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『ジンメル・つながりの哲学』

2017-03-28 12:30:59 | 本の感想

こんにちは。
最近は寒くなったり、暖かくなったりと体調が崩れやすいような天気ですので、ちょっと体がしんどいです。


前回?前々回?かは忘れてしまいましたが、私は関係性というものに興味を持ったことを言ったと思います。それで、ジンメルが社会学系の人で関係性というものについて著書があるということを知ったので色々と探してみました。

私は難しい文章を読むのが苦手なので、ー昔エミールを読んだのですがところどころわかるようなわからないような…みたいな感じだったこともあってーまずは、難しいのではなくてなるべくわかりやすい文章でジンメルのことを書いてある本を読んでみようと思って探しました。

それが、『ジンメル・つながりの哲学』(菅野仁、日本放送出版協会、2003年)です。たまたま見つけて、手にとって読んでみたら、あーなんかすごく読みやすいと思って買いました。

いつもそうですが、まだ全部読んでないです(笑)が、少し書きたいと思います。

この本で面白いと思ったのは、「秘密」のところです。一見、「秘密」って言うとなんかよくないイメージを持つと思います。親しい間柄だったら尚更、「秘密」があることで関係がこじれることもあるのかなと思います。

でも、ジンメルのいう「秘密」というのを菅野は「どんな誠実なコミュニケーションであっても必ず〈情報の選択〉がなされており、また〈伝えきれない事柄や思い〉が残るのであり、そのことがまさに人間関係のあり方を本質的に支えている」(p140)と述べています。

ここがかなり印象に残りました。
よくよく考えてみれば、いくら親しいからといって、私の気持ちや言いたいことを全て包み隠さずいうことって無理ですよね。

そのあとに人と人との「秘密」の関係のようなものについて述べていて、「距離」が大切ということを述べています。その辺りくらいまでしかまだ読んでいないのですが、とっても面白いなあも思います。

私は単純に「秘密」が多い人ほど関係は希薄で、「秘密」が少なければ少ないほど関係は濃密であると考えていましたし、親しい関係であればあるほど「秘密」を共有することで距離を縮めているような気がしていました。

でも、いくら親しくても「秘密」というのを全てさらけ出すことは不可能だとわかると思います。
例えば家族であっても、恋人がいることを秘密にしている人もいれば、親しい友人であっても自分の趣味を秘密にしている人もいるのかと思います。

この「秘密」というのを全て出そうとするから、私たちは疲れてしまうのかなと思います。どうして私は相手に自分の「秘密」を言ったのに相手は「秘密」教えてくれないのだろうとか、そういう「秘密」の共有がいかにも親しさを形成しているとおもいがちで、それが私たちを疲れさせている要因のような気がします。

そうではなくて、「秘密」は全て共有できるものではないと思うと少し楽になる気がします。
でも、そしたら、何が親しさを生み出しているのか?という疑問が出てきます。親しさって何ですかね?

私にも親しい友人と呼べる人(相手は親しいと思っているかは定かではないですが)はいますが、それって何をもとに親しいと感じているのかな?と疑問は増えるばかりです(笑)

でも、その親しい友人というのは、ある適切な距離がお互い心地いいと思っているから、親しさがあるのかな?とおもいます。
ただ優しいとかだけではなく時には衝突しますが、それも含めて適切な距離ができているというか…

難しくなってきましたので、この辺で(笑)