではっきり言って大した価値はない。そうした人の材料としての人材はいくらでもいる。できないことをできることに仕上げて初めて価値だと思う。そういう人たちはかけがえのない財だ。人財である。
「うちの子は絶対そんなことできませんから」という家族のできないと「絶対無理」という何をもって絶対?のできないの日々の中、「無理かもしれない」と思う案件を一晩かけて分析、複数の対策を発案し、それでもそれぞれに不足する要素を具体的に示したプランをいただいた。「その意気やよし」である。0の次は1ではない。0と1の間には無限の数値が存在する。0はどこまでも0のままだ。0.000001でしかなかったとしても未来への可能性は遥かに大きい。

桜切る馬鹿になりたい

2010-03-08 10:38:26 | Weblog
「桜切る馬鹿、梅切らぬ馬鹿」という言い伝えがあります。桜は切るとそこから腐って枯れるから切ってはいけないという教えです。一方、梅は切らないと枝が伸びすぎて花が咲かなくなると言います。では、桜の木は絶対に切ってはいけないのかというとそんなことはないようです。こういう諺があるので思い込んで絶対切ってはいけないと信じている人が多いようですが、実際は桜の性質に添って剪定すればかえって生き生きとするようです。実はこの諺、それぞれの樹にあった手入れをしなさいという教えのようです。ちなみに花見で有名な「そめいよしの」は接木で増えています。切ってはいけないのなら接木できません。
樹木の世界のみならず福祉においてもこんな非常識な常識がまかり通りいろいろな未来を奪っていると思っています。「障害のある人は保護されるべき存在でこんな仕事が合っていて低賃金でもかまわない」私は全くそんな“常識”を持ち合わせていません。
店名に桜の冠がかぶせられる新しい事業所でもその姿勢は変わりません。へそ曲がりな私はどこまでも事実に懐疑的な「桜切る馬鹿」であり続けようと思っています。

着工します

2010-03-03 23:44:40 | Weblog
新店舗の内外装工事の業者が決まり、ようやく着工します。桜の便りより先にオープンを考えていましたが、何度も設計をやり直してもらったのでかなり遅れてしまいました。工事の進捗状況は随時お知らせいたしますのでお楽しみに。