Cosmos

 徒然に委ねて自己と宇宙との対話メモ

心 火

2012年09月30日 | Weblog

 個人から国家次元の単位まで忘れてはならないことを実によく忘れる一方、自分はその逆によって暴虐をうけている。忘れなければ決して痛苦から解放不能な心火を記憶装置から削除できず、希釈・微減さえもできない。むしろ現在進行態でますます鮮明に確実に増幅深化をつづけて止まず。願わくは有効な消火法を。         


先 後

2012年09月23日 | Weblog

 外務官僚を卒業した人物(領土問題の交渉実務にもかかわった中の一人)の一著書で、その論述の一部によれば日ロ間の最大課題である「北方4島」は領土問題であり、日韓の「竹島」は基軸に歴史問題が絡み、日中間の「尖閣諸島」は資源問題であると三様三態に概説している。一門外漢として思うに、新学説発表・発明発見・新技術開発・未発見星の発見などについては申請時期が早い方を優先して、国際認定機関による確認で証明書を発行する制度が確立しているようだが、(領有権が絡み最もやっかいな紛争を巻き起こす陸つづきのボーダーの件を横に置くとして)公海洋上に存する無主陸地の領有権を獲得する場合にも、申請時期で優先順位が決まり承認登録されるのが国際法であるならば、明明白白な「北方4島」をも含めて検証すればよかろうし、ぜひ、厳正中立の国際公認機関を機能させるべきである。もしそれが存在しなければ「国際登記所」を設立すべきである。国際司法裁判所の役割はこれらを扱う機関ではなく、そのような諸問題発生時に判定する役目である。     

                          


意 味

2012年09月22日 | Weblog

 

 非自者(他者)にとってこの現世が、各々の生が、どんなに豊かな意味を具えていようとも自者にとってそれに該当するものは皆無である。それがまさしく非自者に伍して自者がもつ意味である。同時にいかなる種類の意味にもしがみつかず生きられる自者がある。


止 む

2012年09月17日 | Weblog

 

 我が美意識がうつくしいと感じる典型の一つは別れである。総てにとってそれがなければ美と素晴らしいものに気付かず、見えないだろう。私の大嫌いな花火を大好きな人々は多いけれども、間断なしに閃光が止まず、いつまでも炸裂音がつづけばいくら好きな者でさえ辟易するだろう。別離はそれ自体が美であり、最極の美と遭遇する一度だけの機会である。


ず れ

2012年09月16日 | Weblog

 

 わざわざ話さなくても後々それが何ら障害にはならぬ類であるのに、何時かどこかで誰かに話そうとする素材には自分が一定の興味をもっていなければそのような目論見は湧かず口外もしないだろう。自分がこれから他者に伝えようとする情熱にそそのかされて実行するけれども、その熱意の源泉はその話材のなかみに惚れているからだと思う。しかし、惚れる対象と程合いは自他の間に大きなずれがある点を覚悟しておくべきである。


嫌 悪

2012年09月09日 | Weblog

 

 イタダキマース! の大合唱と麺類を食べる際の音立て競争にはどうにも我慢できず、それらを避けて他客がいない時間帯を狙う。前者については、静かな合掌だけなら望観して美しい。だが、このような他者の神経を苛立たせる不快音を「固有文化」であると振り回す根拠と要がどこにあろうか。  


有・不言

2012年09月02日 | Weblog

 

 有言実行は不言実行より格段に難度が高い。なにより、局面する事態が自分に及ぼす重圧を払拭できない。拒否したくても諸般の事情やしがらみにくわえ気の弱さからの曖昧な生返事であっても先方には貴重な約束の取り付けとなる。後者は自己内の予定であるから重圧はなく、いつ、何を、どのように、どれだけするかは自由裁量の成り行き任せで屈託はない。前者の取り得は怠け心の叱咤勉励役をする点である。